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映画コラム

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2023年11月06日

『ゴジラ-1.0』を4DXで観るべき“3つ”の理由:陸・海・空の戦いのすべてを体感できる!

『ゴジラ-1.0』を4DXで観るべき“3つ”の理由:陸・海・空の戦いのすべてを体感できる!


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2023年11月3日(金)より『ゴジラ-1.0』が公開中だ。本作は公開からわずか3日間で興行収入は10.4億円、観客動員数は64万人というロケットスタートを記録。映画.comとFilmarksでは5点満点で4.0点を記録するなどレビューサイトでの評価も高く、特に映像面はほぼほぼ絶賛に染まっている。

その一方で、人間ドラマパートでの説明的なセリフやさすがに過剰に思えてしまう演技演出、物語上のツッコミどころの数々には批判の声も少なくない。だが、そうした文句を含めて観た人同士で語り合うこともまた楽しく面白い。

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ゴジラという日本が誇るビッグコンテンツをリアルタイムでみんなで観るという「お祭り感」は何ものにも代え難く、劇場のスクリーンで観てこその真の迫力と感動があるのは間違いないので、ひとまずはお祭りに参加してみてほしいと願うばかりだ。

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※本記事は一部ストーリーに触れています。未鑑賞の方はご注意ください。

前置き:「4DX SCREEN」と「熱風」の演出がある劇場もぜひチェックを

そして、ここでは座席の動きを筆頭とする様々な演出が楽しめる4DX上映をおすすめしたい。

4DXは作品によってはあまりマッチしていないと感じることもあるのだが、今回は「巨大怪獣との攻防が繰り広げられる映画」という時点でアトラクション的な演出がハマることはほぼほぼ保証済みであるし、実際に観てみると陸・海・空それぞれの場面で演出が見事にマッチした、4DXの中でもかなり上位の出来栄えだったのだ。



さらに、ららぽーと沼津やグランドシネマサンシャインではスクリーンが3つに増える「ScreenX」と融合した「4DX SCREEN」も実施されているので、そちらで観てもいいだろう。

また、筆者は場所の都合上体感できなかったが、一部の4DXの劇場では「熱風」の演出もあり、そちらも相性がバッチリだったという報告も相次いでいるので、ぜひ熱風ありの上映劇場もチェックしてみてほしい。

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ここからは、具体的な4DX上映の見どころを記していこう。物語上の決定的なネタバレは避けたつもりだが、それでも予備知識なく観たいという方は、先に劇場へ駆けつけてほしい。

陸:ゴジラが「迫り来る」「そこにいる」感覚、そして「絶望」を味わえる

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まず「陸」で体感できたのは、ゴジラが「いる」という感覚だった。まず、ゴジラが歩く時のズシン、ズシンという音と合わせた地響きを、座席の上下の動きで示しており、「迫り来る」感覚を味わえるのだから。

その地響きを経て、いざゴジラが目の前に現れてからは、劇場全体を吹く「風」が、ゴジラという巨大生物だからこその「風圧」を表現しているのだ。さらに、ゴジラが人間を甘噛み(?)してからのぶん投げをするシーンでは座席が上下左右に激しく動き、ゴジラに対して良い意味での「なすすべもない」絶望感も味わえるだろう。



その冒頭のシーンを超えて、4DXのおかげで絶望感がマシマシになれるのは、予告編でも観られる、ゴジラが銀座の街を襲撃し、蹂躙の限りを尽くすシーンだ。

座席の移動がここでも大盤振る舞いなのはもちろん、足元をカサカサと「くすぐる」演出も面白い使われ方をしている。そして白眉となるのは「ああ…終わった…!」と心から思える最悪(超褒めている)の光景に至るまでの流れ。ここでも劇場全体を吹く風と、そしてスクリーン斜め上のフラッシュ(ライトの瞬間的な光)が最高の仕事をしてくれていたのだ。

こればかりは口でどう言おうが伝わり切らないので、実際に4DXを体感してもらうしかない。

海:ゴジラとの攻防を水しぶきで体感

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海上のシーンでも4DXは実にマッチしている。小型船に乗っている時の「ゆらゆら」と波に揺られている感覚も座席の動きで表現しており、日常的かつ平和なシーンから「登場人物とそこに一緒にいる」喜びがあったのだ。

もちろん、いざゴジラが姿を現してからは4DXは本気を出す。座席の揺れが激しくなるものは言うまでもなく、さらに目立つのはやはり座席にプシュッと吹き出してくる水しぶきの演出で、海上でゴジラに追いかけ回される恐怖もマシマシになるのだ。(なお、この水しぶきの演出は座席右にあるボタンでオフにすることもできる)

さらに、4DXにはMX4Dでは体験できない、劇場の上から降ってくる「雨」の演出もある。前述した銀座の襲撃シーンのラストでもこの雨が粋な演出となっていたが、ここでのプシュッと吹き付ける演出との合わせ技としての雨が、やはり海上で激しく暴れるゴジラが「そこにいる」説得力を持たせていたのだ。

空:戦闘機の「旋回」や「砲撃」の臨場感

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4DXで特に相性がいいのは「ライド感」を味わえる乗り物のシーン、特に激しいカーチェイスだが、今回の戦闘機に乗ってからのゴジラとの戦いでも4DXの演出はベストマッチだった。

例えば、砲撃をするシーンでは座席の後ろからプシュッと吹き付けるエアーで、銃弾を矢継ぎ早に放つ様を体感できるのだ。

そして、メインである座席の動きは、戦闘機の「大きくゆっくりと旋回する」から「急降下」まで、しっかり再現されている。それでこそ、ゴジラを憎悪し殺意に満ちた目つきになっている、神木隆之介演じる主人公と共に、「殺(や)ってやる……!」という気持ちによりシンクロできるだろう。

前述もしてきた「風」の演出も言うまでもなく高速で飛ぶ戦闘機の「風圧」を示しているし、「着陸」と「離陸」それぞれのシーンでの臨場感もあった。シンプルに、現実ではまず体感できない「戦闘機に乗ってみたい」「そしてゴジラと戦いたい」方に今回の4DXはおすすめだ。

最大の感動は「無音」シーンにあった

そして、4DXの演出が見事にシンクロしたのは、とある「無音」シーンだった。通常の上映でも観客の心が一致する演出であり、もちろんその無音シーンでは4DXの演出もピタッと止まっている。

そして、その沈黙を打ち破るように表出する「とある演出」が、最大の感動を与えてくれたのだ。

今回の4DXのここが不満かも?

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反面、仕方のないこととはいえ、今回の4DXの不満をあげるのであれば、人間ドラマパートの割合がやや多めな作品なため、4DXの演出がまったく使われていない場面の時間のほうが長いことだろうか。

アクションシーンが大半を占める『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や、同じゴジラ映画でも怪獣の登場シーンがより多く演出もさらにバラエティ豊かだった『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の4DXと比べると、やや物足りなさを覚えてしまう方もいるかもしれない。

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だが、その4DXの演出がない時間があるからこそ、「ここぞ」という時の4DXの演出の強さと、シーンとのマッチぶりをより楽しめるということでもあると思う。ぜひ、良い意味で「じらされて」からの、いざ4DXの演出が惜しみなく使われているシーンでの「待ってました!」な感覚も含めて楽しんでほしい。

(文:ヒナタカ)

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