『レディ・プレイヤー1』、映画ネタ・オマージュ徹底解説!
『レディ・プレイヤー1』、映画ネタ・オマージュ徹底解説!
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
みなさんは今、きっと映画が好きでこのサイトをご覧になっていることでしょう。
それぞれにお気に入りの映画やキャラクターたちがいて、そんな「好きなもの」のために知識を集めたり、グッズを買ったり、イベントに行ったり、様々な形で情熱を注いでいる方も多いはず。
スティーブン・スピルバーグ監督最新作である『レディ・プレイヤー1』は、そんな「好きなもの」に囲まれている人達を全肯定するような映画!映画、ゲーム、コミックなど、何らかの「好きなもの」を持つ者たちのパワーが、自分の人生だけではなく世界をも動かし、変えていく様子を描くオタク賛歌!
「ああ、これまで好きでいてよかったんだ…」と背中を押されつつ、「でも現実も大切にね!」と、本作から生きることへのエールを受け取れば、きっと興奮感涙のはずです。
そんな『レディ・プレイヤー1』の舞台である「オアシス」は、どんなものにもなれて、何でも出来るVRの世界。「オアシス」の後継者の座を巡ってイースターエッグ(隠れ要素)を探すストーリーと同じように、本作自体にも映画をはじめとした無数のオマージュや引用があります。
『レディ・プレイヤー1』のスタッフたちが、まるで「オアシス」の創設者であるジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)のように、遊び心とともに仕掛けたこれらのイースターエッグをリストアップ!
『レディ・プレイヤー1』は、これらの作品やイースターエッグの存在を知らなくても楽しめますが、こうしたトリビアを知っていると思わずニヤりとすることでしょう。
※当然ながら、本稿にはネタバレが含まれます。
※予告編にも一切出てこないネタバレ厳禁のある日本製キャラクターについては触れていません。
※映画サイトのため、リストアップした作品は映画を中心にしています。ゲームについては映画に関連するもの、日本で知名度があると思われるタイトルを選出しています。
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名作映画の数々の有名キャラクターが集結!
●「バットマン」シリーズ
「オアシス」を説明するオープニングシーンで、切り立ったエベレストの崖を登るバットマン(マイケル・キートンが演じた、ティム・バートン監督による『バットマン』(1989)版)が登場。
また、レースシーンではTVドラマ版「バットマン」(1966~1968)のバットモービルが確認出来る。
また、ナイトクラブのシーンではジョーカーやハーレイ・クインのようなアバターのユーザーの姿も。
そして、レースが行われる街並みの中には、「バットマン」の舞台であるゴッサムシティにあるACE化学工場が見える。
さらに、DCコミックスからはこの他にキャットウーマン、バットガール、フラッシュ、アクアマン、デッドショット、デスストロークが登場。
●『ロボコップ』(1987)
オープニングシーンでは、「オアシス」のアバターの中にロボコップがいる。また、レースシーンでは街中に『ロボコップ』でのデトロイト都市再開発計画「デルタシティ」の看板が見える。
さらに、ED-209がエイチ(リナ・ウェイス)のガレージに並んでいる。
●『シンドバッド7回目の航海』(1958)
オープニングシーンにて、ストップモーションアニメの巨匠レイ・ハリーハウゼンの『シンドバッド7回目の航海』に登場する一つ目の怪物であるサイクロップスの姿が確認出来る。
●『エルム街の悪夢』(1984)
惑星ドゥームのアバター同士の戦闘シーンで、フレディ・クルーガーが登場。
●『13日の金曜日』(1980)
フレディと並ぶホラー映画界のスターといえばジェイソン。彼もまた、惑星ドゥームのシーンで姿を現している。
●『イレイザー』(1996)
惑星ドゥームのシーンで、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『イレイザー』のレールガンが登場。
●『バトル・オブ・シリコンバレー』(1999)
「オアシス」の創設者であるジェームズ・ハリデーとオグデン・モロー(サイモン・ペッグ)の記者会見のシーンでは、ティアーズ・フォー・フィアーズの「Everybody Wants to Rule the World」が流れる。
この楽曲は、アップルの創業者のスティーブ・ジョブズとマイクロソフトの創業者のビル・ゲイツを描いたTV映画『バトル・オブ・シリコンバレー』にて使われていたもの。
●「スター・トレック」シリーズ
ジェームズ・ハリデーの葬儀は、「スター・トレック」をテーマとしたものになっており、同作の主人公たちが属する惑星連邦のマークで彩られている。
ハリデーの棺も、『スター・トレックII カーンの逆襲』(1982)でスポックを宇宙葬する際に収めたものと同じ。また、クリンゴンの武器であるバトラフも登場。
レースシーンに登場するあのマシンたち!
