『ベイビー・ドライバー』こそ全国民必見の大傑作!超満員の劇場へ今すぐ走れ!

多くの観客が絶賛・興奮している、話題の映画『ベイビー・ドライバー』。今回はこの作品を公開2週目の日曜日昼の回で鑑賞して来た。

最近では、集客が悪いと公開2日目でも上映回数が減ったり、小さいスクリーンでの上映に切り替わったりするのが一般的なのだが、本作は公開2週目でも上映回数は減らず、今回鑑賞したのも430席という大劇場での上映!

宣伝や予告編での印象から、もっと小さいスクリーンでの単館上映向けの映画だと感じていた本作が、これ程多くの観客の心を掴んで大ヒットしている理由とは、いったいどこにあるのだろうか?

予告編

ストーリー

子供の頃の交通事故が原因で、今も耳鳴りに悩まされ続けているベイビー(アンセル・エルゴート)。しかし、音楽を聴くことで耳鳴りがかき消され、特技であるそのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。犯罪組織の運転手として彼に課せられた仕事—それは、銀行、現金輸送車の襲撃犯を確実に「逃がす」こと。

組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)のために、彼はこのクレイジーな環境から抜け出す決意をするのだが・・・。(公式サイトより)

音楽だけじゃ無い、全ての映画ジャンルを兼ね備えた奇跡の映画!

確かに、これは最高に面白かった!

いや、そんな言葉では到底本作の素晴らしさは表現出来ない!冗談抜きで、予告編や宣伝での印象から想像する内容の10倍は面白いからだ。

実際、上映中は全く気が付かなかったのだが、終演後場内が明るくなって周りを見ると、何と場内は超満員!今回鑑賞したのが最後方の席だったため、劇場出口に中々たどり着けないほどの混雑っぷり。これにはつい、昨年の『君の名は。』を思い出してしまった。確かに宣伝から受けた印象と本編とのギャップや、鑑賞後の満足感は、『君の名は。』に似ているかも知れない。

とにかく冒頭部分から、音楽と完全にシンクロした役者たちの動きとカット割にまず驚かされる。タイトルが出てから続くOPクレジットで、、主演のアンセル・エルゴートが見せる動きと音楽の見事なシンクロっぷりは、個人的に『ラ・ラ・ランド』が陳腐に思えたほど!

そう、公式サイトでも「カーチェイス版、ラ・ラ・ランド」!と詠われている通り、本作では車と人が一体となって踊る踊る!特に驚かされたのが、銃撃戦での銃声や兆弾音までもが、音楽と完全にシンクロしていたこと!そう、正に本作こそ俺達が見たかった『ラ・ラ・ランド』なのだ!

正直、ここまで綿密に計算された画面造りと音楽が、これほど観客の心を動かして楽しませるとは思っていなかった。確かにこれでは、鑑賞後にこの面白さを周囲の人たちに伝えたくなるのも納得!この口コミ感染力の強さこそが、本作ヒットの最大の要因だと言えるだろう。

もはや本作は、単に映画を見るということに留まらず、音楽ライブやフェスのステージに参加・体験する、そんな感覚がピッタリくる。そう、その計算しつくされた音楽と画面の見事なシンクロに、劇場内の全観客のテンションは一気に「アガる!」のだ。

言い換えるなら、正に本作こそこの夏最高の「音楽フェス」!但し、屋外のフェスとは違い、こっちは涼しい屋内で座って楽しめるので、この夏最後の思い出に是非劇場へ!

見事にキャラが立った登場人物!全編退屈する間が無い面白さ

とにかく本作は観客の予想を裏切るが、期待は絶対裏切らない!

個々の登場人物の描き込みが非常に良く出来ているため、観客は最後まで何の心配も無く、映画の中にどっぷり浸って楽しめるからだ。

実は個人的に一番意外だったのが、予告編や宣伝での印象からは、車の運転以外は日常生活が営めない人物だと思っていたベイビーが、ちゃんと大事な人々を守れる大人の男だったこと。

特にそのギャップが効果的だったのは、終盤からのシーン。てっきりカーチェイスで来ると思わせておいて、観客の意表を付いた展開に持って行くのだが、ベイビーはそこでもちゃんと普段のドライビングテクニックを応用して、危機を見事に切り抜けて行く!

普段はやさしく純粋な青年でありながら、いざと言う時には迷わず情容赦の無い決断や行動が取れるベイビー。愛する女性を守るため、自分の知恵と能力・経験をフルに活用して立ち回る彼の行動力は、正に必見!

主演のアンセル・エルゴートが見事に演じるこのキャラクターの魅力も、本作が女性に大人気な理由の一つだと言えるだろう。もちろん、恋人のデボラを演じるリリー・ジェームズ(あの隠れた傑作「高慢と偏見とゾンビ」の主演女優!)を始めとして、脇を固める名優たちの演技も素晴らしいので、是非お見逃し無く!

最後に

カーチェイス、アクション、銃撃戦、青春ラブストーリー、犯罪物、人間ドラマ、サスペンス、そしてミュージカル。鑑賞前、宣伝や予告編から受けた印象とは違い、本作『ベイビー・ドライバー』は全ての映画ジャンルを兼ね備えた、文字通り奇跡の映画だった!

しかも観客は、全ての登場人物に感情移入し、主人公の恋の行方と犯罪の結末にハラハラしつつ、安心して映画の世界に没入して楽しむことが出来る。

ただ、ネットでの感想やレビューには、ラストでのドクの行動は何故なの?との物が多く身請けられるのだが、これも本編を良く見ていれば、彼がベイビーを一番信頼しているのが判るし、一応父親的な気持ちを抱いている様な描写もあったりする。そう考えれば、ラストでのドクの行動がある程度は理解出来るのではないだろうか?

そう思って映画を見ると、実はバディとダーリンのカップルが、ベイビーとデボラの姿に過去の自分たちを見ているのでは?など、観客によって様々な解釈や楽しみ方が生まれて来る筈だ。

とにかく、一度見たらその面白さを周囲に拡散せずにはいられなくなる本作。未見の方、鑑賞を躊躇している方は、迷わず今すぐ劇場へ!

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(文:滝口アキラ)

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