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2023年07月07日

アニメ「好きな子がめがねを忘れた」注目したい“3つ”のポイント​​

アニメ「好きな子がめがねを忘れた」注目したい“3つ”のポイント​​

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2023年7月4日(火)からTOKYO MX他にて放送されたテレビアニメ「好きな子がめがねを忘れた」

月刊「ガンガンJOKER」(スクウェア・エニックス刊)で連載中の、藤近小梅の大ヒットコミックが原作の本作。めがねをかけた隣の席の女の子・三重と、三重が好きな中学生男子・小村のピュアな関係性を描いたラブコメディである。

「好きな子がめがねを忘れた」だけでこんなに日常はトキメクのか。小村と一緒になってドキドキハラハラするのが楽しい。放送にあわせて、注目してほしい本作の見どころを綴っていく。

1:キャラクターたちが魅力


本作の主人公は、中学生男子・小村楓。隣の席の“三重あい”が好きで、よくこっそり彼女を観察している。

めがねをかけても、かけていなくても、どんな三重の姿も小村にとっては美しい。三重の天然な性格も、好きなところである。

三重はめがねがなければ「ちゃんと見えない」のに、家に置き忘れたまま登校し、それを何度も繰り返している。めがねを忘れると人との距離感を忘れて近づきすぎたり、小村を父親と勘違いしたり、天然に拍車がかかる。

小村は三重の奇想天外な行為にドキッとし、「助けなきゃ」と使命感に駆られて一生懸命フォローしていく。授業中に三重が寝てしまった際は怒られないように先生を誤魔化したり、三重がめがねを忘れてビニール袋をネコと勘違いして話しかけていた際は、ネコのマネをしたり。三重が傷つかないよう、精一杯奮闘している。

誠実な紳士の対応で接しつつも、実際は三重の顔が近づくだけで赤面し、慌てたり「思い出し照れ」をしたりするほどピュアで奥手。三重の無意識な言動で挙動不審になる小村が微笑ましい。

小村役を演じたのは「ぼくたちのリメイク」で橋場恭也役、「アルゴナビス from BanG Dream!」で七星蓮役を務めた伊藤昌弘。いつも落ち着いた口調で三重について語っているが、三重が話しかけたり近づいたりした途端にパニックになる。小村の心の変化をコミカルに演じていた。


三重は、小村が作中で何度も言うように、かわいくて人を惹きつける魅力がある。動くたびになびくふさふさの髪の毛やキラキラ輝く瞳が特徴の彼女を、つい目で追いかけてしまう。めがねがないと目付きが悪くなるが、彼女なりに周囲を自分の目で見ようと一生懸命になっている姿だと思うと愛しく感じる。

めがねをよく忘れたり、クラスメイトの名前を忘れたりと抜けているところが多々あるが、責任感が強いのが意外な一面だ。給食当番でシチューをよそう係になった際は、見えないのに小村と代わろうとせず、「私にやらせてほしいの」と最後まで仕事を全うした。体育の授業ではめがねを忘れてもサボらず、ドッジボールに参加。「こんなことで欠席したくない」と、堂々と内野にいる。

最初は小村視点でみる三重から始まり、何を考えているか分からないミステリアスな印象を受けるが、性格を知ると真面目でいい子だと気づく。


だが、三重の魅力はそれだけではない。たまに出る無意識な発言や行動に小村だけでなく観ているこちらもドキッとさせられる。「小村くんに分かってもらえればそれでいい」「もうちょっと一緒にいたいな」と、言われたら好きになってしまう発言を平気で本人に伝える。こうした天然なあざとさを持ち合わせているのも、三重の魅力である。

そんな三重役を演じたのは、『空の青さを知る人よ』で相生あおい役、「リコリス・リコイル」で井ノ上たきな役を務めた若山詩音。落ち着いたトーンで武士っぽい言い回しをしたり爆弾発言をしたりするのでギャップが面白い。

小村と三重、2人ともツッコミ所が満載で目が離せないキャラクターなので、ぜひ注目して観てほしい。

2:2人の関係の変化


本作は、2人の関係の変化も見どころである。同じクラスになった当初は小村が一方的に三重を好きだったが、一緒に時を過ごすうちに徐々に三重の気持ちも変わっていく。

小村は、隣の席からいつも三重を見ているため、三重がピンチになるとすぐに助けようと試みる。

三重が教科書を忘れた時は自分の教科書を貸したり、ドッジボールでは敵から守ろうとしたり。三重にとって「隣の席の男の子」くらいの認識から、「助けてくれる男の子」までの認識へと変わっていく。めがねを忘れた三重に「俺が守るから」と宣言した小村に対して「ありがとね」とまんざらでもない反応をしていたのが印象的だ。


三重は小村の連絡先を聞くと、プライベートでも(めがねを忘れた際に)助けを求めるようになる。2人でカフェでケーキを食べたり、買い物をしたり、いわゆるデートをしていた第2話は2人の距離がグンと近づいたので必見だ。

そして、まさに2人の仲が深まってきたタイミングで登場するのが、クラスの優しくてスマートなイケメン・東蓮(木村良平)。ある日小村が登校すると、東が三重に話しかけ、さりげなく助けているのを目撃した。

小村以外に三重に話しかけている男の子はいなかったため、小村は東をライバルとして意識するようになる。一方の東は余裕そうで、小村の気持ちを知ったうえで三重に近づく。ほとんど2人だけで成り立っていた世界に、東が登場することで若干の緊張感が走る。小村には悪いが観ているこちらは楽しい。

回が進むにつれて徐々に変化していく2人の関係性に、ぜひ注目してほしい。

3:アニメならではの描写



「好きな子がめがねを忘れた」のアニメーション制作は、「プレイタの傷」や「ハンドシェイカー」を手掛けたアニメーション制作会社GoHandsが担当。

小村と三重を中心に描かれている本作は、小村の心情が演出にもよく表れている。三重から言われて嬉しかった言葉は何度も繰り返されたり、小村にとって「一生ものの思い出になった」瞬間は、場面が教室から2人だけの世界に変わったりした。

小村の脳内が暴走すると「男の子は恋をするとまぁまぁ気持ち悪くなるのだ」とテロップやナレーションでツッコんだり、小村が三重に大胆な発言をすると、クラスメイトが会話がピタッと止めて2人を注目していたり。アニメーション全体で2人を見守ったりツッコんだりする様子が楽しい。もちろん自分も観客の1人として、2人をツッコみながら観ていた。

また、カメラアングルが特徴的でより臨場感のある画になっているので、そこにも注目してほしい。

「好きな子がめがねを忘れた」ことにより物語が広がっていく本作。小村の三重に対する深すぎる愛に若干引いたり、三重の天然発言に驚いたり、ある意味放っておけない2人がクセになる。

果たして三重がめがねを忘れなくなる日は来るのか?と考えながら、引き続き2人を追いかけたい。

(文:きどみ)

アニメ「好きな子がめがねを忘れた」


  • アニメ「好きな子がめがねを忘れた」

    2023年7月よりTOKYO MX・MBS・BS朝日にて放送開始!

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©藤近小梅/SQUARE ENIX・製作委員会がめがねを忘れた

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