インタビュー

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2023年08月31日

白岩瑠姫&久間田琳加が今まで見た1番キレイな景色 映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』インタビュー

白岩瑠姫&久間田琳加が今まで見た1番キレイな景色 映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』インタビュー

「この息苦しい世界から、救ってくれたのは君だった」

これは、映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』の予告に登場する一説。

ここまで心を揺さぶられる恋愛映画を見たのは久々だったように思う。視聴後、酒井麻衣監督による映像美、そしてマスクが手放せず周囲の空気ばかり読んでしまう優等生・茜と、自由奔放で絵を描くことを愛する銀髪のクラスメイト・青磁の関係性にため息が出た。

同作は、汐見夏衛の同名恋愛小説を、ドラマ「美しい彼」シリーズなどを手描けた酒井麻衣監督のメガホンで実写映画化したもの。物語が進むに連れ、茜は青磁が描く絵と、彼のまっすぐな性格にひかれ、少しずつ距離を縮めていくといったストーリーだ。

本稿では、W主演を務めた久間田琳加とグローバルボーイズグループJO1の白岩瑠姫にインタビュー。役との共通点や、撮影中のエピソード。2人が見た「美しい景色」について語ってもらった。

クランクイン前は不安も大きかった

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――出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

久間田:お話をいただいたときは演じ切れるのだろうかという不安がありました。マスクをしている分、表情を出せるのが目だけのお芝居になるので不安がすごくありました。

――具体的に、どのようなことを意識されましたか?

久間田:マスクをつけるのが習慣になっていた時期でもあったので、意外とリアルにできましたね。しゃべっているとマスクがズレてくる感じとかは自然とそうなるので。あとは意識的に鏡を見て、表情が伝わるかはチェックしました。

白岩:すごく伝わってきました。本当に。

――白岩さんは映画の出演が初めてでしたが。

白岩:楽しみな反面、不安とプレッシャーが大きかったですね。自分たちの活動的にもツアーがあったり、新曲の準備をしていたタイミングでスタッフから話を聞いたので。最初は気が重かったですし、とても緊張しました。久間田さんや監督も含めて、皆さんが優しくサポートしてくださったので、途中からは楽しんでできました。それに個人仕事をしていたメンバーが多くいたタイミングでの撮影だったので、みんなが頑張っている姿を見て、頑張ろうって思えました。

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――演じた役の印象を教えてください。

白岩:僕が演じた深川青磁は肩書きがそっくりでしたね。銀髪で175cmで痩せ型で……そういう初期設定の部分もそうだし、真っ直ぐに自分に嘘をつかないというところも共感できました。

久間田:私は本音が言いづらかったり、遠回しに伝えてしまったりするところに共感できました。

――本作はラブストーリーですがおふたりは普段、恋愛小説や漫画を読みますか?

白岩:実は高校生のころ、少女漫画をたくさん読んでいました。少女漫画って女の子がキュンキュンしたり、女の子の気持ちがわかったりするものだと思っていて(笑)。隣の席の、少女漫画が好きなクラスメイトからずっと借りていましたね。

久間田:私は常に恋愛ものが1番好きなので、少女漫画を読んだり、映画を観たりしています。常にキュンキュンしていたいんですよね。特にハッピーエンドで終わるものがいいです。そうじゃないと悲しくなっちゃうので、「幸せな気持ちになる恋愛映画」と調べてから観るようにしています。

酒井監督の言葉が壁を壊してくれた

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――撮影中、酒井監督からの言葉で印象的だったものはありますか?


久間田:撮影に入る前に、「不安です」って素直に伝えたんです。そしたら「伝えようとするんじゃなくて、感じたままに表現してくれればいいよ」って言ってくださって。すごく肩の荷が降りました。その言葉を聞くまでは「やろう!」って力んじゃっていたんです。

白岩:僕は、本当に人見知りで、あんまり積極的にいけないタイプなんです。でも、酒井監督に「もっと座長が引っ張っていったり、明るくしたり、話しかけにいったりとかしていいんだよ! 現場を作るのは君だからね」って言われて。「そうだな」って思い、そこからは意識が変わりました。1つ壁を壊してくれたんですよね。

久間田:でも、すごくみんなから慕われていましたよね?

白岩:撮影が進んでいくにつれて、クラスメイト役の方たちともすごく仲良くなっていって。色々な話をして盛り上がったり、楽しく撮影できました。クラスメイト役の方たちにも感謝です。

――お互いの第一印象を教えてください。

白岩:第一印象は、すごくおとなしそうでふわふわしていて、真面目な子だなと。でも、関わっていく中で、思ったよりもしゃべってくれるし明るいし、話しやすいなと思いました。それから、お芝居する上でも助けてもらえたなと思います。やはり僕自身、お芝居に関してはまだまだわからないところもあったので、一緒に歩んでくれたっていうのはありがたかったですね。

久間田:私は、ずっと下を向いていて、しゃべらない人だなって思っていました(笑)。私も人見知りで、今まで誰かに頼ってきた部分があったから「大丈夫かな」って。でもクランクインしたら、一気に外れましたね。

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――撮影をする中で見つけた意外な一面ってありましたか?

