『素晴らしきかな、人生』はネタバレ厳禁の秀作!あなたも絶対ダマされる!

(C)2016 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT, LLC

現在ヒット中の映画『素晴らしきかな、人生』。ちなみに本作の原題は、『コラテラル・ビューティー』という。
本編中にも印象的に登場するこの言葉、日本語字幕では「幸せのオマケ」と訳されているのだが、何故か邦題は「素晴らしきかな、人生」という、過去の名作を思わせる物に……。

実際、この邦題と予告編の印象から、よくある感動作、泣かせ目的の単純な映画と判断して、スルーを決め込んでいる方も多いのではないだろうか?

実は、自分もウィル・スミス主演ということで、彼の過去作『7つの贈り物』的な内容だと勝手に決め込んでいた。しかし周囲の高評価に、どうも気になって今回劇場に足を運んでみたのだが……。さて、果たしてその内容とできは、どうだったのか?

ストーリー

ニューヨークの広告代理店で成功を収め、会社の代表として華やかな生活を送っていたハワード(ウィル・スミス)だったが、最愛の娘を失ったことで大きな喪失感を抱く。完全に人生を見失ってしまったハワードを心配する同僚達(ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ)。
会社の業績も悪化する一方のそんなある時、ハワードの前に年代も性別も異なる3人の奇妙な舞台俳優たち(キーラ・ナイトレイ、ヘレン・ミレン他)が現れる。彼らとの出会いにより、ハワードの人生に徐々に変化が起こっていくのだが……。

素晴らしい脚本!予告編通りの内容じゃ無い!これは、あなたの予想を裏切る映画。

冒頭でも触れたように、予告編の印象からは、
「娘を亡くして自暴自棄になったウィルスミスを、彼の友人達がなんとか立ち直らせようとして、あれこれ策を仕掛ける感動作」、そんな予想で鑑賞に臨んだのだが……。

いや、今回スルーせずに、自分の直感を信じて見に行って本当に良かった!そんな想いを抱いて劇場を後にした本作。

結論から言おう、本作は予告編通りの単純な「感動作」では無い。

周囲の友人が主人公に対してある計画を仕掛けるのも、実は主人公の精神状態が不安定で責任能力が無いことを証明し、会社の倒産を防ぐためという、非常に現実的で非情な理由だったりするのだ。

ここだけを取り上げても、本作が単なる友情や愛情、泣かせ目的の感動作では無いことがお分かり頂けると思う。

とにかく、物語が進行するに連れて、一見関係の無い様に見えた部分が見事に絡み合い、やがては主人公の会社の同僚たちの人生までも取り込んでいく!

その巧みな脚本にまず驚いた。

愛、死、そして時間。

人生を象徴するこの3つの要素の物語でもある本作は、実は主人公だけでなく、脇役であるはずの同僚3人が個々に抱える人生の問題の物語でもあるという、非常に複雑な構成を持っている。

特にラストで明かされる「ある秘密」には、全く前情報を入れずに白紙の状態で見に行っただけに、「おお、そう来るか!」と本気で驚いてしまったほどだ。

このように、非情に良く練られた脚本と素晴らしいキャスト陣との運命的な巡り合い。これこそ、正に「素晴らしきかな!」と言えるのかも?

(C)2016 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT, LLC

最後に

冒頭でも触れたように、過去の名作そのままの邦題と、ウィル・スミス主演の感動作っぽい宣伝ビジュアルに、劇場での鑑賞をスルーしようと思っている方も多いと思われる本作。

しかし、ちょっと待って!これこそ、後でDVDで見た時に「うわー、劇場で見ときゃ良かった……」と、後悔することは確実の作品なのだ!

残念ながら、一切のネタバレはできないのだが、ラストで全ての謎が解けた時のこの感動!

是非これを、多くの方にも味わって頂きたいと願ってやまない。

欲を言えば、物語の設定通りにクリスマス時期に見たかったのだが、とにかく、映画を見終わって幸せな気分で劇場を出たい人には、間違いなく自信を持ってオススメ出来る作品なので、ホワイトデーのお返しに是非!

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(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ
    映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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