【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】

震災後に現れたヒーロー『仮面ライダーフォーゼ』

2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が起こりました。9月から始まる「仮面ライダー」新シリーズの会議の真っ只中だったそうです。

東日本大震災後に現れる1発目のヒーローということで、暗い日本を救いたい、とにかく明るい作品にしようということで作られたのが、『仮面ライダーフォーゼ』でした。

学園モノ×宇宙!?

内容はなんと学園モノ。学園内でほぼ話が繰り広げられ、遠くに行くのは修学旅行の京都ぐらい。そんななかで、主人公の如月弦太郎が発足させた部活が「仮面ライダー部」。この部室の場所がなんと月面。狭い学園内と宇宙が舞台という、ミスマッチな感じが「フォーゼ」の世界を見事に作り出しています。

そして、主人公の如月弦太郎なんですが、他のライダー作品とは一線を画す主人公で、なんと髪型がリーゼント、周りの学生はみんなブレザーなのに、一人だけ短ランにボンタンの昭和のヤンキースタイル。

不良ってわけではないんですが、不良並みの熱さを持っていて、弦太郎のことが嫌いな奴とも友だちになろうとし、次第に仲間が増えていく…そんなところも「フォーゼ」の見どころの一つです。

ヤンキースタイルでも福士蒼汰は爽やか！

その如月弦太郎を演じるのは福士蒼汰さん。そう、福士蒼汰さんだから、リーゼントにしようが短ランを着ようが爽やかになり、でも二枚目になりすぎず、笑いも誘い明るい作風の一翼を担えたんだと思います。

清水富美加さんも、弦太郎の幼馴染みの城島ユウキとしてレギュラー出演されてるんですが、演じてるというよりかは清水富美加さんのまんまな感じで、見ているだけで頬が緩みました。

明るい作風の中にも、もちろんシリアスなシーンも出てくるんですが、この二人がそれを緩和してくれ、本当に安心して見れます。

僕が特に見て欲しいのは、フォーゼに変身した際に発する「宇宙キター！」という決め台詞があるんですが、その時のスタッフさんの遊びです。どんどん離れていく。これだけ残しておきます。どういうことかはぜひご覧になって確認してみてください。宇宙キターをやってみたくなること間違いなしです。

僕も、しょっちゅうやってました。

どうも、ウチュキタ 真希です。

これはフォーゼとはなんの関係もありません。

（文：オジンオズボーン・篠宮暁）

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

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