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新風を吹き込んだヒーローマスクに注目『電子戦隊デンジマン』【篠宮暁の特撮辞典・第45回】
新風を吹き込んだヒーローマスクに注目『電子戦隊デンジマン』【篠宮暁の特撮辞典・第45回】
■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典
ゴーグル初装着のスーパー戦隊ヒーロー
スーパー戦隊ヒーローといえば欠かせないのが、かっこいいマスク。あのゴーグル含めた絶妙なかっこよさが変身感を最大限演出し、どの時代の子どもも虜にしています。
そのゴーグルをマスクに組み込んだ最初のスーパー戦隊が、1980年に放送された『電子戦隊デンジマン』です。『秘密戦隊ゴレンジャー』をよく見てください。ゴーグルじゃないのです。
『動物戦隊ジュウオウジャー』まで、変わることなく光輝く目元の部分は、スーパー戦隊ヒーローの定義のひとつといっても過言ではないと思います。
実は復讐劇!? 宇宙規模の壮大ストーリー
「デンジマン」がスーパー戦隊に持ち込んだ新しい要素は、ゴーグルだけではありません。
昨今ではよくあるシチュエーションである、敵組織・ベーダー一族が宇宙からの侵略者というのが初めてだったり、「デンジマン」はかつてベーダー一族が滅ぼしたデンジ星人の末裔というSFな設定など、その後のスーパー戦隊シリーズに多大な影響を与えました。
スーパー戦隊初の壮大な宇宙オペラ的ストーリーは、よほどインパクトが強かったのか、未だに多くのファンから愛される作品となっています。
デンジマン5人もそれぞれキャラが立っていてすごく見やすいのですが、やはり目がいってしまうのがデンジブルーに変身する青梅大五郎。演じるのはデンジマンの翌年、これまた特撮の歴史に消えることのない爪痕を残した作品、『宇宙刑事ギャバン』で画面せましと大活躍することになる大葉健二さん。
「デンジマン」でも三枚目の演技で、頬を緩ませられるも決めるところをこれでもかと決める演技で、シビれさせてくれます。大葉健二さんは、「デンジマン」の前年の『バトルフィーバーJ』でもバトルケニアとして活躍されていまして、3年連続ガッツリヒーローをされていたわけです。
当時リアルタイムで見ていた子ども達が本当にうらましいです。
巨大ロボの活躍にも注目
こんなに見どころ満載の「デンジマン」なのですが、僕がいちばん見てほしいのが巨大ロボ・ダイデンジンに乗り込む演出です。
後年の作品ではジャンプしてそのままコクピット入るパターンが多いのですが、このダイデンジンは足もとから入りなんとエレベーターで上がるのです。この丁寧なエレベーターの演出が僕はたまらなく好きなのです。ダイデンジンの活躍とともに、そこも確認してみてください。
日本デンジたるもの一度は見るべし。
デンジランドに行く、デンジシューターもたまらなく好きです。
また、成田賢さんが歌うオープニングとエンディングもめっちゃかっこいいです。平成の今では出せない力強さを、成田さんの声と曲から感じることが出来ます。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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