2018年05月06日

乃木坂46 能條愛未、二階堂ふみの年齢差演技に感嘆する

乃木坂46 能條愛未、二階堂ふみの年齢差演技に感嘆する

■「乃木坂週刊映画」



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今週の乃木坂週刊映画は、熊切和嘉監督、浅野忠信、二階堂ふみ共演の『私の男』。能條さんが尊敬する二階堂ふみさんの演技、どのように感じたのでしょうか。

■前回までの記事


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■『私の男』作品概要


私の男


作家・桜庭一樹による第138回直木賞受賞作を、「海炭市叙景」「夏の終り」の熊切和嘉監督が映画化。孤児になった少女と、彼女を引き取った遠縁の男が、内に空虚を抱えながらも寄り添うようにして生きる姿を、北海道の雄大な自然を背景に描き出した。浅野忠信と二階堂ふみが主演し、共演にも高良健吾、藤竜也らが実力派が顔をそろえている。

10歳で孤児となった少女・花。彼女を引き取ることになった遠縁の男・淳悟。孤独だったふたりは、北海道紋別の田舎町で寄り添うように暮らしていた。6年後。冬のオホーツク海、流水の上で殺人事件が起こる。暗い北の海から逃げるように出ていく淳悟と花は、互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密を抱えていた…。

■非常に衝撃的な物語


ネタバレを避けつつの語りにはなりますが、とにかく衝撃的な物語です。孤児として引き取られた少女が、その育ての親となった男性と関係を持ってしまうお話なので…。しかもそこには衝撃的な秘密まであって。

非常に衝撃的な物語で、映像も忘れることができない印象的なものもあります。

そうでありながら、この映画は人間の心の寂しさを描いているのかなと思いました。

物語が進んで、映画の中の出来事が綺麗に終わるという映画ではありません。

映画が終わった後で、解釈であったり、考えであったりを私たちに委ねられているような映画でした。

私は映画を見る時に、演技に注目することが多いのですが、この映画はそれに限らず、登場人物たちはいったいこの先どう生きていくのだろう、ということを考えました。

とても深い映画だなと思いました。



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■浅野忠信さんと二階堂ふみさんの演技の素晴らしさ


演技のお話になりますが、浅野忠信さんと二階堂ふみさんの演技が非常に素晴らしいんです。

浅野忠信さんの演技は、腐野淳吾という人間の荒れた心が巧みに表現されています。決して大げさに感情を出すわけでないのに、心の奥底が静かな演技から垣間見られるようでした。

浅野忠信さんの演技力や監督さんの演出の凄さを感じました。

そして、二階堂ふみさんの演技もまた素晴らしかったです。

今までも、二階堂ふみさんの演技について何度も語らせて頂きましたが、本作では中学生から20代までを一人で演じています。

二階堂ふみさんは影のある演技が非常に魅力的で、私自身何度も勉強させて頂いているのですが、この映画では“演じ分け”について非常に勉強になりました。

ただ単に見た目を変えているのではなく、表情や雰囲気がすべて異なるのです。歳それぞれで喋り方だったり、そもそもの喋るスピードだったり、若い頃の垢抜けなさだったり、さまざま角度で“演じ分け”を感じます。

「こういう子、いるいる」と思う幼さだったり、

「この子、何か隠してるな」という謎めいた感じだったり、

演技の深さを言葉では語りきれないほど感じる演技でした。

非常に重たい映画ではありますが、この演技は何度でもといいますか、ずっと見ていたいと思うほどでした。

これからもきっと何度も見ることになりそうです。



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■“演じ分け”はいずれやってみたい


今回、二階堂ふみさんが演じられた役柄のような、一人でいくつもの年齢の役を演じるという経験はまだしたことがありません。

しかし、女優を志す者としてはいずれ挑戦してみたいものです。

いくら今回の二階堂ふみさんの“演じ分け”が素晴らしいからといって、それを真似ればうまくできるわけではありません。

仮に今後演じる機会があっても、作品や脚本、そして演出によって“演じ分け”の仕方も変わってくるからです。

しかし、今回私が感銘を受けたさまざま角度からわかる“演じ分け”は参考になると思いました。何か一つのことを考えるのではなく、さまざまな角度から評価を頂ける“演じ分け”であったり、そもそもの演技であったりを今後心がけていきたいなと思いました。



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(取材・構成:柳下修平/撮影:MAKOTO TSURUTA

(撮影協力:AOYAMA ZERO)

能條愛未 プロフィール(Ami Noujo Profile)





能條愛未
1994年10月18日 神奈川県生まれ 血液型 A型
乃木坂46 一期生メンバー

月に10本は必ず見るというほどの映画好き。
映画、舞台と女優としての活動の場をひろげるほか、バラエティーでも持ち前のセンスで活躍中。

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