久間田:あります!

白岩:ないよ(笑)。

久間田:白岩さんってすごい偏食なんですよね。常に、コンビニの袋パンパンに、お菓子と炭酸の飲み物がいっぱい入ってて。それで「お弁当食べないんですか?」って何回か聞いたんですけど、「いや、このお菓子でいいです」って。

白岩:これに関しては現場でもすごくいじられました。僕、偏食なんですよね。あの時期は特に食べる時間もそんなになくて、ササッと食べられるお菓子で済ませてたんです。だから、青磁はほぼお菓子でできているんですよ。ぜひ注目してみてください(笑)。

映画、そして今までに見た美しい景色

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――映像もすごく美しくて、魅力的でした。


久間田:本当に今撮った映像が、なにも編集せずともキレイなんです。置いてある小道具の色にもこだわっていて、そういうこだわりが全部映像として映っているんだなって感動しました。

白岩:予告にも使われているペンキで描くシーンの完成形を見たときは、本当に酒井監督ってすごいなと思いましたね。あれ、CGじゃなくて、リアルなんですよ。本当に夜通しで撮影したので、外がもう暗かったのですが、完成品を見たときに、思った以上にキレイで感動しました。ただ、あれ、映像で見るよりめちゃめちゃ寒くて。寒くなかったですか?

久間田:2月だったから、寒かったですよね。

白岩:凍えて映ってるんじゃないかなって心配したくらい。でも本当にキレイに映っていて、頑張って良かったなって思いました。

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――映画の中でも美しい景色が出てきましたが、お2人が今まで見た中で、1番キレイな景色を教えてください。

白岩:それはもうライブですね。僕たち、デビューした年にコロナが流行ってしまって、有観客でのライブが2年越しになってしまったんです。だから、初めて人を入れて大きな会場でやって、家族や友達を招待したときはすごく感動しました。自分がお世話になった人たちと、同じ景色を見れているんだなって。やっぱり歓声ありで、お客さんの前でライブするのが楽しくて、本当にこのために頑張ってきたんだなって思えます。

久間田:私も似ちゃうんですけど、Seventeenを卒業したときに見た会場の景色は「あ、私、Seventeenモデルやりきったんだな」っていう感じがして。卒業する人のスピーチが恥ずかしくて家族を呼ばなかったんですけど、呼べばよかったなって思っちゃいました。写真で後から見せましたけど。

――ご家族は、どんな反応をしていました?

久間田:すごい素敵だねって言ってもらえました。写真だけでも、見てもらえてよかったです。

白岩:僕は頑張ってよかったね、って言ってもらえました。

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――作中、久間田さんが演じた茜はマスクをすることで自分の感情を隠していました。おふたりは感情を抑えたいときに、やってしまうクセはありますか?

白岩:人って、感情的になるときに7秒待つとおさまるって聞いたことがあって、それをやるようにしています。怒りって、そのときにぶつけちゃうと言い方がきつくなったり、思ってもないことを言ってしまって傷つけたりとかあるじゃないですか。そうなりたくないので。

久間田:たしかに。初めて聞いたのでやってみます。

白岩:あとは話したいときは1日経ってから、冷静に話し合うとかはけっこう意識してます。感情的になったときに話し合ってもあんまりよくないことが多いから待ってみようって。けっこう社会でも役立つと思うので、そういうときは試してみてください。

久間田:私は甘いものが好きなので、チョコを食べたり、コーヒーを飲んだりして落ち着くようにします。自分の中で空腹状態が一番良くないので撮影中はいつも持ち歩いてますよ。

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――今回の映画は色がキーになっていますが、好きな時間帯の色を教えてください。

白岩:僕は夕方の6時から9時ぐらい。季節はなんでもいいんですけど、僕、明るいのがあんまり好きじゃなくて。夕焼けとか、夕日が沈むころの空気とか匂いとか、薄暗さがすごい落ち着きます。昼と夜が混在してる雰囲気が儚い感じがして好きなんですよ。

久間田:私は逆に明るいほうが好きです。朝の11時とか。だから、撮影が午前中に終わったとしたら「最高! 何しよう、これから」って思っちゃいます。できるだけ陽をずっと浴びていたい。

――では、おふたり撮影中にテンションが上がる時間帯が真逆だったんですね。

久間田:言われてみれば、白岩さん深夜の撮影のときにすごいテンション上がってましたね。

白岩:そうです。朝、あんまり起きてないんですよ。逆に僕は久間田さんを見て「朝強いな」って思ってましたよ。

――常にどちらかが盛り上げていいバランスだったんですね。ありがとうございます!

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(ヘアメイク=佐々木美香<白岩>、Mien(Lila)<久間田>/スタイリスト=増田翔子<白岩>、Toriyama悦代(One8tokyo) <久間田>/撮影:渡会春加/取材・文=於ありさ)

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©2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会

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