映画コラム

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2017年05月31日

1分に1人殺される!?悪に鉄槌を下し過ぎる“ジョン・ウィック”

1分に1人殺される!?悪に鉄槌を下し過ぎる“ジョン・ウィック”

ジョン・ウィック:チャプター2


(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise



悪にきっちり鉄槌を下す映画が大好きなライター、ゆうせいです。悪いヤツが裁かれてこそスッキリしますからね。しかしこの世の中には、いくらなんでもそれはやりすぎでは?と思う作品も存在します。

本日ご紹介する『ジョン・ウィック:チャプター2』は、まさにやりすぎムービーの1つと言えます。

人が死にすぎるし、殺し屋が多すぎるんです。

あらすじ


伝説の殺し屋ジョン・ウィックがニューヨーク最大のロシアン・マフィアを壊滅させた数日後。彼のもとにイタリアン・マフィアのサンティーノがとある殺しの依頼をもってやってくる。平穏な隠居暮らしを求めるジョンはその依頼を一蹴したが、怒りを買って自宅を爆破されてしまう。愛犬と共に一命をとりとめたジョンはサンティーノへの復讐を開始するが、命の危険を感じたサンティーノに7億円の懸賞金を懸けられ、全世界の殺し屋に命を狙われることになってしまう…




人が死にすぎ!1分1殺じゃ収まらない


ジョン・ウィック:チャプター2


(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise



前作『ジョン・ウィック』では愛犬を殺された復讐で84人も殺したことが話題になりました。犬を殺した犯人以外に83人も殺す必要があったのか、正直やりすぎなのではとの声もありましたが、ガン・フーと呼ばれる銃撃とカンフーを融合したアクションスタイルの格好良さがそれらを打ち消してくれました。

しかし本作では前作を遥かに超える人が殺されてしまいます。プレスリリースによるとその数なんと141人。上映時間は122分なので、1分に1人以上殺される計算になります。あきらかにやりすぎです。出演時間1秒未満、頭を打たれて即終了なんて方もいたと思うと気の毒になります。

愛犬を殺される以上の何があったのかを書くのは控えますが、上映開始から終了まで常に銃声が鳴り響くと言っても過言ではありません。銃撃がいつ止むか検討もつかないので、「誰か射撃用の耳栓持ってきて」と言いたくなるほどでした。

もはや前作を見ていなくても何ら問題ないほどのスピード感すらあります。むしろ、前作を見ていたところで思い出す暇もないほど。ガン・フーに加え、新たにナイフとカンフーが合わさったスタイル「ナイ・フー」、車とカンフーが合わさったスタイル「カー・フー」が登場し、これでもかとマフィアがどんどん殺されていきます。

正直なところ、ジョン・ウィックの前に立ったら死ぬと思った方がいいです。瞬きしている間にヘッドショットされてしまいます。もし私がマフィアの一員だったら確実に死んだふりをすると思います。

ジョン・ウィック:チャプター2 サブ5


(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise



また、本作では殺し屋であるジョン・ウィックが追う立場から追われる立場になるのですが、殺し屋の数が多すぎます。あまりにも街中に溶け込んでいるので、登場人物すべてが殺し屋に見えてくるほどです。道を歩けば殺し屋にぶつかるんじゃないかと思うほど出てきます。

まさかと意表を突いた人が殺し屋だったりもして、「あれ?もしかしてジョン、話の途中で死んじゃうんじゃないの?」と思ったほどです。鑑賞後の帰り道は人間観察が念入りになってしまうかもしれません。

治安が良いとか悪いとかではなく、世界には殺し屋しかいないのかと思うレベル。ジョン・ウィックが引退したところで他にいくらでも依頼できそうな感じですが、ジョンに瞬殺されてしまう者もいるわけで、殺し屋と一括りにすることはできないほど層は厚いようです。

この世界には警察はいないのかもしれない



ジョン・ウィック:チャプター2 サブ7


(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise



1分に1人以上が死んで、街中に殺し屋がいる世界には、もしかすると警察はいないのかもしれません。

私の記憶では冒頭に一瞬出てきただけで、それ以降はまったく姿を見せません。殺し屋に罰を与えるのは殺し屋だけ、という力だけが正義の世界が繰り広げられます。

もしこの世界に生まれたらと思ったらゾッとしますが、殺し屋が安心できる場所についても作中では紹介されているので、そこでじっとしていたいと思います。

それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。

(文:ゆうせい)

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