ジャッキー・チェン最新作『ドラゴン・ブレイド』は スペクタクル・アクション歴史超大作!

■「キネマニア共和国」

香港映画界のアクション・スターの域を優に超え、今や世界のトップ・スターとして君臨し続けるジャッキー・チェン。
その最新作は、何と製作費6500万ドル(約80億円)を投じた国際スケールのスペクタクル・アクション時代劇超大作です……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街~vol.106》

『ドラゴンブレイド』、今度の舞台はシルクロードだ!

ドラゴン・ブレイド

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2000年前のローマ帝国VS中国の攻防を
魅力的布陣で綴る超大作!

今からおよそ2000年前の前漢時代、数々の部族がひしめき合い、抗争を続ける中国に、突如としてローマ帝国の大軍が押し寄せてきます。

陰謀によって西域辺境の関所に追いやられていたフォ・アン隊長(ジャッキー・チェン)は、そこでローマ帝国から逃れてきたルシウス将軍(ジョン・キューザック)とその一隊と運命の出会いを果たし、国の違いを超えて友情を深め合っていきます。

ルシウスは、執政官の父クラッススを殺害したティベリウス(エイドリアン・ブロディ)が、次は幼い弟プブリウスの命を狙っていることを知り、プブリウスを守りながら逃亡の旅を続けていたのでした。

やがて中国侵略をもくろむティベリウスの大軍が関所に現れます……。

『三国志』『項羽と劉邦』などスペクタクル歴史劇に定評のあるダニエル・リーが監督・脚本を務め、ジャッキーはもちろんアクション監督を兼任。その壮絶な殺陣の数々にジョン・キューザックやエイドリアン・ブロディが真摯に応えているのも見ものの一つでしょう。
(エイドリアン・ブロディは、実は幼い頃からのカンフー映画マニアでジャッキー・ファン。当然ながら本作のオファーに狂喜しました。ジョン・キューザックも本作のためにマーシャル・アーツを習い、現場では底なしの探求心でジャッキーの指導を受けていたとのことです)

“成龍”襲名40周年を祝福するに足る
ジャッキー・チェンの熱き映画ワールド!

2016年はジャッキー・チェンが“成龍”を襲名してちょうど40周年にあたりますが、本作はそれを祝福するに足る超大作でもあり、とにもかくにもスケールの大きさに圧倒されっぱなし。

シルクロードの大地を駆け巡る人と馬、またそれらを最新型ドローンに搭載したキャメラでダイナミックに捉え続ける撮影による映像のド迫力。

もっとも、映画の途中でいきなり展開が変わるところがあり、これは上映時間(105分)の都合でどこかカットされてしまっているのでは? 本来はもっと長いバージョンもあるのではないか? などと勝手に邪推してしまったところもあるのですが、それでもジャッキーをはじめとする武侠スターたちの存在感がそれを大きくカバーしていますし、中でもフォ・アンを勝手に夫と慕うムーンに扮するリン・ポンの美貌と切れの良いアクションにも目を奪われます。

思えば日本で初めてジャッキー主演映画が公開されたのは1979年の『ドランクモンキー/酔拳』(78)でしたが、あれから数えてもう37年です。リアルタイムで彼の活躍をずっと見守り続けていた世代にとっては、今も変わらぬアクションを披露し続ける彼の勇姿に、常に元気をもら居続けているような気もしてなりませんし、若い世代には彼の映画に対する“本気”の姿勢をぜひリスペクトしてもらえたら、と祈ってやみません。

成龍伝説は、これからもまだまだ続きそうです。

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(文:増當竜也)


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou

    鹿児島県出身。映画文筆。

    朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。

    取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。

    編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊)

    その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。

    ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊)
    現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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