『翔んで埼玉』タッグが魅せる昭和感炸裂映画『劇場版 パタリロ!』加藤諒×原作者魔夜峰央対談

2019年6月28日公開の『劇場版 パタリロ!』。1978年から30年以上にわたって多くの人に愛され、単行本は計100巻を超え、2016年と2018年には舞台化も実現した人気漫画「パタリロ!」がついにスクリーンに登場します。

パタリロを演じるのは舞台版に続いて、加藤諒さん。原作者である魔夜峰央さんと主演をつとめる加藤さんのお2人に、「パタリロ!」の魅力や見どころを語り合っていただきました。

──劇場版ならではの見どころとして、パタリロのコスプレシリーズがありますね。

加藤諒(以下、加藤):舞台版では「ガラスの仮面」の月影先生がパネルでの登場だったんですが、映画版では僕が扮装をさせていただいて。原作でもパタリロはたくさんコスプレを披露するんですが、見目麗しい服装でもぽっちゃりしていて。それがとてもかわいいなと思っていたので、今回僕のぽっちゃり体型を生かしてそれが体現できたんじゃないかと。スクール水着も着させていただいたんですが、今のスク水って進化してるんですね! Vラインがちゃんとカバーされてて(笑)。

魔夜峰央(以下、魔夜):あまりにコスプレの数が多すぎて、これと言って特に記憶に残らなかったね(笑)。

加藤:それを言ったら、この映画自体がそうかもー! あまりにいろんな要素が多すぎて、最終的に「なんだこれ」で終わる(笑)。でも、魔夜先生もコスプレされてましたよね(笑)。

魔夜:監督に「どっかに出してよ」って言ってたら、おばちゃんみたいな掃除夫になってた(笑)。

加藤:撮影現場…遠かったですよね(笑)。

魔夜:あの倉庫、寒かったよね(笑)。隣が某ドラッグストアチェーンの倉庫でね。しょっちゅうトラックが出入りしてる。

加藤:ダダーン、ダダーン! って音がすごくてね。そういう事情で、全部アフレコ収録になったんですよね(笑)。

──劇場版オリジナルキャストも見どころですね。

魔夜:哀川翔さんはびっくりですね!

加藤:本当に! (小林)顕作監督の人脈はすごいです。

──タマネギ1号、3号、7号のキャスティングも最高でしたね。

加藤:1号を演じられた松村雄基さんが出演されていた某ドラマネタも盛り込んでるんですよ。

魔夜:そんなの言われないと気が付かないよ!

加藤:本当にもう、1個1個解説しないと、盛り込み要素が多すぎて…(笑)。

魔夜:でも、映画を見終わった後に監督に伝えたのは「いい意味での昭和感」があるということ。すっごい豪華なシャンデリアの下で、みんなでちゃぶ台囲んでごはん食べてるみたいな、しっちゃかめっちゃかな感じ。雰囲気としては60年代の音楽バラエティ番組『シャボン玉ホリデー』のような映画かな。監督はただ行き当たりばったりで撮影しただけと言っていましたがね(笑)。でも、そういう「いい意味での昭和感」が、令和だからこそ求められてるんじゃないかと思うんですよ。最近は「あれもだめ、これもだめ」と規制がかかりすぎて、楽しいものも素直に楽しめなくなっていると思います。『翔んで埼玉』もヒットしたし、そろそろみんないい加減なものを求めてるんじゃないかな。いい加減ってある意味、「おおらか」ということ。もっとおおらかに生きていきましょうよ、と。

──「昭和感」と『翔んで埼玉』といえば劇中の「サイタマラリア」のミニムービーも印象的でしたね。

加藤:ひとつ言っておきたいんですけど、あれ「カメラを止めるな!」がヒットする前に収録しましたからね!(笑)。

──あとは今作では「ミーちゃんレコード」社の音楽をはじめとする数々のオリジナル楽曲が披露されていますね。

加藤:僕は映画で初めてソロ曲を収録したんです。どうも顕作さんはパタリロの歌手デビューをもくろんでいるようで(笑)。いつもはレコーディングは一発OKなのに、このソロ曲の収録だけすっごい厳しくて(笑)。シングルカットを目指してるみたいなんです(笑)。

魔夜:そういう考えがもう、行き当たりばったりだよね(笑)。でも、『パタリロ!』がそうなんだよね。成り行き任せというか。私自身がそういう成り行き任せで漫画を描いていますから。似た者同士なんだろうね、監督も私も。それこそが『パタリロ!』の世界観。ただ、舞台から引っ張ってるネタも多いからね(笑)。どれだけ一見さんに伝わるかは心配(笑)。

──タマネギサロンのネタは舞台を見てないと分からないかもしれませんね(笑)。

加藤:金井成大がやってるタマネギ9号のフェロモンキャンディネタとかね(笑)。周りは「もういいんじゃないの」って言っても、「映画でもやる!」って言ってきかなくてね(笑)。しかも図々しくも「フェロモンキャンディを漫画にも出してください!」とか先生にお願いしてるんですよ!(笑)。
魔夜:描きませんけどね(笑)。

舞台を見た人も見てない人も、フェロモンキャンディやタマネギ同士のキスシーンなど、見どころいっぱいの『劇場版 パタリロ!』は2019年6月28日より、公開です。

(撮影:生熊友博、取材・文:NI+KITA)

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    映画好きのライターです。ジャンルは洋画邦画問わず、ロードショーもの、単館系、ホラー、恋愛、友情、アクション、ファンタジー、アニメ、何でも見ます! お気に入りの映画は『仮面の男』『モンド』『バーレスク』『パーマネントのばら』『飛ぶ教室』『鑑定士と顔のない依頼人』『パンズラビリンス』『女の子ものがたり』『イノセント・ガーデン』『母なる証明』『王の男』『私が、生きる肌』などなど…最近だと『五日物語』が面白かったです!

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