『ワイルド・スピード』新作、 豪華サウンドトラックも要チェック!!

■「映画音楽の世界」

ワイルド・スピード ICE BREAK サブ

(C)Universal Pictures

ワイルド・スピードの最新作『ワイルド・スピード ICE BREAK』の公開が、いよいよ本日4月28日(金)に公開。

ブライアンがファミリーから離脱して初めての作品だけに期待と不安が半々といったところですが、予告編では相変わらずの、いや、巨大潜水艦が文字通り氷をぶち破って登場するなど、今まで以上にド派手なアクションが繰り広げられている様子。

新たな敵として『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサことシャーリーズ・セロンが参戦。まさかのドムの裏切り? に加え前作の『ワイルド・スピード SKY MISSION』(以降タイトル表記はサブタイトルのみ)で、ドムたちファミリーを徹底的に追い詰めたジェイソン・ステイサム演じるデッカードがファミリーに協力? と既にシリーズの流れを覆すような展開が話題となっています。さらに同シリーズへの出演希望を公言していた名女優ヘレン・ミレンもまさかの役どころで念願を叶えたということもあり、興味が尽きません。

映画公開に先立ち、同作のサウンドトラック盤が4月14日(金)にリリースされていますので、今回の「映画音楽の世界」にて紹介しましょう。

シリーズとともに盛り上がる音楽

ワイルド・スピードは毎作コンピレーションアルバムを発売しているシリーズで、今回も収録曲はボリューム満点。

ワイルド・スピード ICE BREAK サウンドトラック ワイルド・スピード アイスブレイク

(C)Universal Pictures

Track1 Young Thug, 2 Chainz, Wiz Khalifa & PnB Rock – Gang Up / ヤング・サグ、2チェインズ、ウィズ・カリファ&PnB・ロック – 「ギャング・アップ」
Track2 Lil Uzi Vert, Quavo& Travis Scott – Go Off / リル・ウージー・ヴァート、クエヴォ&トラビス・スコット – 「ゴー・オフ」
Track3 G-Eazy & Kehlani – Good Life / ジー・イージー & ケラーニ – 「グッド・ライフ」
Track4 PnB Rock, Kodak Black & A Boogie Wit da Hoodie – Horses / PnB・ロック、コダック・ブラック&ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディ – 「ホーセズ」
Track5 Migos – Seize The Block / ミーゴズ – 「スィーズ・ザ・ブロック」
Track6 YoungBoy Never Broke Again – Murder (feat. 21 Savage) [Remix] / ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン – 「マーダー (feat. 21サヴェージ)」
Track7 Bassnectar – Speakerbox (feat. Ohana Bam & Lafa Taylor) [F8 Remix] / ベースネクター – 「スピーカーボックス(feat. オハナ・バン & ラファ・テイラー)」
Track8 Post Malone – Candy Paint / ポスト・マローン – 「キャンディー・ペイント」
Track9 Kevin Gates – 911 / ケビン・ゲーツ – 「911」
Track10 Lil Yachty – Mamacita (feat. Rico Nasty) / リル・ヨッティ – 「ママシータ(feat. リコ・ナスティー)」
Track11 Jeremih, Ty Dolla $ign, & Sage The Gemini – Don’t Get Much Better / ジェレマイ、タイ・ダラー・サイン&セージ・ザ・ジェミニ – 「ドント・ゲット・マッチ・ベター」
Track12 Pitbull & J Balvin – Hey Ma (feat. Camila Cabello) [Spanish Version] / ピットブル&J.バルヴィン -「ヘイ・マ (feat. カミラ・カベロ)[スパニッシュ・バージョン]」
Track13 Pinto “Wahin” & DJ Ricky Luna – La Habana (feat. El Taiger) / ピント”ワヒン”& DJリッキー・ルナ – 「ラ・ハバナ(feat. エル・ティグレ)」
Track14 J Balvin & Pitbull – Hey Ma (feat. Camila Cabello) / J.バルヴィン&ピットブル – 「ヘイ・マ(feat. カミラ・カベロ)」

