続・朝ドライフ

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2024年03月11日

「ブギウギ」茨田、羽鳥のラインダンスがお見事<第112回>

「ブギウギ」茨田、羽鳥のラインダンスがお見事<第112回>


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2023年10月2日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」。

「東京ブギウギ」や「買物ブギー」で知られる昭和の大スター歌手・笠置シヅ子をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。歌って踊るのが大好きで、戦後の日本を照らす“ブギの女王”となっていく主人公・福来スズ子を趣里が演じる。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は、第112回を紐解いていく。

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羽鳥、ひっくり返る

第24週「ものごっついええ子や」(脚本:足立紳 演出:二見大輔)は、華やかな「羽鳥善一二千曲記念ビッグパーティー」ではじまりました。

羽鳥(草彅剛)の作曲した曲が2000曲になった記念にパーティーを羽鳥が自ら開催。ポスターまで作ります。コンサートではなくパーティーなのに。

スズ子(趣里)はその会の余興を熟考した結果、ラインダンスをやることにしました。

茨田りつ子(菊地凛子)も誘うと、しぶしぶながら承諾。
豪邸の庭で「もっと上げる」とスパルタレッスンするスズ子。「もっと上げる」は梅丸少女歌劇団時代の大和さん(蒼井優)がみんなを鼓舞していた言葉です。
スズ子は、あのときみたいなキラキラした思いを取り戻したいのかもしれません。

その成果は見事にパーティーで披露され、拍手喝采を浴びることとなります。
ここでのスターは茨田です。これまで微動だにしない姿で暗い歌ばかり歌っていた茨田が、明るい顔で美脚を高々と上げて踊りました。

趣里さんはもともと足がきれいに上がってラインダンスがお見事なのですが、まさかの菊地凛子さんが頑張っていて、楽しく見ることができました。菊地さんは、回を増すごとに、肩の力が抜けてきて、りつ子の強情っぱりだけどかわいげのある、ユーモラスな間合いで、茨田りつ子を魅力的な人物に形作ってきているのを感じます。

りつ子のラインダンスを見た羽鳥は「やられたらやり返すぞ」と半沢直樹みたいなことを言って、ラインダンスに参加。「僕だってやれるぞ」とご機嫌に踊ると、最後、足を高く上げた瞬間、スッテンと転んで尻もちをついてしまいます。

それでもニコニコの羽鳥。「これがほんとのサプライズだ」を笑いながら繰り返しました。

これは撮影中のハプニングをそのまま使用したのかと思ったら、草彅さんが、こういうふうにしたらどうかと提案したものだそうです。

ヤフーニュースエキスパートの取材で筆者は制作統括の福岡利武チーフプロデューサーから聞いたとき、さすがだなーと思いました。福岡CPが、転ぶ瞬間、足を高く上げているとおっしゃっていて、注意して見ると、確かに足を上げることできれいに反り返って転んでいるんですよね。ダンスのようなアクションのような見事なパフォーマンスです。

身体能力が高く、場数を踏んできただけあるアクション。転んだあとのリアクションもほんとに面食らっているように見えます。

そういえば、パーティーの前にスズ子が、サプライズラインダンスを思いつき、りつ子を誘ったとき「先生、腰抜かされますよ」と言っていました。この「腰を抜かす」を実際にやってみたということでしょうか。台本を読み込んで、工夫したのだとしたら、すばらし過ぎます。

そして、ここではスズ子、りつ子、羽鳥。長い年月一緒にやってきた3人が、並んでダンスを踊ることで、彼らの歴史と友情みたいなものを感じさせるいいシーンでした。

タケシ(三浦獠太)は客席でノリノリで、リズム感があるのを感じるのは、カズダンスの三浦知良さんの息子さんだからでしょうか。芸がないとスズ子に言われてましたが、手品もなかなかでした。

(文:木俣冬)

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