日本の特撮映画はここまで進化した!『BRAVE STORM ブレイブストーム』



©albatross japan



こんにちは、八雲ふみねです。

今回ご紹介するのは、11月10日から公開となった『BRAVE STORM ブレイブストーム』。特撮ファンにとってはたまらない!あのヒーローたちが蘇りました!!

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.131




西暦2050年、キルギス星人の侵略により、地球は人類滅亡の危機に瀕していた。

地球上でごくわずかな生き残りである春日5人兄弟は、キルギス星人が襲来する以前の時代にタイムスリップし、彼らを抹殺することを計画。宇宙人探知グラス、サイキック能力、強化スーツ“シルバー”という力を手に2015年にやって来た春日光二・はるか・光三の兄妹3人は、ロボット工学者の紅健一郎に巨大ロボット「レッドバロン」の製造を依頼。

そのパイロットとして、健一郎の弟である紅健が選ばれる…。




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シルバー仮面とレッドバロンをリブート。ファン垂涎の特撮アクション映画が誕生した!


1970年代に人気を博した特撮テレビ番組「シルバー仮面」と「スーパーロボット レッドバロン」。

40数年も前の作品でありながら、今なお多くのファンを魅了する2大ヒーローを、ひとつの物語の中で存在させる。それはとてもチャレンジングなことであり、ファンならずとも観てみたい企画なのではないでしょうか。そんな2つの人気特撮ドラマをリブート、現在の特撮技術・CG・VFXを駆使し、大迫力の特撮キャラクター作品へと変貌させたのが『BRAVE STORM ブレイブストーム』です。

本作の魅力は、やはりその圧倒的な映像の迫力。

従来の特撮映画ではあまり目にしないような斬新なカットが多く、これを映画館の大きなスクリーンで観れば、特撮映画が好きな人に限らず普段あまり触れたことがない人も興奮を隠せないはず。

さらに特筆すべきは、大胆にアレンジされたシルバー仮面とレッドバロンのデザイン。メカデザインやクリーチャーのデザインには、国内外の最高峰のデザイナーが集結。
シルバー仮面のスーツにいたっては『アイアンマン』のスーツを作成した3Dプリンターを導入するなど徹底的なこだわりを見せ、俳優の体型にマッチしたシャープなフォルムを実現させています。

そして何よりもいちばんスゴイのは、これが純国産の特撮映画であるということ。

日本の特撮映画の進化に目を見張ること、間違いなしの一作です。



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オリジナルへのリスペクトと新たな可能性。俳優陣が追求し体現した“正義の在り方”。


エイリアンVS強化人間、巨大ロボットVS巨大ロボット。 

東京を舞台に繰り広げられる壮絶バトルで、強化人間・シルバーとして戦う春日光二に大東駿介、レッドバロンを操縦する紅健には渡部秀。この二人を軸に、春日兄弟にはそれぞれ春日光一、壇蜜、タモト清嵐、山本千尋が、レッドバロンを開発する紅健一郎には吉沢悠が扮し、それぞれの個性を発揮。

さらには『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』をはじめハリウッド作品を中心に活躍する日本人俳優、松崎悠希がアンドロイド戦士のボーグ役を演じるなど新鮮な顔ぶれが揃いました。

ダブル主演を務める大東駿介と渡部秀は、ヒーローものだからこそ個々のキャラクターのリアリティを徹底的に追及。

生身の人間がシルバースーツを着用することで闘いに身を投じていく、それゆえの悲しみや痛み。ある日、突然レッドバロンを操縦することになってしまった青年の苦しみや葛藤。キャラクターが持つ人間ならでは感情を繊細に表現することで、“正義とは何か”を問いかける人間ドラマとしても非常に見応えあるものとなりました。

太極拳の選手としても高い実績を持つ山本千尋がクライマックスで見せるアクションも必見ですよ。



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ヒットすれば続編も?! キャスト・監督の充実感とファンの満足度に、熱気あふれた舞台挨拶。


11月11日には公開記念舞台挨拶が行われ、オープンしたばかりのTOHOシネマズ上野に豪華キャストが登壇、八雲ふみねが司会を務めました。

大東駿介、渡部秀、山本千尋、タモト清嵐、春日光一、壇蜜、松崎悠希、吉沢悠、監督・脚本・編集・プロデュースの岡部淳也がズラリと並ぶと、満席の客席からは一際、大きな拍手が。




この日のトークテーマは、タイムスリップして過去に戻ってやり直したいこと。

様々なカミングアウトが続くなか、山本さんが「シルバーの仮面だけでも被ったり、レッドバロンの操縦席に座ったり出来ればよかった」と、撮影現場を振り返ったちょっとした後悔を吐露。

すると大東さん、「あとで被る?」と意外にもあっさりと快諾、夢が実現する運びに。

舞台挨拶終了後にはバックヤードで、仮面を囲んで皆さん大盛り上がり。壇蜜さんも仮面を被って、シルバー気分に浸ってらっしゃいましたよ。

ところで気になるのが、その仮面の被り心地。大東さんによると「思った以上に(視界が)狭く、音も聴こえない。当初はその恐怖心と戦うので必死だった」とか。

そんな環境下でやり遂げた見事なアクションシーンに、改めて役者魂を感じるひと幕でした。




作品情報


BRAVE STORM ブレイブストーム
2017年11月10日からTOHOシネマズ上野他全国ロードショー
監督:岡部淳也 
原作:宣弘社
出演:大東駿介、渡部秀、山本千尋、タモト清嵐、春日光一、壇蜜、松崎悠希、藤田富、泉谷しげる、寺脇康文、吉沢悠 ほか
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公式サイト http://www.bravestorm.jp/

(文:八雲ふみね)

八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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