今回は監督が『ストレイト・アウタ・コンプトン』のF・ゲイリー・グレイだけあって、このあたりの選曲には監督の色が濃く反映されているかもしれません。もともとグレイ監督はミュージックビデオ出身。アイス・キューブやベイビー・フェイス、ジェイ・Zとのコラボレーションで評価されてきた人物でもあります。

なので、グレイ監督にとってみれば本来ストレイト~のようなミュージック映画で本領を発揮するタイプなのかもしれませんが、グレイ監督は1998年の『交渉人』のサスペンスフルな心理戦や2003年の『ミニミニ大作戦』でのミニクーパーによるカーチェイスなど、堅実な演出で映画をヒットさせてきた立役者でもあるので、今回のグレイ監督の登板で型破りなカーアクションと音楽の融合でどういった反応を本編で見せてくれるのか楽しみでもあります。

さて、前作SKY MISSIONはシリーズとしてだけでなく映画界にとっても大きな転換点となった作品ではないでしょうか。我々は“どうしても”この作品でブライアン=ポール・ウォーカーとお別れをしなければなりませんでした。果たして映画の中でブライアンがどのようにシリーズを去るのか、誰もが固唾を飲んで見守りました。

結果、ブライアンは映画の中でこれ以上にない最高の形でのさよならを選びました。これはスタッフからキャストまで一丸となった愛がポールに向けられたものであり、その旅立ちにレクイエムを捧げたウィズ・カリファの[See You Again (feat.Charlie Puth)]に多くの観客が涙を流したのではないでしょうか。

微笑むブライアンと彼を見つめ返すドミニク。そして―。「友よ。お前がいなくなってから長い月日が流れた。再び君と会った時には、いろいろ話そう」 ドムからブライアンへ、観客からポールへ向けられたその歌詞は切々と私たちの胸に刻み込まれ、映画も「FOR PAUL」という言葉で結びました。

人気作曲家ブライアン・タイラーのロック・サウンド

そんな傑作、SKY MISSIONを監督したジェームズ・ワンは残念ながら離脱しグレイ監督がバトンを引き継いだわけですが、劇伴は引き続きブライアン・タイラーが担当しています。

タイラーはシリーズ隆盛の立役者、ジャスティン・リン監督とともに第3作TOKYO DRIFTから作曲を担当していて、第4作の MAX、第5作のMEGA MAX、スカイ・ミッションに続いての登板となります(ちなみに第1作はBT、第2作のX2はデヴィッド・アーノルド、第6作EURO MISSIONはルーカス・ヴィダルが担当)。

TOKYO DRIFTのビートを効かせたロックスタイルで鮮烈なシリーズデビューを果たしたタイラーはその後若手作曲家の中でも突出した勢いで人気作曲家になり、『エクスペンダブルズ』シリーズや『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を担当、近年では大半の楽器を自分で演奏してしまうプレイスタイルで『グランド・イリュージョン』シリーズなどでも知名度を上げてきました。今年だけでも既に本作以外にも『トリプルX:再起動』『パワーレンジャー』の作曲を手掛けているので、ますます注目の作曲家です。

シリーズはロックテイストを残しつつ徐々にエレクトリック×オーケストラスタイルに移行、MEGA MAX辺りからワイルド・スピードのテーマ曲的なフレーズも固定され本作でも使用されています。タイラーもSKY MISSIONの音楽をポール・ウォーカーに捧げており、シリーズを通してコンピレーションアルバム以上に思いを新たにしたスコア・アルバムになっているのではないでしょうか。

ちなみにCD販売店店頭ではバリュープライスでの再販で、TOKYO DRIFT以降のサウンドトラック盤が低価格で並んでいますので、シリーズの復習にもいいかもしれませんね。

まとめ

いよいよ全米でも公開を迎えたワイルド・スピード最新作ですが、予定では2019年に第9作、2021年に第10作の公開が既に予定されています。ポール・ウォーカーなき後、シリーズは新たな局面に立ったと言えます。本作は新三部作の第1作目に位置付けられているとも言われており、本作の成功が今後のストーリーを占う上で重要になりそう。まずは公開まで残りわずか、『ワイルド・スピード ICE BREAK』 を楽しみに待ちましょう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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(文:葦見川和哉)

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