『非公認戦隊アキバレンジャー』“反則すれすれ”ヒーローが大暴れ!【篠宮暁の特撮辞典・第11回】
【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】
「スーパー戦隊シリーズ」に“ツッコミ”を
『秘密戦隊ゴレンジャー』から始まった「スーパー戦隊」シリーズ。2016年の『動物戦隊ジュウオウジャー』で、なんと40作目。
どんなに人気が出ても、1年で新しい「スーパー戦隊」と入れ替わる。もう少し長く見たい作品だったとしても、決して延長しない。
もはや当たり前のように受け入れてますが、これは本当にすごいこと。このおかげでマンネリを防ぎ、それを毎年毎年積み重ねることで、「スーパー戦隊」シリーズは進化してきました。
ただ長年やってると、当然ながら思わずツッコまずにはいられないシーンや、作品は違うけど似てくるシーンというのがたくさん出てきます。そこを思いっきりツッコんでくれた作品、それが『非公認戦隊アキバレンジャー』です。
子どもを無視! 反則すれすれのお祭り騒ぎ
「スーパー戦隊」最大のお祭り作品、『海賊戦隊ゴーカイジャー』が終わり、余韻を楽しんでるところに、『非公認戦隊アキバレンジャー』という、反則すれすれのお祭りが間髪入れず始まりました。
『スーパー戦隊』のパロディであり、「ゴーカイジャー」のパロディでもあるので、もちろん歴代の戦隊ヒーローも登場。しかし、「ゴーカイジャー」とは違って「そんな出し方するの?」といった扱いなんですが、でも、そこもファンは大いに心をくすぐられました。
非公認と言えども、東映の完全バックアップ体制の下で制作されてるので、往年の名曲は流れてくるわ、東映撮影所の有名ロケ地もいじっちゃうわ、伝説のスーツアクター新堀和男さんまでいじっちゃうわで、「ゴーカイジャー」とは違う豪華さと、興奮を毎週いただいてました。
そうです。もうお気づきでしょう。子どものことは完全に無視して、大人向けに制作されております。
戦隊ファンの想いを代弁してくれるヒーロー
アキバレッドに変身する主人公、赤木信男は「スーパー戦隊」シリーズオタクなんですが、この信男が「スーパー戦隊」ファンを毎回毎回代弁してくれるんです。放送を見るたび、何度うなずいたかわかりません。
一見、ファンしか楽しめない内容かと思いますが、スタッフさんたちが熱を込めて真剣に遊んでるので、「スーパー戦隊」を知らないのにハマる人も多数いました。
ファンでなくともハマるのは、長年続いてるシリーズだからこそ、誰しもが一度は触れたことがあるからだと思います。
主人公の赤木信男を演じたのは、ドラマ『ごちそうさん』や『ルーズヴェルトゲーム』でも活躍していた和田正人さん。これが本当にお見事。
男前なのに、こんなにも三枚目が似合う芝居は和田さん以外できません。積んできたキャリアを「アキバレンジャー」で遺憾なく発揮してくれてます。
「スーパー戦隊」を少しでも見たことがある人は、是非見ていただきたい。全く知らない人も「アキバレンジャー」を見て、「スーパー戦隊」の豆知識を仕入れて、飲み会で披露してみてください。
痛い奴と思われること間違いなし!
でも、痛くたっていいじゃない!
「アキバレンジャー」も言ってます。
「痛さは強さ!」
痛いことは大いに結構! 「僕は痛い奴と一緒に居たい」と大声で言いたい!
ちなみに、8話で少しだけ出させていただいております。
「アキバレンジャー」は、大好評につき続編も制作されてますので、そちらも是非。
その名も、『非公式戦隊アキバレンジャーシーズン痛』。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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