神木隆之介に「潰してやる!」と橋本淳が宣言!?ドラマ「刑事ゆがみ」先輩後輩対談

フジテレビ系にて毎週木曜夜10時から放送中の「刑事ゆがみ」。

うきよ署の刑事課・強行犯係に務める、浅野忠信さん演じる弓神適当(ゆがみ・ゆきまさ)と神木隆之介さん演じる羽生虎夫(はにゅう・とらお)の凸凹コンビが難事件を解決していく刑事ドラマです。

今回は、出世第一の腹黒刑事の羽生を演じる神木隆之介さんと、同じく強行犯係で、中堅刑事の町尾守を演じる橋本淳さんの対談を実施。

事務所の先輩後輩でもある二人に、近い関係だからこそ話せるお互いに関する話題や、このドラマの魅力を語ってもらいました。

──同事務所に所属するお二人ですが、今作への出演が決まったときに連絡を取ったりしたんですか?

神木隆之介(以下、神木):取ってないですよね?

橋本淳(以下、橋本):だって、連絡先知らないもん(笑)。

神木:うわ、盲点でした!

橋本:意外と共演が少ないんだよね。事務所の年末イベント(※)のために撮ったショートフィルムくらいで。

神木:それも、僕が高校生くらいのときにあっちゃん(橋本)がイベントを卒業していたので、数回しかかぶってないんだよね。だから、連絡先を交換するきっかけがなかったのかも。

橋本:あとで連絡先教えてよ。

神木:もちろんです! 今回、キャストの名前を見て「あっちゃんだ!」ってうれしかったんですよ!

橋本:僕も隆ちゃん(神木)と一緒でうれしいですよ。

──お話されている様子からお二人の仲のよさが伝わってきますが、町尾さんと羽生くんには距離感がありますよね。町尾さんから見た羽生くんはどんな存在として演じているんですか?

橋本:生意気な小僧ですよね(笑)。

神木:よくは思われていないですよね。

橋本:ドラマで描かれていない部分ですけど、町尾がかつて弓神さんとバディを組んでいたとすると、二人のやりとりもわからなくはないなって。でも、「僕はもうちょっと弓神さんに順応してたかな」って先輩目線で見ている感じでしょうか。

でも、羽生は若いのにキレ者だから、そこを認めてる部分はあるんです。ただ、生意気な口をきいてるとムッとしたりはしますね。歳が近いということもあって、係長の菅能さん(演・稲森いずみ)とか、強行犯係で最年長の多々木さん(演・仁科貴)とは違う目線で羽生を見ていると思っています。

──逆に羽生くんとしては、町尾さんのことをどう思ってるんですか?

神木:羽生は町尾さんのこと、同期だと思っています。

橋本:おいっ(笑)!

神木:出世に関わらない人間は眼中にないです!

橋本:無視したり、睨んできたりするもんね…。

神木:ドラマを見ている人はわかると思うのですが、羽生は出世に関係ない人に対してはぞんざいな扱いなので(笑)。でも一応、町尾さんは自分より少し長くいるから、少しは敬っておこうかな、くらいは思っています。

橋本:敬われてる感じ、全然伝わってこないよ…?

神木:第1話で、町尾さんが羽生に「弓神さんが呼んでるぞ」って言うシーンがありましたよね。

橋本:そのとき、返事しなかったんだよね。

神木:それで、OKが出て(笑)。あとから、一応やっておこうかということになって。

橋本:アフレコでね。あれ、声、入ってるなって思った(笑)。

神木:でも、「はい」ではなくて、「あぁ」に近い感じで。ちょっとは先輩だと思っているので、一応返事はしているんです。でも、出世には関係ない、ただの先輩と言う感じです。

橋本:潰してやる(笑)!

神木:たまに捜査会議でいいこと言うな、と言うくらいです。

橋本:あー、そうなんですね、ありがとうございます(棒読み)。

神木:第4話の捜査会議のとき、羽生がはじめて町尾さんの意見にのったんです。

橋本:そうそう。羽生は大体ホワイトボードを見てたり、考え事をしてたり。町尾とか多々木さんの発言を気にしてない。

神木:捜査のときは、謎を解決するという目的は一緒なので、羽生としてはそこに先輩後輩もないんです。

橋本:だから、おじさんと僕はさみしいなって思いながら仕事してるよ(笑)。脚本には書かれていない、そういう細々とした部分も楽しみながら芝居してますね。

──では、お二人から見た浅野さんはどんな方なんでしょう。

神木:…ちょっと適当ですね(笑)。まさに弓神さん、と言う感じです。浅野さんは怖い役を演じている印象が強かったので、ご本人も怖い方なのかな?というイメージが多少なりともあったんですけど、恐ろしいほど優しい方です。

面白いことをすぐ思いつくし、アドリブもいい感じで適当なんです。その柔らかい感じが素敵だなと、撮影のたびに思います。

橋本:僕も怖い人という印象は持っていました。特に最近、『淵に立つ』とか『幼子われらに生まれ』とか、負のイメージを抱えてる役を拝見していたので…。でも、びっくりするくらい腰の低い方で、絶対立ち止まって「おはようございます」「お疲れ様でした」って挨拶されるんです。

