『ゴースト・イン・ザ・シェル』来日記者会見、スカーレット・ヨハンソン作品に怖気付くも役を通じて成長の手応え

『ゴースト・イン・ザ・シェル』の来日記者会見が16日、都内で行われ、スカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、ピルー・アスベック、ジュリエット・ビノシュ、ルパート・サンダース監督が来日した。

スカーレットは「東京に来られて嬉しく思う。また今作が東京で公開されるのも嬉しい。長い旅だったが世界で最初に公開になるのが東京で嬉しい」とあいさつした。

ビートたけしは「ご苦労様でございました。やっと幸福の科学からもでられて、今度は統一教会に入ろうかと思ったけど。映画のためには創価学会に入るのがいいのかも」と時事ネタを入れつつ笑いを誘い、「ハリウッドのコンピューターを駆使した、ガジェットの映画に出られて、自分にとってもいい経験になった。役者という仕事をやるときには、どう振る舞うべきか、スカーレットさんに教えてもらって、この人はやはりプロだと日本に帰ってきて思っている」と話した。

初来日となるピルー・アスベックは「今回初めての来日でナーバスになっています。日本は初めてなんですが、大好きになりました。こういう風に触れ合うことができるならまた来日すると約束します。昨日は神戸牛を食べました。こういう形で皆さんと映画を分かち合えることを光栄に思っています」と自分の順番にびっくりしながら答えた。

ジュリエット・ビノシュは「みなさんこんにちは、東京にこられて嬉しい攻殻は日本のコンテンツで、発祥の地に戻ってこれるのは嬉しい。同作の素晴らしい世界のひとつになれたことも嬉しい。脚本を渡された時は、暗号書を解読してるかのように意味がわからない、難しい役柄だった。素晴らしい映画だったのでぜひ見てもらいたい」とあいさつした。

ルパート・サンダース監督は「ありがとうございます。ジュリエットがいったように、素晴らしい作品の一部になれるのは嬉しいことです。美大のときに同作に出会ったが素晴らしい作品だった。そのときに実写版を作るなら僕が作りたいと思った。しかしスピルバーグが撮ると決まって諦めていたが、僕が撮れることになった。日本が生んだ文化、押井のアニメなど私の作品を通して知ることになる。私の作品を通してみなさんにいろいろ伝えたい。この素晴らしい作品を作った日本は本当に大好き」と作品への愛を熱く語った。

プロジェクトに参加したことについてスカーレットは「最初はアニメや原作などの素材をいただき、アニメを見たとき、作品がどうなるか見えてこなかくて怖気ずいた。自分の存在、存在理由などいろいろ複雑な要素があり、キャラクターに対して自分がどうなっていくかわからなかったが、興味はあった。監督の世界観を教えてもらい、自分が演じる役の体験を見て、彼女の存在についていろいろ監督と会話し、自分の中に少佐の存在が否定できないものになり、脳から離れなくなった。監督とのパートナーシップと、未知の世界に踏み出すことになった。これだけ愛されている作品に出演できることは光栄であり、少佐というキャラクターに息を吹き込むことはいい経験になった。肉体的にも感情的にも大変だった。人としても役者としてもいろいろ学べた。そして私は成長できることを感じた。キャラクターが遂げている成長を自分もできたと思う。これがちゃんとした答えになっているかどうかはわからないが、そう思っている」と」と今作に出演した感想を語った。

ビートたけしは「自分の世代より少し下の世代の人たちが見ていた作品で、まずアニメ化されたものを見て、漫画を読んだ。マニアックな人からすると『実写版というのは必ず、もともとのコミックやアニメに負けて文句を言われる作品だ』というのが定説で、ファンは『ここはこうじゃない』と話す。今回は自分の周りにもその世代の子どもたちがいっぱいいたが、やっぱりすごいという反応。原作に忠実であって、それでいて新しいものが入っていて、もしかするとアニメ・コミックの実写版で成功した例じゃないかと言われた。私は『荒巻は失敗じゃないか』と言わないようにといっておいた。現場でもいかに監督がこの作品にかけているかがわかったし、全編大きなスクリーンで見ていただければ、よくわかる」と実写版批判について触れながら、作品の壮大さについて語った。

