『映画プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ』はシリーズ初のドラマ仕立て

■「キネマニア共和国」

最近はアイドルをモチーフにしたアニメーションが花盛りで、小さなお子様から大きなお子様まで(⁉)各ユーザー層に併せた作品群が多数作られています……

キネマニア共和国~レインボー通りの映画街~vol.114

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(C)T-ARTS/syn Sophia/映画プリパラ製作委員会

『映画プリパラ み~んなのあこがれ♪ レッツゴー☆プリパリ』もその中の1本です!

『プリティーリズム』シリーズを継承した
『プリパラ』シリーズ

まずは『プリパラ』とは何かを説明しますと、誰もがアイドルになれるアイドルテーマパーク“プリパラ”の中で、アイドルチーム“SoLaMi♡SMILE(そらみスマイル)”として活動しているらぁら(現在は小学6年生)をはじめとする少女たちの物語で、2014年にゲームのリリースやTVアニメーション・シリーズが始まり、2015年から劇場用映画化されるようになりました。

(もともとは2010年にゲームやテレビアニメで始まったファンタジックなアイドル・アニメ『プリティーリズム』シリーズを継承したものです)

本シリーズの大きな特徴としては、“プリチケ”なるチケットを使って女の子たちがオシャレなステージ衣装にコーディネートし、ライヴを行うという、ファンタジックな設定でしょう。

劇場用映画としては、これまで『劇場版プリパラ み~んなあつまれ! プリズム☆ツアーズ』(15)『とびだすプリパラ み~んなでめざせ!アイドル☆グランプリ』(15/3D版)があり、今回の『映画プリパラ み~んなのあこがれ♪ レッツゴー☆プリパリ』は劇場版シリーズ第3弾となります。
(これらの前に『劇場版プリティーリズム・オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン』(14)も存在し、これを1作目としてカウントする向きもあります)

アイドルたちの可愛らしさに加え
さりげなくギャグ要素も……

これまでの映画は女の子たちのライヴをまとめた総集編的要素が強い音楽映画としての体裁だったのですが、今回は初の完全オリジナルストーリーで、ライヴ・シーンもさながらドラマをきっちり魅せることに腐心しています。

アイドルの聖地“プリパリ”にいる友人ファルルからSOSを受け取ったらぁらたちが、5チームに分かれて世界中のプリパラ・ステージで「いいね♥」を集めながらプリパリへと赴く内容となっています。

本作の監督は、テレビシリーズの監督でもある森脇真琴ですが、彼女は現在クリーンヒット中のハイテンション・ギャグ・アニメ『劇場版探偵オペラ ミルキィホームズ~逆襲のミルキィホームズ~』の総監督でもあり、女の子たちの快活な躍動感の中に、どこかミルキィホームズ的なギャグ・センスまでも巧みに盛り込んでいます。

またこの劇場版シリーズ、前作もそうでしたが週替わりでバージョンが変わるシステムになっており、今回もアイドル別の3つのバージョンでお目見え。キャラクターに想いがある人は、事前に作品のホームページ等をチェックしてからご覧になることをオススメします。

ライヴ・シーンの演出は『プリティーリズム』シリーズの監督を務めていた菱田正和なので、世界観のきらびやかな構築などにぬかりはなく、現にイベント試写会に来ていた小さい女の子たちは、劇中の少女たちと一緒になって客席で楽し気に踊っていたのが印象的でした。

本作をはじめ、『ラブライブ!』『アイドルマスター』『Wake Up,Girls!』『アイカツ!』などなど、ちょっと油断するとキャラの区別もつきづらくなりそうなアイドル・アニメの隆盛で、あのバトル少女もの“プリキュア”でさえも最近は歌って踊ったりしていますが(18日から『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』が公開)、よくよく見るとそれぞれの個性を打ち出しながら、ニーズに合わせたファン層を獲得しています。

『プリパラ』の場合、基本は子どもたちがターゲットではありますが、意外に大きな人たちのファンも多く、まあ、それはそれということで……みなさん楽しんじゃってください!

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(文:増當達也)


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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