一方で、お話ししていると適当な部分もあったりとか、気持ちこもってないなって思うときもあったりして(笑)。もしかしたら、それは今、弓神さんを演じてるからということもあるのかもしれないですが。

知識も豊富で柔軟性があって、ときに子供のような一面もあるし、後輩の僕を懐深く受け入れてくれるんですけど、つかみどころがないというか…それが色気なのかなとも思いますし。不思議で魅力的な方ですね。

──劇中ではシリアスなシーンも多いですが、現場ではどのように過ごしているんでしょう。

橋本:殺伐としてる時はないんじゃないかな。だいたい隆ちゃんが遊んでるというか…。

神木:うん、結構騒いでいるかもしれないです。

橋本:浅野さんも自然体な感じで、緊張感でピリピリしているような現場ではないですね。

神木:ストーリー上は重いテーマを扱ったりしていますが、強行犯がああだこうだと話しつつ、弓神さんと羽生のボケとツッコミがあるので、ただただ暗いドラマにはなっていないんです。もちろん緊張感があるシーンはちゃんとしますが、面白いシーンは楽しく、現場もメリハリがある感じです。

──そのメリハリという部分もこのドラマの魅力のひとつかと思いますが、お二人は今作の魅力をどのように感じてますか?

神木:刑事ドラマというと、トリックに重点を置く作品が多いように思うのですが、このドラマでは、どういう風に罪を犯したかではなく、なぜ罪を犯したのか、というところを見てほしいです。

巧妙なトリックや手口による事件ではないので、犯人の心理が明かされることで意外と単純に紐がほどけていく。なぜ犯行に及んだのか、どうして嘘をついたのか、という人間の心を描いているのが面白いと思うので、そこを丁寧に作っています。

橋本 それ、全部橋本が言ったって書いてください(笑)。でも、まさに隆ちゃんが言った通りで、ドラマって表面的なキャラクターとか、わかりやすい話に持っていく作品も少なくないと思うんです。

だけど、人間っていい人、悪い人という単純なものではなく、誰しも裏の顔だったりとか、多面性があると思うので、そういうところに焦点を当てて、描いてる作品だと思います。

その回のゲストさんによって、カラーが変わるところも魅力的なドラマだな、とやりながら感じていますし、いろんな人が出てくるので、それぞれに共感してもらえるんじゃないかと。刑事ドラマとして見つつ、人間ドラマとしても楽しんでもらえたらいいなって思います。

神木:このドラマには絶対的な正義がないんです。もちろん殺した方が悪いのですが、供述を聞いていると犯人だけを責めきれないというか…。

事件を紐解いていく弓神さんでさえ、圧倒的に正義の立ち位置というわけではないんです。“君がやるべきではなかった”、“殺さない方法もあった”ということを犯人に諭す弓神さんが、紙一重で一枚上手なんです。

どちらかというと、世の中に訴えたいこと、理不尽なことは犯人が全て話してくれて、そこを弓神さんも羽生も、視聴者も考えさせられる。いい意味でモヤモヤする作品だなと思います。

橋本:あと、見どころといえば、スタッフさんの遊び心にも注目してほしいですね。美術の細かさだったり、セットの後ろに写り込んでるものが意外と繋がっていたりするんです。

例えば、隆ちゃんはいなかったんだけど第5話の動物園のシーンで、第2話で多々木さんが持ってるって言ってたコンバースのスニーカーを履いてたんだよ。

神木:そうなの!? ちゃんと履いているんだ!

橋本:第2話では見えてないけど、そういうふとしたセリフが反映されている細かさがすごいなって。

神木:そうそう、第4話でジュエリー店を調べに行ったとき、菅野さんが買ったという指輪のリストにちゃんと名前が入っていて、「菅野さん、やっぱり買ってるんだ!」と思った(笑)。ほかには、弓神さんが読んでいる小説のタイトルが、原作のタイトルになっているとか。

橋本:まだ気づかない部分がたくさんある。現場で気づかなかったことを、ネットの感想から知ることもあるし。

神木:羽生の弱みになるモノも、いろいろ。

──ドラマの本筋を楽しみつつ、小ネタにも注目したら、より楽しめますね。

神木:最後は絶対カッコよく終わらないドラマですから。

橋本 こんなに余白があって、見る人によって楽しみ方が違うドラマもなかなか珍しいと思います。言葉じゃなくて、弓神さんの表情とか、羽生くんのリアクションだけで説明しているシーンも多くて、日本のドラマっぽくないシーンもあるので、そういうところを見ていくと面白いですね。


    ライタープロフィール

    大谷和美

    大谷和美

    高校2年の時に観た「バトルロワイアルⅡ」に衝撃を受け、映画の道を志すも、縁あって雑誌編集者に。特撮誌、若手俳優グラビア誌等の編集・ライター、WEB編集者を経て、現在はフリーランスで活動中。人間の感情や社会の闇を描いた邦画が好きで、気づけばR指定のDVDばかり借りていることも。一方、元々好きだったライダー・戦隊などの特撮作品やコメディ映画も好んで観ます。他、元上司のバカタール加藤が主催するニコ生番組「崖の上の生放送」に準レギュラーで出演中。

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