映画コラム
大傑作「エンド・オブ・トンネル」は、裏ドント・ブリーズ+ダイハード!
大傑作「エンド・オブ・トンネル」は、裏ドント・ブリーズ+ダイハード!
(C)2015 TORNASOL FILMS, CONTENIDOS EL ARBOL, HADDOCK FILMS, HERNÁNDEZ Y FERNÁNDEZ PC, MISTERY PRODUCCIONES CINEMATOGRAFICAS AIE
現在、ヒューマントラストシネマ渋谷において絶賛開催中の「未体験ゾーンの映画たち2017」から、また新たなる傑作が登場した。1月28日より上映が始まった、アルゼンチンとスペインの合作映画、「エンド・オブ・トンネル」がそれだ!
実は、アルゼンチンとスペイン映画に駄作無し!が筆者の自論である関係で、上映ラインアップが発表された時から、本作には大注目していた。
ところが他の作品と違って、予告編もアップされなければチラシさえも配布されないという状況・・・。(上映間近に予告編はアップされチラシも劇場に並んでいたが)
それでも自分の直感と過去のスペイン・アルゼンチン映画のクオリティを信じて、公開初日に劇場に駆けつけたのだが、果たしてその内容はどうだったのか?
予告編
ストーリー
事故で妻と娘を失い、車椅子生活となったホアキン。自宅に引きこもり孤独に暮らしていたが、徐々に金も底をつき、家の2階を貸し出すことに。そうして住み始めたのは、ストリッパーのベルタとその娘。2人に妻子の姿を重ねたホアキンは、徐々に明るさを取り戻してゆくが、ある日地下室で奇妙な音を耳にする。それは地下にトンネルを掘り、そこから銀行に押し入ろうと企む犯罪者たちの声だった。面白半分で、彼らの動向を監視し始めたホアキンだったが、やがてベルタが彼らの協力者だと知ってしまう。ホアキンはベルタ母娘を泥沼から救うため、そして自分の人生を変えるため、不自由な身体を逆手に取って、悪党どもから現金を奪おうと思いたつ。(公式サイトより)
公式サイト
http://klockworx.com/movie/m-404797/
(C)2015 TORNASOL FILMS, CONTENIDOS EL ARBOL, HADDOCK FILMS, HERNÁNDEZ Y FERNÁNDEZ PC, MISTERY PRODUCCIONES CINEMATOGRAFICAS AIE
最大の武器は動かない下半身<カラダ>!
車椅子生活を送る引きこもりの男性が、銀行から現金を強奪するために地下でトンネルを掘る悪党たちの存在に気づき、障害を逆手に取って金を横取りしようと企てるのだが・・・。
主演は、本国で大ヒットし日本でも話題を呼んだ『人生スイッチ』などで知られる名優レオナルド・スバラーリャ。事故後、世捨て人同然の生活を送りながらも、ヒロイン母娘との出会いで本来の気力を取り戻し、悪党どもを翻弄する車椅子の凄腕エンジニア・ホアキンを圧倒的な存在感で演じている。ヒロインには次回作でリーアム・ニーソンとの共演も控えるラテン系美女クララ・ラゴ。
他にも『パンズ・ラビリンス』などで知られるベテラン、フェデリコ・ルッピらは役者陣の熱演に、車椅子の男が挑む完全犯罪計画という異色の設定、最後まで先の読めないストーリーが観客の心を鷲掴みにする、超一級のエンタテインメントが誕生した!
予想を覆す展開とサスペンス!マジで先が読めない!
ネタバレにならない程度に一つだけ言っておくと、
「教訓:他人の家の食べ物を、勝手に食べちゃダメ!」ということ。この理由は是非劇場で!
最後に
本作のラストシーン、主人公が全てを賭けて守ろうとした物、その結果得た物とは何だったのか?
感動のラストシーンまで、文字通り「映画って実はこんなに面白い!」そんな大切なことを思い出させてくれるのが、この「エンド・オブ・トンネル」だ。
タイトルの「トンネルの出口」が示す通り、今まで自分の家に固執して孤独から抜け出せないでいた主人公の、忌まわしき過去からの解放と新たな旅立ちを描いた「男のドラマ」としても、非常に良く出来た作品。
残念ながら2月3日までの短い公開スケジュールだが、2月21日に最終上映が予定されているので、未見の方やスケジュールが合わなかった方も、是非劇場に駆けつけて頂ければと思う。
間違いなく劇場で見るべき価値のある傑作なので、全力でオススメします!
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(文:滝口アキラ)
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