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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。
平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結（よねだ・ゆい）は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第71回を紐解いていく。
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藤原紀香、登場 管理栄養士・西条小百合役
第15週「これがうちの生きる道」（演出：工藤隆史）では結（橋本環奈）と翔也（佐野勇斗）が結婚してすぐ、妊娠が発覚、でも腎盂炎も併発していて入院、そこで担当管理栄養士として藤原紀香さんが登場と盛りだくさんです。
翔也が会社で「米田」姓を当たり前のように名乗っていることなども気になるのですが、そういうことはもう先週、親同士の一瞬のぶつかりあいで解決してしまったようで、これ以上は引っ張らないようです。へんなことではなく、当たり前のこととして描写できることが理想ということもあるでしょう。
そんなことを考える余裕もなく、結は妊娠6週目に入ったことがわかります。ここは少し捻っていて、なんだか食欲がないと思っていると、体調が悪化。病院に行くと腎盂炎になっていると診断されます。結婚して体調が悪くて食欲がないといえば、妊娠か？と思わせて、そうじゃなかった、と思わせて、妊娠もしていたという、脚本に工夫が見られます。
結にしてみれば、子どもを授かったのに、体調が悪くて、重症妊娠悪阻になり、入院が必要な状況というのは歯がゆいことでしょう。
見舞いに来た愛子（麻生久美子）に、栄養士だから、自分の体のことを一番わかってると思っていたのに、病気のことも妊娠のことも気づかなかった後悔を、涙ながらに語ります。
腎盂炎、重症妊娠悪阻、切迫流産と難しい漢字がいっぱいです。冒頭で、バカップルコントのようなことをしていた番組とは思えません。
病室で安静にしている結の前にさっそうと現れたのが管理栄養士の西条小百合（藤原紀香）。明るくて、気取らない、頼りになりそうな人です。白衣も手伝って、ぱーっと場が明るくなりました。
西条は明るく、今日は「絶食」と結に言い渡します。具合悪くて食べられなかったから病気になったのかと思ったら、さらに食べたらいけないと言われ、結は困惑します。でも、西条は明るく、いったん絶食してリセットすることを勧めるのです。西条の説明を聞いていると「断食」修行というものは理論的なのだと感じます。
藤原紀香さんは兵庫県出身なので、関西弁が自然。関西弁にもいろいろあって、藤原さんは押し出し強い系と、しっとり系のハイブリッドな感じです。押し出し強い系はキムラ緑子さんで、しっとり系は平祐奈さんのしゃべり方で、藤原さんはその中間という印象。ちょうどほどよく親しみやすい気がします。
管理栄養士ということで、たぶん、結に影響を与えるであろうと想像できます。
急に畳み込むように、結が入院してしまったのですが、米田家の新婚生活は、ちゃんと家事を夫婦で分担していて、翔也がまめまめしく洗濯ものを畳んでいました。理想的な夫です。ただ、そうやって家事分担したものの、もともと多分、実家で家事はほとんど愛子任せだったところ、自分で何もかもやらなくてはいけないうえ、仕事もあるし、なにより住環境が変わったこともあって、結のカラダは弱っていたのでしょう。妊娠してカラダにも変化が起こったことでしょうし。
でも病院は個室で優雅な感じです。節約節約と言いながらも一流企業勤務で双方の実家の経済状況も安定していそうで、恵まれているようです。
病院シーンは、ほかの仕事もあって多忙な橋本環奈さんが、寝ていられるだけで済むので、俳優のカラダにやさしいのではないでしょうか。働き方改革、大事。
（文：木俣冬）
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–{「おむすび」第15週あらすじ}–
「おむすび」第15週あらすじ
第１５週「これがうちの生き方」 1/13-1 /17
２０１０年春、結は翔也と共働きをしながら、幸せな結婚生活を送り始める。しかしある日、結は体調を崩したことを自覚。その後もそのことを周りに隠して働き続けるが、翔也が結に熱があることに気づき病院で診断を受ける。結果、腎炎であったが、同時に妊娠していることも判明する。しばらく入院することになった結は、そこで管理栄養士の西条小百合に出会い、その指導に大きな刺激を受ける。
–{「おむすび」作品情報}–
「おむすび」作品情報
放送予定
