別れた後に気付く愛は、後に成就できるのか?

こんにちは。桜井です。「素敵な恋と映画の関係」の第2弾記事。

誰もが一度は経験したであろう「失恋」。「失恋」とはとても辛いものです。人によっては食事も喉に通らなくなり、学校や会社に行くのも嫌になるかもしれません。事実「失恋休暇」を取り入れている企業もあるくらいです。

今回ご紹介するフランスの映画『わたしの可愛い人-シェリ』は、別れた後に気付く愛の物語です。

わたしの可愛い人-シェリ [レンタル落ち]



主人公は元高級娼婦の熟女であり、自分より2回り以上年下のシェリという友人の息子を引き取り、魅力的な男に育てるべく恋のイロハを教え込みます。いわば、ヒモですね。かつては男に貢がれ生活していた元高級娼婦が、今度は自分が年下の男を養い育てるのですから、人生とは摩訶不思議です。

主人公のおかげでシェリは、美人で若い資産家の娘との縁談がまとまり結婚することになりました。つまり、ここで2人はお別れですが、この時になって主人公は自分がシェリに恋をしていたと気付きます。つまり恋が始まった瞬間に失恋した、ということです。

2人は男女の仲になっていたし、6年間も一緒に暮らしていたので、別れたからバイバイと割り切れることもできず、お互い切ない気持ちを抱きます。

主人公は失恋旅行に出掛けますが、どの男にも情熱を感じることはできず、なかなか本命ができません。失恋を癒すのは新しい恋といっても、それが上手くいく時と、いかない時があるということです。

 

しばらく経った頃、未練たらしくシェリが主人公の家に押しかけ2人は再会し、一夜を共にし、一緒に駆け落ちすることを誓うのですが……。シェリは結局、妻のところに帰り、主人公の元を去ってしまいます。

こうして2回目の破局を迎え、これが永遠のお別れとなりました。

 

切ない映画だったけど、失ってから「幸せだった」と気付くことはあると思います。本当は付き合っている最中に幸せを満喫すれば良いのに、相手が魅力的であればあるほど、つまらない嫉妬や「浮気してるんじゃないのか」という疑惑のせいでモヤモヤした気持ちになることはあるかもしれません。

映画の中では主人公とシェリは決別するけれど、あえて結ばれない2人を題材とすることで

「恋人との日常は特別に満ちている」

というメッセージが伝わってきます。

別れた後に「幸せだった」「愛してた」と実感するのは、あまりに切ない。だから相手が自分の傍にいる間に、いっぱい優しくできると素敵ですね。

それでは、また。

(文:桜井)

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