ピルーは「やはり日本から生まれた素晴らしい作品に参加するのは怖い気持ちもあった。バトーは愛されるキャラで、ファンの期待も応えないといけない。参加していて楽しかった。自分自身は原作のファン。押井アニメが公開されたとき14歳で、アニメはアイデンティティを模索する話だった。自分もアイデンティティを探しているときだった。15年の秋に監督に会い、士郎正宗の原作を手に取った。最初にいわれていたバトーは年上。僕はもっと若く平和主義者で共通点がなかった。漫画を読むとバトーはビールもピザも大好きで、これだと思い、そこから役作りを始めた。そしてスカーレット、タケシサン、監督と仕事できたのは嬉しかった」と映画参加や役作りについて話した。

ジュリエットは「先ほどいったとおり、脚本を受け取ったときまったくわからなかった。SF自体もあまり馴染みがない。息子が映画関係の仕事をしており、3DCG関係のことをやっている。そしたら息子が脚本を読んで説明してくれて、いかに素晴らしいか出るべきか説得された。しかし難しい話で、原作独自の言語も多かった。監督とかなり熱論を交わしてから役作りをした。撮影自体は素晴らしい仲間に恵まれた。私が演じる博士は、いろいろ陰謀を持っている企業と博士が作り出した少佐との間に挟まれ、自分自身の人間性に向き合っていくという複雑な役だった。登場シーンが少ないので、その中で観客に自分の役について伝えないといけなかった」と作品の難しさ、役の難しさについて語った。

サンダース監督は「本当に今回の作品に限らずプレッシャーがある。気に入っていただけるか憎まれるかわからない。同作は世界中にファンがいてカルトクラッシックになっている。歴代のクリエイターたちにも恥じないような作品を作らなければいけなかった。しかし、そういうプレッシャーの中で仕事をするのは嫌いじゃない。とにかく最高のものを作ろうとしていた。私が昔繋がりを持った題材でキャラクターを生かして作った。殺伐とした状態で完成させてた。皆さんが見たことないようなジャンルで、この映画を世界中の人たちに見てもらいたい」と語った。

スカーレットに新しい発見について質問がいくと「とても個人的な質問だと思う。私自身が興味を持っていることは仕事の中で、不快に感じることに心に留めておいて、そこからどうしていけばいいかと考えて生きている。役者としてはそういう感情を利用している。何が本物であるか、そこから何かに繋げられるのではないかと思っている。今作では自身の存在の危機を演じていた。心地いい体験ではなかったがそれを乗り越えていく。2週間ほど前はじめて映画を見て、体験を通して乗り越えることができた。私たちも体験を通して何を発見できたか、質問の答えが難しく抽象的な答えだけど成長しなければならない作品だったし、成長できた映画だった」と答えた。

またルパート監督に漫画やアニメのヒット作には厳しい目がある。それを超える戦略などどう考えて臨んだかと質問がいくと「この作品を作るのは大きなチャレンジだった。アニメでは簡単にできることが実写では難しい。バトーの目も滑稽になる。荒巻の髪型も滑稽にならないうようにしなければいけないし、少佐のボディースーツもちゃんとしなければならなかった。この中でカットのスタイルやペースは日本映画を意識しているところがある。題材が偉大なので、単にポップコーンがズボンについたまま忘れるような作品ではなく見終わった後、話し合える作品にしたかった。スカーレットが素晴らしい演技をしてくれて、何が人間たるかというのを体現してくれている。士郎さんが漫画を作ったとき、PCなどはこんなに発達していなかったが、いまはかなり発達している。パイオニアであった作品を見ていただきたい」と話した。

(取材・文:波江智)

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