「どうする家康」第42話:関ヶ原前哨戦…加熱する調略戦、翻弄される秀忠からも目が離せない
2023年1月8日放送スタートしたNHK大河ドラマ「どうする家康」。
古沢良太が脚本を手がける本作は、弱小国の主として生まれた徳川家康が乱世を生きる姿を描いた波乱万丈エンターテイメント。大河ドラマ初主演となる松本潤が、従来のイメージとは異なる「ナイーブで頼りないプリンス」の家康に扮する。
本記事では、第42話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「どうする家康」第42話レビュー
「あっ、なんか急に石田三成が嫌いになってきた……」と申し訳ないけれど思ってしまった。逆臣とされた徳川家康(松本潤)。諸国大名たちは続々と三成(中村七之助)につき始めている。周りは敵ばかり。
そんな状況に一瞬弱気も見せるが、もうかつての家康ではない。家臣たちにも支えられて、徳川方の武将たちをまとめていく。家康は石田三成から天下を取り戻す。そう宣言する。
七之助(岡部大)はそんな家康を見て感慨深げだ。
信康(細田佳央太)と瀬名(有村架純)を守れなかったことをずっと悔いていた七之助。今となってようやく2人の願いをかなえることができる。
戦なき世へ。
ここまでで分かったのは、そんな「戦なき世」を望む者が全てではないということ。少なくとも、石田三成は違うように思える。
心はひとつになったとて、戦況は家康が劣勢だ。彦右衛門(音尾琢真)が守っていた伏見城は落ちた。側室の千代(古川琴音)も一緒だ。彦右衛門は逃げるように言ったが、千代は首を横に振った。ずっと死に場所を探していた。それが愛する人と共に、なら千代にとっては幸福なのかもしれない。
長く共に戦ってきた友の死は、家康たちの心に暗い影を落とす。しかし悲しんでいる暇はない。今は三成と家康、どちらがより多く味方を得るかに戦いの行方はかかっている。
一方、家康の命で信濃の真田征伐に向かった秀忠(森崎ウィン)。
若者は真田に翻弄されていた。昌幸(佐藤浩市)から降伏状が届き、喜ぶ秀忠。同行している正信(松山ケンイチ)と小平太(杉野遥亮)は怪訝な表情を浮かべる。
降伏状は届いたが、昌幸はなかなか上田城から出てこない。
正信らの案で真田を引っ張り出そうとするがうまくいかない。真田の目的は秀忠を足止めすること。家康は秀忠に美濃・赤坂に駆けつけるように書状を送っていたが、これも真田によって邪魔をされていた。決戦に秀忠は間に合わない……。
家康はすっかり威厳を身に着けたし、猪突猛進だった家臣たちも落ち着いてしまった。そんな中で秀忠の天真爛漫な感じにちょっとホッとする。
が、乱世ではそんな人柄に和んでいるわけにはいかない。ご存じのとおり、秀忠は天下分け目の決戦に間に合わない。徳川方の本軍は秀忠なのである。
もう三成は目の前。
しかし家康は、決戦の場所は関ヶ原だろうと当たりをつける。
「天下分け目の大戦」が始まる。
(文:ふくだりょうこ)
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