『チア☆ダン』広瀬すずは福井弁も可愛い!ホントに起きた奇跡を描いた青春群像劇の快作!

■「キネマニア共和国」

チア☆ダン 〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜

(C)2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

昨年は『ちはやふる』2部作に『四月は君の嘘』そして『怒り』と映画出演で大活躍だった広瀬すずですが、今年も早速銀幕にお目見えです……。

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.212》

『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』と、この長すぎるサブタイトル通り、女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話の映画化です!

福井のいち高校チアダンス部はいかにして全米大会を制覇した?

映画『チア☆ダン』(以下、サブタイトルは省略)は、2009年に福井県立福井商業高等学校のチアリーダー部JETSが、全米チアダンス選手権大会に出場して優勝した奇跡の実話を基に描かれる青春群像劇です。

主人公は、県立福井中央高校(学校の名称を変えています)に入学した友永ひかり(広瀬すず)。中学時代からの友人でサッカー部の孝介(真剣佑)を応援したいという、ただそれだけの理由でチアダンス部に入った彼女を待ち受けていたのは、鬼の顧問教師・早乙女先生(天海祐希)によるスーパー・ウルトラ・ヘビー・スパルタ猛特訓なのでした!

目標は全米大会優勝!

おでこは絶対出すべし!

ネイルはもちろん恋愛も禁止!

そんなんやってられっか……と言わんばかりに、次々と部員が辞めていく中、かろうじて残った者ばかり(これがまた一癖も二癖もありそうな子ばかりで、実に楽しい!)で挑んだ初めての大会は、大恥かきまくりの大失敗!

ついに廃部か? しかしそのとき、ひかりは校長たちの前で何と「私たち、アメリカで優勝します!」と、およそ夢物語にすらならないであろうトンデモ宣言をしてしまうのでした……⁉

チア☆ダン 〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 サブ3

(C)2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

チアダンスの魅力や友情と連帯、そして天海祐希の鬼顧問!

本作の魅力は広瀬すずをはじめとするチアダンス部の面々が繰り出す数々のダンスの魅力や、そこに至るための猛特訓とそれに伴う仲間たちの友情と連帯、しかしながら本当に勝ち続けるためには厳しい訓練が必要であるという、シビアな現実も見せつけてくれています。

ただ、全体的にはやはりほのぼのとしたユーモラスな情緒が漂うのは、やはり広瀬すずのほんわかした個性ゆえでしょう。

特に福井弁を繰り出す彼女の可愛らしさは、もうそれだけで必見といってもよく、かたや標準語を使う生真面目な部長(中条あやみ)との友情のコントラストなども、劇中巧みに映え渡っています。

また特筆すべきは天海祐希のスパルタ顧問で、一歩間違えばやりすぎになるギリギリのところでのオーバーアクトが後々の彼女の真実と、それゆえの感動へと導いてくれます。

生徒たちとのちょっとしたジェネレーションギャップも露わになるクライマックスの、とあるシーンの佇まいも素晴らしく、思えば宝塚というそれこそシビアな環境の下で学び、舞台に立ち続けたスターの彼女だからこそ自然に醸し出せた見事な年輪の発露でもあるのでしょう。

監督は『俺物語!!』(15)や『黒崎くんの言いなりになんてならない』(15)などキラキラ映画の旗手・河合勇人。
TV&映画で話題になった『鈴木先生』(13)も演出しており、今回はそういった群像劇の良さを発揮できたといってもいいかもしれません。

そもそもは相米慎二監督の助監督出身の彼、青春の1ページをみずみずしく掬い取る術を師匠から学んだのかもしれませんね。

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(文:増當竜也)

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    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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