続・朝ドライフ

SPECIAL

2023年07月05日

「らんまん」ぬお〜! 大きな羽根枕を抱えてる田邊(要潤)を想像して萌える<第68回>

「らんまん」ぬお〜! 大きな羽根枕を抱えてる田邊(要潤)を想像して萌える<第68回>

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2023年4月3日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「らんまん」。

「日本の植物学の父」と呼ばれる高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。激動の時代の中、植物を愛して夢に突き進む主人公・槙野万太郎を神木隆之介、その妻・寿恵子を浜辺美波が演じる。

ライター・木俣冬が送る「続・朝ドライフ」。今回は、第68回を紐解いていく。

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専属プラントハンターのお誘い

「わたしのものになりなさい」
田邊(要潤)の誘いはいったいどういう意味かと思ったら、
助手ーー専属のプラントハンターになりなさい、という意味でした。

ロシアの権威・マキシモヴィッチも日本に助手をもっていたという田邊。
助手になれば手当もくれるし、好きなだけ植物採集ができる。新種を発見したら学名に、万太郎の名前を入れてくれる。

学歴がなく正攻法で研究者になるのが難しい万太郎には好条件とも思えるその提案に、万太郎(神木隆之介)はなんと答えるーー?

場面は寿恵子(浜辺美波)と田邊の新妻・聡子(中田青渚)との会話場面へ。
そこで、寿恵子は一見こわい田邊の、「ちょっとだけかわいい」面を知ります。
聡子も田邊のその意外なところに好感を抱いたのです。
それは、大きな白い水鳥の羽根枕。
外国の枕でないと眠れない田邊。

当時の日本の枕は、固くてちょっと高さのある箱枕がまだ主流だったのでしょう、雲のようにふっかふかの枕と聞いて、寿恵子は心踊らせます。その枕の横で
聡子が寝ていると想像するだけで、「ぬお〜!」と悶える寿恵子。未知なるものが大好きな寿恵子らしいです。

ただかわいくほのぼのなだけでなく、「髪が乱れる」という聡子のセリフが、なにげに夫婦の寝室を妄想させます。ぬお〜。

聡子は夫が職場の人間関係に気を使って気が休まる間がないということを理解しています。生き馬の目を抜くような出世の世界で、気を抜くと蹴落とされてしまうため、田邊も必死なのでしょう。だから万太郎のちからがほしい。

朴念仁のような田邊にも事情があることがわかりましたが、それを知ったのは寿恵子で、万太郎は知らないことがポイントです。

いや、たとえ知ったところで、万太郎には知ったこっちゃないでしょう。
万太郎は他人の野心のために植物を探したいわけではないからです。
彼にとって植物との出会いは寿恵子との恋と同じ。

「出会うてときめいて知りたいと思う気持ちが湧いてきて」

余談ですが、この言い回しが、母ヒサを演じた広末涼子の噂のラブレター「出会ってくれて、会ってくれて〜」と「くれて」を続ける言い回しに似ている気がして驚きました。

田邊は、自分のものにならない万太郎が、植物と人間を一緒に考えていることに苛立ちます。が、その田邊だって、植物も人間も、自分の思い通りにできると思っているのです。万太郎と田邊は実のところ、同じです。その方向性が誰にも迷惑をかけない一途な思いか、他者を征服する度が過ぎた思いかの違いだけ。
でも、ふたりとも、自分のものにする「所有」にこだわっているということを、「らんまん」ではどのように処理するつもりなのか。田邊が他者を征服し、万太郎は誰もが自分らしく生きる場に解放するということでしょうか。

一見悪者のような田邊も、羽根枕を愛するかわいいところもあるのです。公的な面ではちっともいい人に思えない人物が、実は愛妻家だったり、動物好きだったり、こっそり寄付していたりということはあります。それが人間のミステリアスな部分です。

「らんまん」はそれを、万太郎には理解できず、寿恵子が知るように描きます。
昨今の、いやな面を長く見せられるとドラマを楽しめなくなる層にも、早々と実はかわいいところもあるとわかって、有効であります。

いつの間にか、「すえちゃん」「万ちゃん」になっていて、いいバディです。
その夜、万太郎の枕を、硬い枕ではなく、すこし柔らかそうな枕にしてみたらしき寿恵子ですが、万太郎は仕事に夢中で一緒に寝てくれません。柔らかい枕で寝乱れる万太郎との夜を体験できなかった寿恵子のリアクションが微笑ましい。こういう漫画みたいな仕草が浜辺美波はハマります。


(文:木俣冬)

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