レースシーンでは、多くの映画やドラマ、アニメの主人公たちの愛機が、「オアシス」のプレーヤーたちのマシンとして登場します。
●『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)
パージバル/ウェイド(タイ・シェリダン)がレースで使用するマシンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン。車内には、タイムサーキットもちゃんと装備されているほか、原作小説ではテレビドラマ「ナイトライダー」のナイト2000の人工知能K.I.T.Tが搭載されていることを反映して、フロントに赤いスキャナーライトが付いている。
また、時間を戻すことが出来るゲーム内アイテム「ゼメキスキューブ」は、タイムトラベルをする本作の監督であるロバート・ゼメキスが由来と思われる。
さらに、アルテミス/サマンサ(オリビア・クック)はパージバルを『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマイケル・J・フォックスが演じた主人公、「マクフライ」と呼ぶほか、同作に登場するドクの姿も登場。
そして、パージバルがアルテミスと会うために服を選んでいるシーンでは、ゴールディ・ウィルソン市長の選挙ポスターが壁に貼ってある。
●「マッハGoGoGo」(1967~1968)
タツノコプロの「マッハGoGoGo」からはレースシーンに、マッハ号が登場。『レディ・プレーヤー1』のワーナー・ブラザースは、2008年に本作の実写映画版『スピード・レーサー』を製作している。
●『AKIRA』(1988)
アルテミスがレースで使用するのは、大友克洋による『AKIRA』に登場する金田のバイク。
そのバイクには、「ワンダーウーマン」のロゴと、TVドラマ「アメリカン・ヒーロー」(1981~1983)のマーク、またゲーム「ミズ・パックマン」がデザインされている。
●『マッドマックス』シリーズ
マックスの愛車であるV8 インターセプターが登場。
また、パージバルがアルテミスと会うために服を選んでいるシーンでは、1作目のポスターが壁に貼ってある。
●『クリスティーン』(1983)
スティーヴン・キングの小説を、ジョン・カーペンターが監督し映画化した『クリスティーン』からは、呪われた車であるクリスティーンがレースシーンに登場。
●「特攻野郎Aチーム」(1983~1987)
TVドラマ「特攻野郎Aチーム」の面々が使用することでおなじみのGMCバンもレースに参加。
●『ジュラシック・パーク』(1993)
レース中には、本作のスティーブン・スピルバーグの監督作『ジュラシック・パーク』のティラノサウルス・レックスが現れて襲いかかる!
『ジュラシック・パーク』公開から25年が経っても、ハリウッド映画界の最前線に立ち続けるスピルバーグの凄さを感じる…
●『キングコング』(1933)
Tレックスの攻撃をくぐり抜けたレーサーを最後に襲うのは、キングコング!どうあがいてもゴール間際でマシンをクラッシュさせてしまうキングコングを出し抜く方法とは…
●『ラスト・アクションヒーロー』(1993)
レースの舞台となっているニューヨークの街中の映画館では、『ジャック・スレイター3』の看板が見える。『ジャック・スレイター』は、アーノルド・シュワルツネッガー主演作『ラスト・アクションヒーロー』の劇中に登場する架空の映画。
●『トランザム7000』(1977)
パージバルがレースをクリアした後、ダイトウ/トシロウ(森崎ウィン)がゴールした際に乗っていた車は、バート・レイノルズの『トランザム7000』で有名になった1977 ポンティアック・ファイヤーバード・トランザムだ。
ちなみに、アバターのダイトウのモデルになっているのは三船敏郎。
ガレージに登場する、メカの数々!
