「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」第10話:ラスボス感たっぷりの紫陽(遠藤憲一)と、警察官の制服にエプロン姿の山田(今井英二)の対比が強烈!
全く関わりを持たない3人の男女が次第に運命の交錯へと導かれていく――。
本記事では、第10話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」第10話レビュー
潜入捜査官だった誠司(二宮和也)は国際犯罪組織・アネモネでどんな5年間を過ごしていたのだろうか。恋人にも会えず、警察官であることをひたすら隠し、悪事に加担しなければいけなかった誠司。
挙げ句、殺人犯として逃げ回り、蜜谷(江口洋介)らによって警察官としてのデータも抹消されてしまう。
(これには裏がありそうだが、それでもいろいろと不憫だ)
しかもすでにアネモネ側には素性がばれてしまい、命まで危うい。
第10話はミズキ(中川大志)の父親・紫陽役で遠藤憲一が登場。
紫陽が「ミズキはだませてもこの俺はだまされねえぞ」と言えば誠司も「ひ弱なボンボンのケツ拭いてやるって言ってんだよ」と強気。
すると一変して「俺に何をさせたいんだ」と紫陽が答える。
誠司にはどうやら何か秘策があるようだが、それはまだわからない。
現在アネモネを仕切るミズキもミズキで、父の紫陽には頼りない存在だと思われている。
「誠司は潜入捜査官だった。あれだけそばにいて誠司の正体に気づかなかったくせに。下の連中はもうお前なんて眼中にねぇんだよ」
困惑するミズキ。
悪にも悪なりに苦労があるのか。
父親からも見放され、下の連中にもなめられているミズキはやはり誠司のことが頼りなのだろう。
「もう俺を裏切りませんよね?」と弱々しく確認する。
「あぁ」と短く答える誠司だが…。
この2人、いったいどうなるのだろうか。
誠司やミズキが登場する場面は画面がダークでゾクゾクさせてくれるが、一方でレストラン編は相変わらずコメディ要素満載だ。
ここからはあくまでも個人的な意見だが、やはりレストラン編のドタバタ感がこのドラマのバランスを欠いてしまっているように思う。
これまでずっと葵亭を見守ってきた警察官・山田(今井英二)においては謎すぎる。
殺人犯の容疑がかかっている誠司が再度、葵亭に来てしまった時のことを考え、護衛で配置されたまではいい。
しかし、任務が解かれた後もレストランの終わりを見届けたいということで、警察の制服姿にエプロンをして開店準備のお手伝い。
こんなレストランで食事をするのは絶対に落ち着かない。
また、時生(大沢たかお)や他の従業員は山田のことを「山田さん」と「さん」づけしているのに対して、恋人を5年待ち続ける梅雨美(桜井ユキ)だけがこの日会った警察官のことを何度も呼び捨てなことも気になる。
こうした小さな違和感がどうもひっかかってしまい、レストラン編に没頭できずにいる。
さて、女性陣はというと――。
警察の上層部の人間と犯罪組織がつながっているとにらんでいる桔梗(中谷美紀)は、カレン(松本若菜)に真実を知りたいと頭を下げた。
第10話では桔梗とカレンの対峙のシーンが見応えがある上に美しかった。
また蜜谷とタッグを組んだ柚杏(中村アン)の行動も謎が多いがカッコいい。
後半では榊原(ハルキ)を殺したのは自分だと告白したミズキが、いきなり誠司に拳銃を向けた。
蜜谷も桔梗もカレンも助けに来る気配はない。
誠司、絶体絶命か!?
次週で長い一日の幕がようやく閉じる。
はたして誠司、桔梗、時生は大切な人に「メリークリスマス」と言えるだろうか。
愛犬フランを探している真礼(佐藤浩市)の存在も忘れてはならない。
(文:駒子)
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