死刑問題をテーマにした問題作『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』場面写真
死刑問題をテーマにした佐藤慶紀監督の最新作『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』の場面写真が解禁、キャスト2人からのコメントがシネマズに到着した。
娘を殺害した加害者の死刑を止めようとする母
43歳のビジネスウーマン・晴美(西山諒)。2年前に一人娘のみちよ(岩井七世)が嫁ぎ、現在は夫(西山由希宏)と2人で平凡に暮らしている。そんなある日、みちよが婿の孝司(荒川泰次郎)に殺されてしまう。孝司は死刑判決を受ける。当初は死刑判決を当然の事と考えていた晴美だが、ある時から孝司の死刑を止めようと考え始める。そこには、晴美しか知らないみちよのある秘密があった――
映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』は、大切な娘を殺された母と、加害者との対話を描いた、死刑問題をテーマにした作品。佐藤慶紀監督が、10年程前、加害者の死刑を止めようとする被害者遺族がいることを知り、復讐心も湧いてくるであろう中、そのような決断をした理由を深く考えたいと思い制作に至った。
本作は、昨年10月に釜山国際映画祭ニューカレンツ部門に正式出品され、大阪アジアン映画祭など国内外で話題を集めている。
今回到着したのは本作の場面写真と、西山諒演じる主人公の母・晴美の夫役を演じた西山由希宏と、加害者である死刑囚・孝司役の荒川泰次郎からのコメント。
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西山由希宏/夫役
「死刑制度について」をメインテーマに監督、スタッフ、各役者が思いを込め作り上げた作品だったかと思います。そのテーマをボヤかすわけではありませんが、出来上がりを拝見し、また観覧された方々の反応に触れていくにつれ、身内の殺害という一つの出来事により浮き彫りにされた被害者遺族個々の価値観の差異、またそれによって翻弄されるその人物たちの様こそがこの作品の深層に隠されたもう一つのテーマなのかもしれないと思い始めています。
これといった派手さもない〈市井の人〉としての生活でも、時に容易く起こりうる身内の殺害。そんなあまりに理不尽な身内の死別に「あなたならどう受け止め、どう対処しますか?」と、登場人物たちの行動を通して観る側への〈問いかけ〉そのものがこの作品の別テーマに思えてなりません。
荒川泰次郎/死刑囚・孝司役
私の役がストーリーの要になると思っていたので、撮影に臨むのに緊張感がとてもありました。
私が生きないと作品を台無しにしてしまうのでは?と思っていました。
ちゃんとそこにいよう。そう思って臨みました。
そしたら、大事なシーンの撮影の前に、主演の西山諒さんから激励のお言葉を頂き、凄く勇気付けて頂いた事を覚えています。
また、周りの方々のお陰で、作品を作る事ができ、要約公開にまで至ることが出来ました。
皆様、本当にありがとうございます。
映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』は、2017年9月9日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国順次公開。
(C)『HER MOTHER』製作委員会
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