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2021年06月27日

「コタローは1人暮らし」第10話ネタバレ感想:優しくて未来ある最終回に涙腺崩壊!

「コタローは1人暮らし」第10話ネタバレ感想:優しくて未来ある最終回に涙腺崩壊!



第9話あらすじ&感想

第9話あらすじ

ある日、売れない漫画家・狩野進(横山裕)の部屋に、元カノ・新田あかね(高梨臨)がやって来る。
あかねは「彼とケンカしてプチ家出中なので、しばらく泊めてほしい」と、ありえないことを言い始め、そのまま狩野の部屋に居座ってしまう。

時を同じくして、狩野の隣で暮らすさとうコタロー(川原瑛都)の部屋にも懐かしい来客が…。
昔、児童養護施設にいた時の仲間で、現在はホストをしている岩永佑(松島聡)が訪ねて来たのだ。
久々の再会に、いつになくハイテンションなコタローは、佑と楽しい時間を過ごす。
しかし、佑は狩野と仲良くしているコタローに「気を許すんじゃねーぞ」と、忠告して…?

そんなある日、弁護士の小林綾乃(百田夏菜子)が狩野の部屋を訪れ、コタローから毎週届けている生活費を増額してほしいと頼まれたと告白。
コタローの突然の変化は佑との再会が原因なのではないかと考えた狩野は、アパートにやって来た佑を呼び止めて…!?
一方、短期連載が決まり、漫画家業に集中しなければいけないはずの狩野だが、コタローばかり気に掛けることを面白く思わないあかねは…?

第9話の感想:信じることは時に難しく、危なっかしく、だからとても優しい

突如アパートの清水に2人の新参者が現れた。狩野の元カノのあかねと、コタローの養護施設時代の仲間・佑。平穏なこの関係を、もう誰も邪魔しないで…! と、心の隅っこの方で思う。その嫌な予感は的中する。

施設を出てからホストをしているという佑は、コタローとの息もぴったりだった。でも、カレーを食べながら「お前に大事な話があってさ…」と切り出した瞬間、ふっと目から光が消えた、ように見えた。
そんなある日、弁護士の小林が狩野の部屋を訪れる。そしてコタローから「生活費を増額してほしい」と頼まれたことを告白。ああ、佑がやってきた目的はこれだったのか…佑とのやりとりでいつもより少しだけ子どもらしく、心を許し純粋に楽しんでいる様子だったコタローの姿を思い返し胸が痛んだ。
狩野は佑を自室に招き、コタローのお金のことを問う。すると、「コタローと2人でこのアパートを出て行く」という言葉が飛び出した。その内容に面食らっている様子の狩野。ここまでいくつもの覚悟を持ってコタローを見守っていくことを決めてきた彼にとっては、それは衝撃だろうなと思う。
スーパーから帰った後、「佑くんと住むためにお金が必要って本当か?」と狩野に尋ねられたコタロー。返答までの空白の時間は、一体何を意味しているのか…。

美月とともに、小林が狩野の部屋を訪れる。小林は佑の素性調査を依頼しており、複数の金融機関から借金をしていることが発覚した。誰しもが予想していただろう内容なのに、やっぱりショックを受ける。コタローのためにも、勘違いであれと心の中で願っていたのに。
それを聞いた狩野と美月は、コタローと話し合いをする。しかしコタローは、「わらわは佑殿を信じている」と 2人の目をまっすぐに見て、言う。ここの場面、狩野と美月がコタローを頭ごなしに叱ったりせず、慎重に言葉を選びながら、心情を把握しようとするコミュニケーションをとっていた。これがこのドラマのいいところだなと、改めて思う。

しかし、コタローは全部分かっていた。
佑が嘘をつく時の仕草を見抜き、嘘と分かっていながらも、「お主だからぞ」とお金を差し出す。それは施設にいた時、人から疑われるのに慣れている、という嘘をついた佑を見、ならば自分は“佑だから”信じる、という決意をしたからなんじゃないか。施設になじめなかったコタローが輪の中に入れるきっかけを作ってくれたという借りもある。でもそれ以上に、コタローにとって佑は大切な存在だった。だからこそ、佑を信じることにしたのだ。あの時の狩野とのやりとりで生じた空白の答えは、たぶんこれだろうと思う。
人を信じることは時に難しく、危なっかしく、だからとても優しい。救いだったのは、このコタローの信頼が佑に立ち直らせるきっかけを与えたことだ。人から疑われるのなんて本当は嫌だ、と思っていた佑の心が、髪色は変わっても、変わらず純粋でよかった。

話はそれるが、佑を演じた松島聡が個人的にはとても印象的だった。連続ドラマ初出演ということだが、施設時代の楽しげな様子から、人に裏切られ疑心暗鬼になってしまった様子までを繊細に演じ分けていた。ワケありの過去を抱えた青年、それ以上の何かを視聴者に訴えかける存在だったのではないだろうか。

そんな物語の最後、狩野の部屋に居候しているあかねは、コタローが狩野の重荷になっているとコタローに告げる。コタローの過去がどうであるとかは一旦置いておいて、そんな言葉を言うなんて配慮のかけらもない、と思う。ただ、この人は狩野とやり直したくてここに来たのかもしれない。それなのにたったの1年でがらっと様子の変わった彼を見て、動揺もしていることだろう。
「分かんないかなぁ、進ちゃんの重荷になってるって」。その言葉が狩野とコタロー、それからその周りの人たちにどんな影響を及ぼすのか。次回がもう最終回だなんて信じたくはないが、しっかりと見届けたいと思う。

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(C)テレビ朝日

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