『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』、ローズに学ぶ恋愛必勝法とは?

■「恋愛映画カタログ」番外編

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昨年12月の公開以来、未だに多くの観客の間で賛否両論が巻き起こっている映画、それが『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。

中でも多くの観客から否定的意見を受けているのが、本作で新たに登場した女性キャラ「ローズ」の存在。アジア人女性による主要キャラクターということに加えて、心ない観客から寄せられるのは、彼女の容姿に対する否定的意見や攻撃の数々・・・。

でも、ちょっと待って!
確かに初登場シーンこそ「えっ、この人が?」と思うものの、その後徐々に存在感と魅力を増して、最終的には見事に意中の男性であるフィンの心を自分の物にするローズ。

そう、彼女の女子力の高さと見事な恋愛テクニックこそ、絶対に見習うべき!実際に映画を良く観れば分かりますが、既に初対面シーンからフィンはローズの恋愛テクにハマっているのです。

この様に、実は恋に悩む女性にとっても、恋愛必勝法のテキストとして非常に役に立つ、この『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。さて、具体的にこの映画からは、どんな恋愛必勝法が学べるのでしょうか?

意外性、シンクロニシティ、自己開示を経てからの、積極的行動と告白!

前述した通り、戦場で反乱軍として戦いながらも、何故か非常に高い女子力を持つローズ。

実は、本作におけるローズの行動を一つずつ分析していくと、正に恋愛における相手との距離の詰め方=アプローチの基本を守っていることが判って来ます。そう、恋愛の必勝法という点から観る限り、実は彼女はかなりの恋愛巧者なのです!

それでは、具体的に彼女がどんな方法と段階を踏んで、フィンにアプローチして行ったかを見てみることにしましょう。

その1:意外性

まず、出会いのシーン。前作「フォースの覚醒」での活躍により、一躍反乱軍のヒーローとなったフィン。そんなフィンの前に現れたローズですが、初対面シーンで何と彼女は泣いています。この意外な登場の時点で、既にフィンの興味はローズへと向いてしまうことに。

そこから一転しての笑顔で、フィンがいかに凄いか、彼にどれだけ憧れていたことを語ることで、一気にフィンの懐に入り込むことに成功!一見恋愛経験無さそうに見える?彼女ですが、実はジェダイマスターならぬ、なかなかの恋愛マスターだったことが、ここで明らかに。

しかし、彼女が恋愛巧者なのはここからです!

フィンが脱出ポッドで抜け出そうとしたからとは言え、何とローズはフィンを麻痺銃で撃って反乱軍の衛兵に引き渡そうとします。これこそ意外性の極地!とは言え、これは少々やり過ぎかも?しかし、結果的にこの行動が次の段階へと二人を進めることになるのです。

その2:シンクロニシティ

次に彼女が披露するのが「シンクロニシティ」、つまり協調行動です。

麻痺銃で撃たれて動けないフィンが語る、ある作戦を聞いたローズは、それに対しての追加情報や助言を口にするのですが、実はこのシーンを良く見ると、フィンとローズが同じタイミングで同じ言葉を口にしていることに気が付きます。

そう、これこそが恋愛において大事な協調行動=シンクロニシティの法則!

例えば、デートの時に故意に相手の行動をまねたり、食事中の食べる早さを相手に合わせるなど、二人の行動がシンクロすることで、相手に特別な存在だと意識させたり、二人の親密度を増す効果があるとされる理論です。

作品中では、おそらく二人とも全く意識せずにこの行動が行われている様に見えるので、二人がお互いに好意を持つという直接描写が無くとも、観客にはこの時点で「あ、この二人はお互いに相性ピッタリのカップル」と分かることになります。だからこそ二人が恋に落ちるという描写や展開が無くとも、ラストのローズの献身的な行動が観客の心に響くわけですね。

その3:自己開示

その後、フィンとローズはある重要な作戦のために、一緒に賭博惑星へと向かうことになるのですが、ここでローズが初めて自身の子供の頃の思い出や生い立ちをフィンに語ります。実はこれも恋愛のアプローチにおいて非常に有効な、「自己開示」という方法なのです。

例えば、小学校の頃の運動会の思い出や部活の話・失敗談など、まず自分の過去を相手に開示することで警戒を解き、お互いの距離を縮めて親密度を増すというわけですね。

ちなみに映画では、更にこの後二人で敵に捕まったり、危険な逃走をしたりすると言う「吊り橋効果」までが描かれるわけですから、もはやこの段階でフィンの中では、ローズの存在がかなり気になるものになっているのは間違いありません。

もちろん、この「吊り橋効果」の部分はローズが意図した物では無いのですが、結果的にこの様なピンチをも自身のプラスに変える強運!これも恋愛マスターならではの能力だと言えるでしょう。

その4:行動と告白

ここまで段階を踏んで相手との距離を縮めたら、後は行動力と直球の告白あるのみ!本作のラストで見せるローズの行動力と、フィンへの献身的行動からの勇気ある告白が、それに当たります。この決死の行動と告白により、最終的にフィンの気持ちはローズに傾くことに!

映画を見れば判りますが、もはやこれで落ちない男はいない、そう断言してもいいレベルの「愛の告白」です。

さすがに我々が戦場に行くことは有り得ませんが、日常生活の中で取り入れて試してみる価値のある、このローズの恋愛アプローチ術。

まだ『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』をご覧になっていない貴女、是非劇場でチェックしてみては?

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最後に

実は今回の新三部作、主人公が女性という点だけでは無く、旧三部作が父と子の物語だったのに対して、今回は母と子の関係を強く描いているなど、女性の果たす役割が大きい点が旧三部作とは明らかに違っています。

思えば「帝国の逆襲」でも、急に恋愛描写や三角関係などの恋愛要素が加わってきたのですが、今回は男を巡って女性側の三角関係になると言う、まさにあらゆる面において旧三部作の真逆を行く展開を見せる、この『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。

その真逆の内容や展開のためか、冒頭でも触れた通り世間的にはかなりの賛否を巻き起こしている本作。

これから劇場に足を運ばれる女性の方には、作品の出来不出来だけで無く、是非こうした恋愛描写にも注目して頂いて、これからの恋愛戦略に役立てて頂ければ幸いです。

(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ 映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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