2024年9月30日（月）より放送開始
出演
米田結（よねだ・ゆい）／ 橋本環奈
『おむすび』の主人公。平成元年生まれ。 自然豊かな福岡県・糸島で、農業を営む家族と暮らしている。 あることがきっかけで、人々の健康を支える栄養士を志すようになる。
【結の家族・米田家の人々】
米田歩（よねだ・あゆみ）／ 仲里依紗
主人公・結の8つ年上の姉。
福岡で“伝説のギャル”として知られる。 奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が…。
主人公・結の父。 娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田聖人（よねだ・まさと）／ 北村有起哉
主人公・結の父。
娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田愛子（よねだ・あいこ）／ 麻生久美子
主人公・結の母。
結の祖母・佳代と家事をしながら、聖人の営む農業を支えている。 絵を描くのが得意。
米田永吉（よねだ・えいきち）／ 松平健
主人公・結の祖父。
野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”。 困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格。
米田佳代（よねだ・かよ）／ 宮崎美子
主人公・結の祖母。
古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーでもある。
【福岡・糸島の人々】
四ツ木翔也（よつぎ・しょうや）／ 佐野勇斗
福岡西高校に野球留学中の高校球児。
四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。 糸島に練習場があり、結と時々出くわす。栃木県出身。
古賀陽太（こが・ようた）／ 菅生新樹
結の幼なじみで高校のクラスメイト。野球部員。
父は糸島の漁師だが家業を継ぐ気はなく、IT業界を目指している。 ある約束により、結のことを何かと気にかけている。
風見亮介（かざみ・りょうすけ）／ 松本怜生
書道部の先輩。
結にとって憧れの存在。 書道のイメージを一新するような書家を志している。
宮崎恵美（みやざき・えみ）／ 中村守里
結のクラスメイトであり、高校での最初の友達。
結を熱心に書道部へと誘う。 派手なギャルが苦手。
真島瑠梨（ましま・るり）＜ルーリー＞／ みりちゃむ
結の姉・歩が結成した「博多ギャル連合」（略してハギャレン）の、現在の総代表。
ハギャレンの復興を目指している。
佐藤珠子（さとう・たまこ）＜タマッチ＞／ 谷藤海咲
ハギャレンのメンバー。
子どものころからダンス好きで、ハギャレンではパラパラの振付を担当。 筋が通らないことを良しとしない、一本気タイプ。
田中鈴音（たなか・すずね）＜スズリン＞／ 岡本夏美
ハギャレンのメンバー。
結と同い年で、いつもスナック菓子を食べている。 手先が器用で、ネイルチップ作りが趣味。
柚木理沙（ゆずき・りさ）＜リサポン＞／ 田村芽実
結のクラスメイト。
学校では校則を守るおとなしい女子高生だが、実は隠れギャル＆ハギャレンメンバーでもある。ギャルの歴史を本にすることが夢。
ひみこ ／ 池畑慎之介
糸島の「スナックひみこ」の店主。
年齢、性別、経歴、すべてが不詳の謎の人物。 糸島の住人一人一人の事情をなぜか把握している。
草野誠也（くさの・せいや）／ 原口あきまさ
糸島の商店街で陶器店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
古賀武志（こが・たけし）／ ゴリけん
結の幼なじみ・陽太（ようた）の父親。
糸島で漁師をしている。
大村伸介（おおむら・しんすけ）／ 斉藤優(パラシュート部隊)
糸島の商店街で薬店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
井出康平（いで・こうへい）／ 須田邦裕
結の父・聖人（まさと）の幼なじみ。
糸島の農業を何とかしたいと日々奮闘している。
佐々木佑馬（ささき・ゆうま）／ 一ノ瀬ワタル
結の姉・歩と行動を共にする“自称・米田歩のマネージャー”。
大河内明日香（おおこうち・あすか）／ 寺本莉緒
結の姉・歩と対立していた、元天神乙女会のギャル。
飯塚恭介（いいづか・きょうすけ）／ BUTCH
福岡県博多のカフェバー「HeavenGod」の店長。
作
根本ノンジ
音楽
堤博明
主題歌
B’ｚ「イルミネーション」
ロゴデザイン
大島慶一郎
語り
リリー・フランキー
制作統括
宇佐川隆史、真鍋 斎
プロデューサー
管原 浩
