君は「シン・ゴジラ」を見たか。

  WEB用_シン・ゴジラ_サブ10(PC壁紙画像・携帯待受画像には使用できません)
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

【ネタバレ禁止バージョン】

アメリカ映画はゴジラと向き合っていない。

先輩 もう見たかね? 「シン・ゴジラ」は。

女の後輩 まだなんです。これから行こうかなあ、と。

先輩 そりゃあ、なるべく早く見たほうが良いよ。

女の後輩 そもそもなんで、日本のゴジラ映画は12年も作られなかったんですか?

先輩 最後に放った「ゴジラ/ファイナル・ウォーズ」があまりヒットしなかったからなあ。それと今回新作を作ったのは、やっぱりハリウッド・ゴジラを意識して、ということはあると思うな。

女の後輩 ハリウッド・ゴジラというと、一昨年公開された「GODZILLA/ゴジラ」のことですか?ギャレス・エドワーズ監督の。

先輩 そうそう。ただ、常々思っていることなんだが、アメリカ映画界はゴジラ映画に正面から向き合っていないね。

女の後輩 どういうことですか?

先輩 ギャレス・エドワーズはイギリス人の青年、その前に「GODZILLA」を撮ったローランド・エメリッヒ監督はドイツ人、当初予定されていたヤン・デ・ボン監督だってオランダ人だ。つまり、これまでアメリカ映画がゴジラのキャラクターを使ってゴジラ映画を作ることはあったけど、それをアメリカ人が監督したことはない。

女の後輩 何か特別な事情でもあるんでしょうか?

先輩 偶然だろうと思うけど(笑)。ただ、原爆を落とした国と落とされた国。「ゴジラ」が背負っているメンタリティというのは、この国の被害者意識にも繋がっているから、それは原爆を落とした国では理解出来ないさ。

WEB用_シン・ゴジラ_サブ01(PC壁紙画像・携帯待受画像には使用できません)
(C)2016 TOHO CO.,LTD.

山田洋次監督にゴジラ映画を撮らせろ!!

女の後輩 それでもハリウッド・ゴジラが作られて、世界中でヒットしたじゃないですか。ならば本家の日本は、どんなゴジラ映画を作れば良いのですか?

先輩 やはり、世界唯一の被爆国であることを出すしかないだろうな。ギャレスのゴジラは、そのあたりハッキリと描いてなかったし。

女の後輩 じゃあ、そういうゴジラ映画を撮れる監督って誰ですか?

先輩 やっぱり戦争体験者だろうな。あえて名前を出すとすれば、山田洋次監督だ。

女の後輩 ええーーーーっ!!??

先輩 いや、御本人も怪獣映画を撮りたがっていたらしいんだよ。何年か前、松竹で河崎実監督が「ギララの逆襲」を撮る時、プロデューサーにそのシナリオを持ってこさせ、赤入れしたと言うから。

女の後輩 本当ですか?

先輩 御本人も言っていたらしい。松竹では喜劇もラブ・ストーリーもサスペンスも撮らせてもらったが、怪獣映画だけは撮っていないから、ぜひやりたいと。これは数年前に聞いた話だけどな。

女の後輩 ちょっと想像出来ないですねえ・・。

先輩 そんなことより、早く「シン・ゴジラ」を見てきたまえ。噺はそれからだ。今からだったら、次の回に間に合うぞ。

女の後輩 そうします。では。

 

ご注意
ここから先の「ネタバレ解禁バージョン」では、「シン・ゴジラ」の内容に触れています。映画をまだご覧になっていない方は、必ずご覧になってからお読みください!!

「シン・ゴジラ」を既にご鑑賞済みの方のみ、次のページにお進みください。

    ライタープロフィール

    斉藤守彦

    斉藤守彦

    斉藤守彦(さいとうもりひこ) Morihiko Saitoh 静岡県浜松市出身。映画館、ビデオ会社でのアルバイトを経て、映画業界紙「東京通信」記者 (後に編集長)に。1996年からフリーの映画ジャーナリスト/アナリストとなり、以後多数の劇場用パンフレット、「キネマ旬報」「HiVi」「ザテレビジョン」「日経エンタテインメント!」「宇宙船」「スターログ日本版」「INVITATION」「東京カレンダー」「アニメ!アニメ!」「フィナンシャル・ジャパン」「Pen」などの雑誌・ウェブメディアに寄稿。2007年秋に「日本映画、崩壊 -邦画バブルはこうして終わる-」を、08 年「宮崎アニメは、なぜ当たる -スピルバーグを超えた理由-」、09 年「映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?」、 10 年に「『踊る大捜査線』は日本映画の何を変えたのか」(共著) を上梓。 他の著書に「図解でわかるコンテンツ・ビジネス」1〜4(共著)、「ソノラマ MOOK/ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」(構成・執筆) 、電子書籍「日本映画、飛躍と困惑の過去・現在・未来」等があり、ここ数年は「映画宣伝ミラクルワールド」「80年代映画館物語」と、独自の視点による書籍を執筆。2016年3月には新作「映画を知るための教科書 1912−1979」が世に出る。現在、水道橋博士編集長のメールマガジン「メルマ旬報」で「2016年映画館物語」を連載中。また「BOOKSTAND映画部!」で、「映画を待つ間に読んだ、映画の本」と「映画惹句は、言葉のサラダ」の2つの連載を行っている。

    ピックアップ

    関連記事

    新着記事

    言語を選択

    私と映画Vol.7 メニコン 田中英成社長
    金曜映画ナビ
    八雲ふみねの What a Fantastics!~映画にまつわるアレコレ~
    能條愛未の「乃木坂週刊映画」
    スペシャル 写真家『早田雄二』が撮影した銀幕の女神たち
    antenna

    人気記事ランキング

    シネマズ公式ライター

    • 奥浜レイラ
    • 片平圭亮
    • firstserver
    • 廣田喜昭
    • 斉藤守彦
    • 川口裕樹

    シネマズ公式チャンネル

    教えて goo

    情報提供元:教えて goo