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2017年04月12日

織田梨沙じゃなきゃ成り立たなかった…映画『STAR SAND -星砂物語-』

織田梨沙じゃなきゃ成り立たなかった…映画『STAR SAND -星砂物語-』

映画『STAR SAND -星砂物語-』のロジャー・パルバース監督、キャストの織田梨沙、満島真之介が、日本外国特派員協会(外国人記者クラブ)で記者会見を実施した。

ロジャー・パルバース監督&織田梨沙&満島真之介が会見!映画『STAR SAND -星砂物語-』


STAR SAND -星砂物語- 場面写真1



映画『STAR SAND -星砂物語-』は、1945年の戦時中、戦うことを拒否した“卑怯者”の脱走兵である日本兵と米兵、そして彼らを見つめる少女の姿を描く作品。主人公・洋海を本作が映画初主演となる織田梨沙が、脱走した日本兵・隆康を満島真之介がそれぞれ演じる。

昨日2017年4月10日に開催された日本外国特派員協会での記者会見に、本作で初めてメガホンをとるロジャー・パルバース監督、キャストの織田梨沙、満島真之介が登壇した。

STAR SAND -星砂物語- 記者会見 フォトセッション



会見が始まり、主演を務める織田梨沙は「この役を演じるにあたり、気がかりな点があって、それは、私は演技経験があまりないということと、日本の戦時中のことをあまり知らないということでした。洋海の感情をどう演じるかと悩み、撮影は簡単な撮影ではなかったのですが、皆さんのご指導のお蔭で、各シーンをヒロインになりきって、演じることが出来ました」と全て英語で挨拶。

続いて、満島真之介が「グッド・イヴニング、エヴリーワン。この作品に参加できて光栄です。……ここからは日本語でいかせて頂きます」と挨拶すると、会場は爆笑。そして「僕は沖縄出身です。沖縄というのは本州からすごく離れているし、方言が強くて、標準語を勉強するだけでも8年もかかりました。なので、イングリッシュはこれからちゃんと勉強します」とコメントした。

STAR SAND -星砂物語- 記者会見 満島真之介



さらに「僕は小さいころからこの星砂を集めて遊んでいました。皆さんが四つ葉のクローバーを探すように、僕らは海に出て星砂を探しては友達にプレゼントをするということを小さい頃から当たり前のようにやっていました」と、沖縄出身ならではのエピソードを披露。

そして「僕らは、東京で生まれ育っている同じ世代の方々よりも、戦争の映像や体験談が身近にあり、今でも体の中に弾が埋まっているおじいちゃんおばあちゃん、手足がないおじいちゃんおばあちゃんに当たり前のように会って過ごしていた中で、この話が来た時に、すごく迷ったところもありました。この映画に参加することによって、僕自身のアイデンティティーだったり、今まで生きてきた沖縄での時間、先祖代々続くその想いだったりを全部僕が背負うことができるのかと、すごく悩んだ部分もあった」と、オファーを受ける際の葛藤を明かす。

さらに「ロジャー・パルバースという70歳を超えた新人監督が少年のような目でラブコールをくれて、そこに心打たれまして、この方と一緒に、沖縄とアメリカを結ぶ未来へのメッセージとして、これから僕らが生きていく平成の時代、オリンピックで世界各国から観光客が来る日本に、何を残せるのかというのをちゃんと伝える映画にしたいなと思ったので、一緒に走り切りました」と、本州育ちの同世代よりも戦争を身近に感じて育った沖縄育ちだからこその想いを語った。

STAR SAND -星砂物語- 記者会見 ロジャー・パルバース



一方、ロジャー・パルバース監督は、自身初となる映画監督作品の公開が72歳という“遅咲き”である理由を問われると「さあ。(笑)子供の頃から映画が作りたくて、90年に一度お金が集まったのですが、バブルがはじけて、できなかったんです」とコメント。

さらに、本作で描かれる“脱走兵”については「昔からぜひ“脱走兵を英雄にしたい”と思っていたんです。悪い戦争で戦わない方が英雄的ではないかと」と語り、キャストについては「(織田)梨沙じゃなきゃこの映画成り立たないと最初から思ったし、満島(真之介)君にアピールするチャンスは1回しかないと思い、何も言わないで1枚の写真を見せ、写真1枚で唾を付けました。1枚の写真だけで役者さんに映画に出てもらった監督は他にいないんじゃないでしょうか」と明かした。

STAR SAND -星砂物語- 記者会見 織田梨沙



最後に役作りについて質問されると、織田梨沙は「“役作り”という言葉はかっこつけているようで嫌なんですけれど、最初はとにかく英語の発音を監督と一緒に頑張りました」とコメント。

満島真之介は「戦争の時に何百人もの人が隠れていたという洞窟(ニィヤティヤ洞)で撮影したので、いいも悪いも、目に見えないパワーが全部詰まっていて、撮影で毎日入る度に鳥肌が立ちました。なので、三浦(貴大)君とブランドン(・マクレランド)と3人で毎朝線香を立てて、手を合わせ、“今日もお邪魔します”と言い、その時代を生きてきた人たちとちゃんと繋がるということを一番大事にしてやっていたことが大きかったです」と語った。

映画『STAR SAND -星砂物語-』は、2017年6月21日(水)より沖縄・桜坂劇場にて先行上映、8月4日(金)より東京・ユーロライブにて公開ほか順次ロードショー。

(C)2017 The STAR SAND Team

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