興奮が止まらない! 特撮本の世界『漫画編』【篠宮暁の特撮辞典・第58回】

仮面ライダーBlack 魔王降臨 (SPコミックス SPポケットワイド)
■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典

テレビ版との違いを楽しむ

このテーマを掲げるなら、まず最初に絶対出さなくてはいけないのは、石ノ森章太郎先生の作品の数々でしょう。

数多のヒーローを生み出し続けた石ノ森章太郎先生。当然、その中には仮面ライダーも入っているのですが、テレビ版の仮面ライダーとは違い、暗く重いテイストになっており、本郷猛の苦悩がより深く描かれています。

ページをめくる指が止まらなくなる名作の数々

仮面ライダーSPIRITS(1) (月刊少年マガジンコミックス)

それ以外の仮面ライダーや戦隊の漫画は、絵がどうしても実写に比べると迫力に欠けてしまう部分があったのですが、そこに登場したのが村枝賢一先生の『仮面ライダーSPIRITS』。

漫画でも実写版にまったく劣らない迫力のある絵。実写版仮面ライダーのジッパーの感じや、マスクのビスのプラスマイナスまで忠実に再現されており、その上で実写では出せない壮大感のあるストーリーを展開されています。

テレビレギュラー化されなかった10号ライダー・仮面ライダーZXが中心に描かれていくのですが、昭和仮面ライダー10人の誰ひとりとして脇役になることがなく、それぞれにスポットが当てられて活躍する勇姿にページをめくる指が止まらなくなることでしょう。

仮面ライダーをつくった男たち 1971・2011 (KCデラックス 月刊少年マガジン)

合わせて読んでいただきたいのが、村枝賢一先生の『仮面ライダーを作った男たち』。仮面ライダーがどのように制作されていたかを知ることができる漫画です。

すさまじい熱量で仮面ライダーを放映するところまでこぎつけた、この方なしでは仮面ライダーがここまで長く日本人に愛されることはなかっただろうと言われている平山亨プロデューサーの奮闘ぶりや、どんな無茶な状況でも体を張ってアクションした昭和ライダーシリーズに絶対不可欠なスーツアクター集団・大野剣友会の伝説を、この漫画で垣間見ることができます。

村枝賢一先生の絵のタッチはキャラクターの哀愁を感じることができ、それをあまりにも読者に丁寧に伝えやすくしてくれているせいか、本当に涙が止まらなくなることもしばしばあります。

パラレルワールド、オタク代弁作品などバラエティ感も

仮面ライダークウガ1(ヒーローズコミックス)

もうひとつ欠かせないライダー漫画があります。井上敏樹さんが脚本を担当されている『仮面ライダークウガ』。

テレビ版に沿ってストーリーが進んでいくのかと思っていたら、なんとアギトが登場。クウガとアギトが合作されたらこんな展開になるのだろうな、というパラレルワールドをファンは体験させてもらえ、こちらも興奮せずにページをめくるのが不可能といった状態です。

トクサツガガガ 11 (ビッグコミックス)

そんなファンの気持ちをかなり細かいところまで描いている漫画もあります。それが『トクサツガガガ』。

周りの友達などに言いたくてもなかなか言えない気持ちや同志を見つけたときの感動、お店で恥ずかしい思いをせずにキャラクターグッズをゲットするテクニック、カラオケで特撮ソングを歌おうかやめとこうかの葛藤など、まさしくかゆいところにしっかりと手が届いているエピソードの連続で、特撮ファンならずともオタク気質を持っている方にはかなり共感していただけると思います。

その他にも良質な特撮漫画が山ほどありますので、今回紹介した漫画を入り口にしていただいて色々と読んでいただきたいと思います。

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!

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