第45回ぴあフィルムフェスティバル2023のラインナップが発表された。

コンペティション部門

「PFFアワード2023」では、577本の応募作品の中から入選した22作品をスクリーン上映。上映後は、監督を迎えてのトークを実施する。来場者の投票で決まる「観客賞」は、9月22日の表彰式で発表。表彰式では、5名の最終審査員の選ぶグランプリ他、8賞が発表され、翌23日には、グランプリ、準グランプリの上映を行う。また、「DOKUSO映画館」「U-NEXT」でもオンライン配信される。

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「PFFアワード2023」入選作品22本が決定！

招待作品部門「イカすぜ！70～80年代」

「イカすぜ！70～80年代」は、PFFが生まれた、自ら生み出す映画＝自主映画＝の熱風渦巻く時代に、どんな人たちが、どんな映画が風を起こしていたのか？2028年の第50回PFFに向かい、毎年10年区切りで自主映画のみならず当時の傑作の数々を上映し、時代を、歴史を体感する企画となっている。

「大森一樹再発見」では、自主映画時代の8mmおよび16mm作品を9本上映。秘蔵長編映画として、斉藤由貴主演の『女優時代』、高岡早紀主演の『悲しき天使』を上映する。 また、「斎藤久志再発見」では、『うしろあたま』、『0×0（ゼロカケルコトノゼロ）』や、塚本晋也監督プロデュースの『サンデイドライブ』、そして『サンデイドライブ』制作をインスパイアしたワンピース作品なども特別上映。

そして、常に若い才能に注目し、PFFの礎を築いた日比野幸子を追悼した「日比野幸子プロデューサー再発見」では、プロデュース作品の『杳子』を デジタルリマスター版でワールドプレミア上映するほか、アジア映画の新鋭紹介として、台湾の侯孝賢監督と韓国・李長鎬監督の作品を上映する。


さらに、「山中瑶子『あみこ』への道」では、山中監督が耳目を拓かれた映画を紹介。アレハンドロ・ホドロフスキー監督の『ホーリー・マウンテン』、アンジェイ・ズラウスキー『ポゼッション』、自身の作品『あみこ』、『おやすみ、また向こう岸で』を上映する。

「塩田明彦監督がみつめる相米慎二の少年少女」では、相米監督の作品『ションベン・ライダー』、 『どこまでもいこう』、『お引越し』を3本立てで上映。一世を風靡した相米監督の世界を、塩田監督が自作『どこまでもいこう』も絡めつつ考察する。

招待作品部門には他にも、「アルノー・デプレシャン監督『女囚701号 さそり』を語る」、「驚異のデビュー作」、「『陽炎座』4Kデジタル完全修復版 ワールドプレミア上映」といった企画が予定されている。

アルノー・デプレシャン監督特集

緻密な人間心理の観察と、独自の言葉と行動を紡ぐ比類なき演出で、着実にキャリアを積む名匠アルノー・デプレシャン監督を27年ぶりに迎え、初期作品と転換期作品についてじっくり伺う特集も。『二十歳の死』、『魂を救え!』、『そして僕は恋をする』、『イスマエルの亡霊たち』の4本を上映する。

ピーター・バラカン氏による音楽映画シリーズ
「ブラック＆ブラック」

大スクリーンでブラックミュージックを堪能する企画で、今回で5年目を迎える。今年は、企画スタート時からバラカン氏が熱くリクエストしていた『ワッツタックス』の上映がデジタルで実現。字幕は1989年公開時のものを更にブラッシュアップした。

特別企画

「生誕120年・小津安二郎が愛したふたり」では、小津監督がこころから愛し、尊んだ清水宏と山中貞雄作品を３本立てで上映。「20代監督の衝撃作！」では、シャンタル・アケルマン監督の『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』、グザヴィエ・ドラン監督の『わたしはロランス』と、奇しくも、今日のジェンダー・サブジェクトに呼応する2作品を上映する。

第29回PFFスカラシップ作品

PFFが企画、製作、公開までトータルで映画をプロデュースする「PFFスカラシップ」は、『Journey to the 母性の目覚め』でPFFアワード2021審査員特別賞を受賞した、岡田詩歌監督の新作『恋脳Experiment』がお披露目される。

開催概要

「第45回ぴあフィルムフェスティバル2023」
【東京】9月9日(土)～23日(土)
会場：国立映画アーカイブ ※月曜休館
【京都】10月14日(土)～22日(日)
会場：京都文化博物館 ※月曜休館
【公式サイト】https://pff.jp/45th/ 
【チケット(東京分)】チケットぴあにて 8月19日(土) 午前10時より、全期間分を発売開始