エイチのガレージにも、様々な作品に登場したメカが並んでいます。
●『アイアン・ジャイアント』(1999)
ブラッド・バート監督の、宇宙から落ちて来た巨大なロボットと少年の交流を描いたアニメ映画から登場するアイアン・ジャイアントは、ガレージのシーンに登場するだけではなく、クライマックスのバトルでも大活躍!
地球を攻撃しに来たロボットであるという目的を忘れ、「なりたいものになるんだ」と多くの人々の感動を呼んだアイアン・ジャイアントは、本作ではオアシスを私欲のために利用しようとする連中に鉄槌を下す!
さらに、その去り際は『ターミネーター2』(1991)を想起させるものになっている…
●『エイリアン2』(1986)
植民地海兵隊のスラコ号が登場。
また、『エイリアン』シリーズからはチェストバスターが登場するほか、『エイリアン2』で海兵隊が使用するM41A パルスライフルをアルテミスが使用。
●「宇宙空母ギャラクティカ」(1978)
天井から吊り下げられているのは、TVドラマ「宇宙空母ギャラクティカ」に登場する宇宙戦闘機のコロニアル・バイパー。
また、同作に登場するブラスターをパージバルが使用するシーンも。
●『スペースボール』(1987)
『スター・ウォーズ』をベースに、様々なSF映画をネタにしたパロディ映画『スペースボール』より、主人公ローン・スターが乗るイーグル5(外観は翼が付いた車)の姿が見える。
『スター・ウォーズ』が新作をリリースし続ける中、『スペースボール2』はやらないのか!
●『2001年宇宙の旅』(1968)
スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』からは、ディスカバリー号に搭載されていた船外活動用ポッドが。
●『サイレント・ランニング』(1972)
植物を保存する宇宙船、ヴァリー・フォージが登場。
●「カウボーイビバップ」(1998)
エイチのガレージにある赤い機体は、アニメ「カウボーイビバップ」の主人公スパイクが乗る宇宙船、ソードフィッシュⅡだ。
「カウボーイビバップ」は、昨年2017年に製作のサンライズよりハリウッドでの実写テレビシリーズ化の企画がスタートしたことが発表されている。一足早いハリウッドデビューとなったが、こちらのテレビシリーズの方も期待したい。
●『デューン/砂の惑星』(1984)
登場はしないが、『デューン/砂の惑星』のハルコネン・ドロップシップについて言及される。
●「キャプテン・ロジャース」(1979)
1979年から展開されていたTVシリーズ「キャプテン・ロジャース」に登場するサンダーファイターも、ガレージにその姿を見せている。
●『フェリスはある朝突然に』(1986)
『フェリスはある朝突然に』に登場する1961年製 フェラーリ250 GTカリフォルニアが、エイチのガレージに置いてある。
さらに、ソレントはパージバルを懐柔する際に、『フェリスはある朝突然に』と『ブレックファスト・クラブ』(1985)の学校を「オアシス」に導入することを提案する。いずれもアメリカ学園青春映画の名監督であるジョン・ヒューズ作品だ。
ちなみに、ハリデーの過去を収めたライブラリーのデザインは、『ブレックファスト・クラブ』の主要な舞台となる図書館から着想を得たものである。
このシーンでほかに言及されている『初体験/リッジモンドハイ』(1982)、『アニマル・ハウス』(1978)も、ジョン・ヒューズ作品ではないがアメリカ学園青春映画だ。
