『RAILWAYS』の鉄道運転シーンはこうやって撮影された!!
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』、製作総指揮の阿部秀司さんが「ここまで鉄道をモチーフとした『鉄道映画』と呼べそうなものは初めて」と発言するほど、本格的な鉄道運転描写も魅力的な映画です。
俳優は運転できないのになぜ撮影ができたのか?
鉄道の運転台や飛行機のコックピットを映画で描く際、その多くがセット撮影です。
そんな中、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』では実際の運転台を使用して撮影が行われました。
鉄道(本作)の場合、通常俳優が立ち入れない運転台等の撮影許可を監督官庁から取り付けました。そうは言っても資格の無い俳優による運転はさすがにNG。ではどうしたか。
実はこの鉄道運転シーンはバックで撮影しているのです。
運転台へ入ることは許可が取れているため、運転台に入りそこで「運転しているような演技」を行う。しかし実際は逆側に運転士がおり、逆向きへ運転をしています。それを巻き戻し再生することで運転しているように見せているのです。
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』概要
大手家電メーカーで数々の実績を積み上げ、50歳を目前にしながら仕事に追われる日々を送る肇(中井貴一)。一人暮らしの母が倒れたのをきっかけに故郷へ戻った彼は、一畑電車の運転手になるという幼い頃の夢を思い出し、採用試験に応募してみる。そして、年齢のハンディーを乗り越えて試験に合格した肇は運転手となるが……。
監督
錦織良成
キャスト
中井貴一
高島礼子
本仮屋ユイカ
三浦貴大
奈良岡朋子
橋爪功一
佐野史郎
宮崎美子
[この映画を見れる動画配信サイト](2016年10月14日現在配信中)
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の魅力
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の魅力の1つは鉄道ですが、描かれる感動的なドラマもまた魅力の1つです。
中井貴一演じる主人公筒井肇の大人の第二の人生のドラマにまずは胸を打たれます。人情味がないように最初感じたキャラクターも、第二の人生を歩み出すと同時に剥がれ落ち、温かな心を持つ人間であったことが炙り出されます。
現代社会を生きる私たちも、社会の波に揉まれていて結果的に人情味がないような振る舞いをしてしまっているのかなと思わされます。素直な心で人と接する大切さを痛感します。
また、本作は主人公だけでなく、変わっていく主人公の周りのドラマも描きます。それは家族だけに留まらず、運転士として接した乗客たちも然り。ある失意から仕方なく運転士になった若者然り。
人の心は人の心を変えるということを、改めて感じさせてくれる魅力がこの映画にはあるのです。
そんな心温まるストーリーをより引き立てる映像美。鉄道の映像美だけでなく、風景の美しさがまた魅力的なのです。
人ぞれぞれ生きている場所は異なりますが、都会の喧騒に生きている方なら「ああ、こういう長閑なところで、リフレッシュしたいな。」と思えると思います。
ちなみに撮影地は島根県の松江や出雲など。「Railways ロケ地」で検索するとロケ地巡りのファンサイトが様々出てきます。
『君の名は。』でまたブームとなっているロケ地巡り(聖地巡礼)。是非『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の聖地巡礼も映画を見て、検討してみてください。
『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』も
『RAILWAYS』は続編も公開されました。
主人公が変わり、富山地方鉄道を舞台にしています。主演は、前作で映画デビューした三浦貴大さんの父親でもある三浦友和さんです。
42年勤めた富山地方鉄道を1か月後に定年退職する滝島徹(三浦友和)。運転士の父親が倒れたことからやむなく同じ職業に就いた徹だったが、現在は誇りを持って自身の仕事に務めていた。一方、彼を支えてきた妻・佐和子(余貴美子)は、がん検診で再検査となったことをきっかけに、自分の人生を見つめ直し始める。
[この映画を見れる動画配信サイト](2016年10月14日現在配信中)
こちらも美しい風景と感動的な物語が魅力的。合わせて是非ご覧ください。
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