映画コラム

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2016年11月11日

『紅の豚』ポルコはなぜ豚になったのか?その疑問を解き明かす5つの事実

『紅の豚』ポルコはなぜ豚になったのか?その疑問を解き明かす5つの事実


余談その1.戦争があっても、みんなが元気でいてほしいという気持ちが表れている



ポルコは飛行艇の戦いにおいて、殺人を絶対に犯さないという信条を持っていました。高性能焼夷弾とか徹甲弾を薦められたときにも、ポルコは「ボウズ、俺たちゃ戦争やってるんじゃねえんだよ」と答えています。

ポルコが飛行艇乗りでありながら戦争や死を否定しているのは、親しい人を亡くしたこと、その親しい人と結婚していたジーナを悲しませていたことも理由なのでしょう。

映画のラストでフィオが語っていたことは、「あれから何度も大きな戦争や動乱があったけれど、その(ジーナとの)友情は今も続いている」ということでした。年老いたマンマユート団がチェスなどを楽しみ、一堂に会している絵も映し出されていました。

これらから伝わるのは、“もし戦争が起こっても、みんなが元気でいてほしい”という純然たる願いです。これは宮崎駿が持つ矛盾の答えであり、願望なのでしょう。



また、ジーナがまるでやんちゃな男の子を世話するかのように、アドリア海の男たちをたしなめていることも重要になっています。「戦争ゴッコはダメよ」と言うジーナの母性は男たちにメロメロで、「この店の50キロ以内じゃ仕事はしねえさ!豚とだって仲良くやってるぞ」とまで言わせてしまいます。

ラストでみんなが無事に生きてこられていたのも、ジーナのおかげなのかもしれませんね。

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