●『ピーウィーの大冒険』(1985)
エイチのガレージにある自転車は、ティム・バートン長編映画監督デビュー作『ピーウィーの大冒険』に登場するピーウィー・ハーマンのもの。
●『カクテル』(1988)
エイチのガレージにある「Cocktails & Dreams」というネオンは、トム・クルーズ主演の映画『カクテル』から。
名作映画からカルト作まで!怒涛の元ネタ集
●『バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー』(1984)
パージバルがアルテミスとナイトクラブで会う際に着る服は、『バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー』でピーター・ウェラーが演じた神経外科医で物理学者、ロックスターで日本人とアメリカ人のハーフであるバカルー・バンザイの衣装だ。
●『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)
パージバルとアルテミスがナイトクラブにてビージーズの「ステイン・アライブ」で踊るシーンは、『サタデー・ナイト・フィーバー』から。
●『セレニティー』(2005)
パージバルがナイトクラブに向かうシーンでは、『セレニティー』のファイアーフライ級貨物船の姿が見える。
●『コナン・ザ・グレート』(1982)
ナイトクラブに集う中には、『コナン・ザ・グレート』でアーノルド・シュワルツェネッガーが演じた半裸で巨体のコナンのアバターがいる。
●『ジャッジ・ドレッド』(1995)
ナイトクラブでの乱闘シーンで、アルテミスはスタローン版『ジャッジ・ドレッド』に登場したハンドガンを使う。
●「スーパーマン」
ソレント(ベン・メンデルソーン)が「オアシス」で使っているアバターは、スーパーマン。しかし、衣装はおなじみものではなく装甲を身に付けており、ダークな雰囲気となっている。
一方、パージバルもレースをクリアして有名になった後に、スーツにネクタイ、メガネ姿のクラーク・ケントの変装をする。
また、ハリデーの好きなセリフとして「『戦争と平和』を読んで単なる冒険譚だと思う人もいれば、チューインガムの包装紙を読んで宇宙の秘密を解き明かす人もいる」という映画『スーパーマン』(1978)のレックス・ルーサーの言葉が登場する。
このほか、スーパーガールもアバターとして登場。
●「スパイダーマン」、「ハルク」
ウェイドは、自身の名前であるウェイド・ワッツについて、スパイダーマンのピーター・パーカー(PP)、ハルクのブルース・バナー(BB)のように、同じアルファベットで続くイニシャルであり、スーパーヒーローの本名みたいだと話す。
●『メリーに首ったけ』(1998)
パージバルの髪型について、エイチは『メリーに首ったけ』を引き合いに出す。これは『メリーに首ったけ』でキャメロン・ディアス演じるメリーの飛び跳ねた前髪を連想させたもの。
同作でメリーの髪型が跳ねているシーンは、その理由を知ると爆笑必至!
●『スター・ウォーズ』シリーズ
パージバルがレースに優勝した際に、ジェダイの弟子を意味する「パダワン」と呼ぶ。
また、ソレントがウェイドを懐柔しようとする際に、ミレニアム・ファルコンに乗ることだって出来ると発言。これを言うのが『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)でオーソン・クレニック長官を演じたベン・メンデルソーンなので、余計に面白い!
