国内ドラマ

REGULAR

2021年07月15日

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第2話レビュー:他人と自分を比べないほうが幸せになれることを教えてくれるドラマ(※ストーリーネタバレあり)

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第2話レビュー:他人と自分を比べないほうが幸せになれることを教えてくれるドラマ(※ストーリーネタバレあり)



「ハコヅメ~たたかう!交番女子」画像ギャラリーへ

【関連動画】「ハコヅメ」第1話レビュー:「少しずつ警察官になっていけばいいよ」

2021年7月7日にスタートした「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」。

戸田恵梨香演じる交番に飛ばされたワケありの元エース刑事と、永野芽郁演じる安定収入を求めて警察官になった新人の最強ペアが繰り広げる、リアルな交番エンターテインメントだ。

本記事では、その第2話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第2話レビュー



麻薬所持・使用の疑いがかかっているホストの男を現行犯逮捕するため、ラブホに潜入捜査する展開に……! 実際のところ、交番勤務でこういった捜査をすることはあるんだろうか。

川合(永野芽郁)と源(三浦翔平)ペア、聖子(戸田恵梨香)と山田(山田裕貴)ペアがそれぞれカップルのふりをして潜入。源とラブホに入ることを嫌がる川合ちゃんを見て、笑いが止まらなかった。源、かわいそうに……!



戸田恵梨香演じる藤聖子の「ミス・パーフェクト」ぶりは、1話に引き続き今回も存分に発揮されている。聖子にとってライバルともいえる源を出し抜くため、わざと山田の気を引き、まんまとホスト男の逮捕に成功する聖子。手口が華麗だし、姿勢も所作も美しすぎる。

そんなミス・パーフェクトとペアを組むことになった川合は、ことあるごとに自分と聖子を比べて落ち込んでしまう。とりわけ、何度か補導されている少年・優太に関する件には考えさせられる川合。公園で喫煙していた優太を交番へ連れていき、母親に迎えに来てもらった。そのとき、川合は優太の母親に対してこう伝えたのだ。

「もう少し気に掛けてあげてください」

しかし優太の母親は、日々の仕事や義父の介護で疲弊しきっていた。母親の背負う苦労の実態は、彼女の義父(優太の祖父)が死に至った段階で明るみに出る。検死のためご遺体を隅々まで観察した聖子が、優太の母親にこう語りかけるのだ。

「長い間寝たきりの状態ですと、普通は床ずれや汗疹ができるのですが、お父様の背中にはひとつの肌荒れもありませんでした」
「よほど小まめなお手入れをされてない限り、このような状態にはなり得ません」
「これまでの献身的な介護、頭が下がります」

聖子の言葉を聞いて、私自身、葬儀社で働いていた過去を思い出した。たくさんの人を見送ってきて、その身体や顔を見、触れるたび、これまで生きてこられた人生を感じたのだ。

綺麗な肌、手荒れした指の節、細くなった足首……。亡くなられた方がいるということは、その方と人生を共にした方や、支えてこられた方もいるということ。故人への尊敬と配慮が顔を覗かせるたびに、そのご家族の方への言葉にできない思いも溢れていく。

亡くなった方を見送る家族へ手向ける言葉として、聖子の語り口や姿勢はこれ以上ないものだったと感じる。さすが、ミス・パーフェクトだ。



そんな聖子の姿を見て、川合は自分を恥じる。聖子は優太の母親に対して深いところまで配慮しているのに、自分は浅いところしか見られていない……。落ち込む川合に、励ましの言葉を向ける伊賀崎(ムロツヨシ)がまた良かった。

「藤くん、ミス・パーフェクトだよ? 経験値、バリ高だよ?」
「それに比べて川合くん、君はレベル1でしょ」
「レベル1の自分なりに、できることをすればいいんじゃないかな」

できる先輩が身近にいると、どうしても自分と比べてしまうものだ。先輩に対する尊敬や憧れの念が強くなるほどに、理想とほど遠い自分を実感してつらくなる。

それでも、自分は自分でいいのだ。「そう割り切れたら苦労しないんだ!」と思ってしまうけれど、何度でも自分に戻ってくればいい。レベル1からスタートした自分に、少しずつでもレベルアップしている自分に、何度でも帰ってくればいい。仕事ってそういうものかもな、と思えた第2話だった。

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ストーリー



なんとか警察官を続けることになったものの、慣れない当直勤務でパトロール中に助手席で睡魔に襲われる川合(永野芽郁)。藤(戸田恵梨香)は眠気覚ましにと夜の学校で川合を降ろすと、徒歩での見回りを指示する。恐怖におののきながらパトロールする川合だが、そこは源(三浦翔平)と山田(山田裕貴)が絶賛張り込み中の学校荒らしの事件現場で……!?
 
翌朝、当直明け間近の藤と川合は喫煙していた中学生・優太(南出凌嘉)を補導。交番を訪れた優太の母・咲子(遊井亮子)は、態度の悪い優太を叱りもせずに引き取っていく。川合は、咲子の無関心な態度が優太を生意気にしているのではと思うが……。
 
一方で川合は、彼氏にもらった大切なイヤリングを落としてしまったという女性・理沙(山口まゆ)にも応対。しかし、彼女の落とし物には予期せぬ展開が待っていた……。
 
そんな中、藤と川合は刑事課の応援として薬物事件の捜査に駆り出される。川合は源と、藤は山田とそれぞれカップルを装い、薬物使用の疑いがあるホストを尾行するが、デートも尾行も経験のない川合は大パニック。さらに対象を追ってラブホテルに潜入することになり……。
伊賀崎(ムロツヨシ)、北条(平山祐介)が見守る中、被疑者確保の作戦が決行される!

(文・北村有) 

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

© 日本テレビ

RANKING

SPONSORD

PICK UP!