『皇帝ペンギン ただいま』南極はドローン撮影が超難しい!?撮影秘話 先行解禁!

© BONNE PIOCHE CINEMA – PAPRIKA FILMS – 2016 – Photo : © Daisy Gilardini

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞し、世界で2,500万人が観た奇跡の映画『皇帝ペンギン』の続編となる『皇帝ペンギン ただいま』が、8月25日(土)より公開。南極での撮影秘話が解禁となった。

© BONNE PIOCHE CINEMA – PAPRIKA FILMS – 2016 – Photo : © Daisy Gilardini

本作は、撮影に最新鋭のデジタル4Kカメラとドローンを導入。また、水温マイナス2°Cのなか、南極海で史上初となる水深100mの水中撮影に成功。透き通る南極海を飛ぶように狩りをする皇帝ペンギンの雄姿と、氷海下に生息する多様な生物の撮影にも成功している。

© BONNE PIOCHE CINEMA – PAPRIKA FILMS – 2016 – Photo : © Daisy Gilardini

まだ子供の羽毛に覆われている若いペンギンたちの初めての旅に密着し、厳しい自然の中で一生懸命に生きる彼らの姿と親子の絆を感動的に描き出す。時にドキドキハラハラさせられながら、かわいいだけではない彼らの真の姿とともに南極の絶景を迫力の映像で紹介する珠玉のドキュメンタリーとなっている。

© BONNE PIOCHE CINEMA – PAPRIKA FILMS – 2016 – Photo : © Daisy Gilardini

今回、本作の目玉でもあるドローンでの撮影について、ドローン専門機関JUIDAの岩田拡也さんが南極でのドローン撮影の難しさを解説。コメントも発表された。

ドローン専門機関 JUIDA 岩田拡也さんが解説

© BONNE PIOCHE CINEMA – PAPRIKA FILMS – 2016 – Photo : © Daisy Gilardini

①南極では磁方位コンパスが機能しない!!
ドローン搭載の磁方位コンパスは、北極点と南極点に磁極を持っています。しかし南極付近では、磁力線はほとんど垂直に地面にめり込む方位を示しているのです。これではドローンが飛行できるわけがありません。ドローンはどの方向にも飛行できる便利な飛行性能を持っていますが、どの方向か特定できないと操縦ができませんので、パイロットは ドローンの機体の方向を見失わないように大変苦労して撮影されたのだと思います。ドローンの機体全体ならば見失わないことはできますが、機体が今どちらを向いているのかは簡単に見失ってしまうのがドローンの操縦の難しいところなのです。また、南極では霧が出たりガスが出たりして視界が悪化することもあると思いますが、その中でのドローンの飛行は、高度な技術を要します。

②低い気温での飛行はかなり難しい!!
ドローンのバッテリーは原則的に15°C以下での使用は想定されていません。このため、バッテリーの温度管理は大変重要で、ドローンに装着し消費電力での発熱が生じる直前まで15°C以上の温度に保持しておく必要があります。また、氷点下の気温での飛行では、バッテリーの反応温度も低下するため飛行時間も減少します。陸地を離れ海上に進出しての空撮では、陸地にも戻ってくることのできる飛行時間を残して、どれだけ撮影に飛行時間を費やすことができるかは、高度な判断と技術が必要であったことでしょう。

岩田拡也さんコメント

これらの大変な困難を乗り越え、数々の感動的な映像を収めてこられたスタッフの方々には、敬意と敬服の念を感じ、その仕事ぶりに心動かされました。もちろん主役は皇帝ペンギンの皆様の生命力あふれる生き様ですが、この素晴らしい作品に、ドローンが使われて、その世界観の表現の一助となったことに、ドローン従事者として誇りに思います。
一般社団法人日本 UAS 産業振興協議会(JUIDA) 常務理事 岩田拡也 https://uas-japan.org/

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