さらに、『シャイニング』を上映している映画館には、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』(1983)のポスターが掲出されている。
そして、パージバルが付けているホルスターとガンベルトは、ハン・ソロのもの。ただ、バックルはアメリカのTVアニメ「サンダーキャッツ」(1985)のマークがデザインされている。
スティーブン・スピルバーグによると、このほかにR2-D2とXウィングも劇中に隠されているとのこと。
●『宇宙戦争』
ソレントと彼の刺客、I-R0k(T・J・ミラー)が会話するシーンで瓦礫に転がっているのは、『宇宙戦争』の宇宙人の侵略兵器のトライポッド。
●『グレムリン』(1984)
オジュヴォックスの天球を取り出した箱は、『グレムリン』でモグワイのギズモが入っていた箱と同じデザイン。このほか、グレムリンたちも登場。
●『エクスカリバー』(1981)
オジュヴォックスの天球を起動する際にI-R0kが唱える呪文は、『エクスカリバー』で使われたものと同じ。
●『ビートルジュース』(1988)
レースをクリアして有名人になったパージバルを取り囲むアバターの中に、ティム・バートン監督作『ビートルジュース』のビートルジュースがいる。
●『ブレードランナー』(1982)
まだ「オアシス」内にいるソレントを、現実世界に帰ってきたと誤認させた際にトシロウの目がオレンジ色に反射するのは、『ブレードランナー』でレプリカントの見分け方と同様に目が輝くことを引用しており、ソレントの前にいるトシロウがアバターであることを表している。
「オアシス」の創設者・ハリデーの記憶を彩るポップカルチャー
●『ビルとテッドの大冒険』(1989)
ハリデーの記憶の中を再現するシーンで、ハリデーが発言する「ビルとテッド」は、キアヌ・リーブスが出演していた『ビルとテッドの大冒険』シリーズから。
●『ダーククリスタル』(1982)
オグデン・モローの妻で、ハリデーの想い人であったキーラの名前の由来は『ダーククリスタル』のキャラクターから。
●『ザ・フライ』(1986)
ハリデーがキーラを誘って見た映画として、『ザ・フライ』の名前が出る。デートでSFホラーを見るという、ハリデーのオタクっぷりが感じられるチョイス…
●『セイ・エニシング』(1989)
ジョン・キューザック主演、キャメロン・クロウ監督の『セイ・エニシング』も、ハリデーがキーラを誘おうとした映画として言及される。
●『炎の少女チャーリー』(1984)
ハリデーがこの週に見た映画として、子役時代のドリュー・バリモアが主演の『炎の少女チャーリー』のポスターが登場。
●『シャイニング』(1980)
劇中でも説明されるように、パージバルたちが鍵を取りに行くのはスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』の世界。
オーバールック・ホテルの内装、タイプライター、双子の少女、血の川、雪の迷路、三輪車と、『シャイニング』のビジュアルを完コピ!
●『市民ケーン』(1941)
「オアシス」の創設者であるジェームズ・ハリデーが悔いを残していたこと。その真相が明らかになる時に、ウェイドがつぶやく「バラのつぼみ」は、『市民ケーン』のストーリーの中心となる言葉の引用。
●『禁断の惑星』(1956)
ハリデーの子ども部屋には、『禁断の惑星』に登場するロビー・ザ・ロボットのおもちゃが置いてある。
最終決戦に駆けつける、最強軍団!
●『ミュータント・タートルズ』(2014)
ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズのアバターが、バトルシーンに登場。彼らの姿は、2014年、2016年に公開された実写映画版に準拠したルックスとなっている。
さらに、90年代に制作された実写映画『ミュータント・ニンジャ・タートルズ2』(1991)に登場したトッカらしき姿のアバターも戦闘に参加している。
●『トランスフォーマー』(2007)
最終決戦に集うアバターの中に、オプティマス・プライムの姿が。
●『キャプテン・スーパーマーケット』(1993)
最終決戦にはガイコツの兵士たちが参加している。彼らは、『キャプテン・スーパーマーケット』の死霊軍団のようだ。
●「スポーン」
原作者トッド・マクファーレンが自ら監督する再映画化も進行中の90年代のアメコミヒーロー、スポーンもその姿を見せている。
●『チャイルド・プレイ』(1988)
殺人人形のチャッキーもナイフ片手にバトルに参加。そのスキルを遺憾なく発揮!
