ゲスならぬ「シュールの極み」・・・人の夢の中で勝手に暴れまくるアウトローの結末は?

「人が睡眠中に見ている夢を解読する装置ができた」という噂を耳にします。今回紹介する「パプリカ」は人の夢を解読、ではなく、夢に入り込んで暴れまわる人達の映画です。

パプリカ

長さは90分。人の夢を覗いてみたい――こんな願望をもっている方も多いかもしれませんが、この映画を見たらやっぱりそれはやめておこうと思うかも・・・。

ぶっちぎりに断トツでシュールな映画

本作品は2006年に公開されたアニメ映画です。

同年に公開されたアニメ映画を見てみると、「ゲド戦記」、「時をかける少女」、「ONE PIECE THE MOVIE」など、数多くの人気作品があります。それらと比べて「パプリカ」は“ぶっちぎりに断トツでシュールな映画”であることは間違いないでしょう。

はっきり言って、子どもとは一緒に見ないことをオススメします(笑)。

その理由は、大人が見てもあまりのぶっ飛んだ展開についていくのがやっとだから。夢の中に入って精神治療をするための装置「DCミニ」が何者かに盗まれ、無秩序な夢の侵略がはじまる物語・・・なのですが、これだけを聞いてもなんのことやらわかりませんよね。
でも、この映画がつまらないわけではないんです。

原作者は「時をかける少女」の筒井康孝さん

だって、この映画の原作者はあの有名な超ベストセラー作家ですから!

それは筒井康孝さんで、1993年に刊行されたSF小説『パプリカ』が原作になっています。

――ここでお気づきの方もいるかと思いますが、映画「パプリカ」と同年に公開された「時をかける少女」も原作は筒井さんで、こちらは今から約50年前の1967年に刊行された人気SF小説がもとになり、2006年のアニメ映画版を含めて4回も映画化されています。奇しくも“同じ原作者の映画が同じ年に公開されている”という事実。僕は「時をかける少女」も見ていますが、見やすさ、シンプルな面白さでいったら、断然「パプリカ」よりも「時をかける少女」をオススメします(笑)。

では、どんなときに「パプリカ」をオススメするのか?

Perfume好きにはハマる映画?

ポピュラーな映画に少し飽きた、ちょっと今日は変わった映画を見たいというときがありますよね? そんなときに「パプリカ」はうってつけの映画です。

この映画を好きな人は、たとえばハイテクを駆使したPerfumeの演出を手掛けるライゾマティクスなど、あのような「クリエイティブ満載だけど、実体はよくわからない」世界観が好みの人にはバッチリはまるかもしれません。僕は映画「パプリカ」と「時をかける少女」の2作品を見て、両方とも原作の本を読んでみたくなりました。特に「パプリカ」は映像を使った映画でも描くことが難しい世界観を文章だけでどのように表現しているのか、とても気になるところです。

「時をかける少女」とどちらをオススメしているのかわからなくなってしまいましたが(笑)、気になる方はぜひ両方を見比べてみてください!

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(文:廣田喜昭

    ライタープロフィール

    廣田喜昭

    廣田喜昭

    廣田喜昭 1979年横浜生まれ。2013年に出版業とライター業の会社、㈱代官山ブックスを一人で起業。

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