●「機動戦士ガンダム」(1979)
最終決戦においてダイトウが使ったのはRX-78-2、ガンダムだ!「俺はガンダムで行く」というセリフもカッコよく、あのガンダムがスピルバーグの演出によって実写映画で大活躍するシーンは興奮必至!
ガンダムシリーズ唯一の実写作品「G-SAVIOUR」(2000)から18年、「ひょっとしたらガンダムの実写版、今やったらイケるんじゃ…」と思わせてくれる!
●『銀河伝説クルール』(1983)
ショウ(フィリップ・チャオ)がI-R0kの腕を切断した武器は、『銀河伝説クルール』から。
●『素晴らしき哉、人生!』(1946)
劇中のセリフ「友達を持つ者は失敗しない」は、『素晴らしき哉、人生!』からの引用。スピルバーグが敬愛する作品ということで、これは彼からのイースターエッグかもしれない。
●『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1974)
パージバルがレースで得た賞金で買ったのは、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』で殺人ウサギに使った「聖なる手榴弾」だ。
「オアシス」では、あのファンシーキャラクターにもなれる
●ハローキティ
「オアシス」内を歩いているキャラクターの中に、ハローキティ、バッドばつ丸、けろけろけろっぴの姿が!「オアシス」には、日本のサンリオキャラクターたちのアバターを使っているユーザーもいるようだ。
ハローキティはもちろん、バッドばつ丸、けろけろけろっぴは80年代~90年代から親しまれているキャラクター。まさか『レディ・プレーヤー1』で出会えるとは思わなかった…
●「ルーニー・テューンズ」
マービン・ザ・マーシャンのアバターが登場。
日本でもおなじみの人気ゲームも登場!
●「Minecraft」
映画の冒頭に登場するのは、ブロックを配置してゲーム内の世界を構築出来る「Minecraft(マインクラフト)」。何でも自由になる「オアシス」を象徴するようなタイトルだ。
●「ストリートファイター」
日本のゲームメーカー、カプコンが生んだ対戦格闘ゲームの金字塔である「ストリートファイター」シリーズ。本作では、タイトルロゴがプレーヤーたちのマーケットプレイスのシーンに登場するほか、リュウ、春麗、ブランカ、サガットがプレーヤーのアバターとして現れる。
そして、あの掛け声もそのままに必殺技の波動拳も繰り出される!このゲームを遊んだことのある人なら、「波動拳!」と一緒に叫びたくなるシーン!
●「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」
2019年に映画化されるセガのゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」から、ソニックがアバターとして登場。
●「スペースインベーダー」
ハリデーの記憶の中を再現するシーンで、ハリデーはタイトーのシューティングゲーム「スペースインベーダー」のTシャツを着ている。
●「ギャラガ」
同じシーン、ハリデーとモローのオフィスにはナムコのシューティングゲーム「ギャラガ」 のポスターが貼ってある。
●「トゥームレイダー」
最近、再映画化された「トゥームレイダー」のララ・クロフトも、オリジナルのゲームの姿で登場。
●『007 ゴールデンアイ』(1995)
ピアース・ブロスナン主演の007シリーズだが、ここで話題になるのはNINTENDO64のゲーム版「ゴールデンアイ 007」。4人までプレイ出来る対戦が盛り上がるゲームで、歴代の007シリーズのキャラクターも使用可能。このゲーム自体に思い入れのある方も多いのでは。
●「HALO」
惑星ドゥームの戦闘シーンでは、ゲーム「HALO」のアサルトライフルが使用されている。また、ナイトクラブでの戦闘ではアルテミスが同作のピストルを使う。
●「モータルコンバット」
4本腕のキャラクター、ゴローが登場するほか、ダイトウは「モータルコンバット」のピンを付けている。
●「スーパーマリオカート」
ヘレンがカーチェイスシーンで、「マリオカート」を引き合いに出した冗談を言う。
幅広い元ネタ範囲!映画館でイースターエッグを探そう
『レディ・プレイヤー1』に登場する元ネタは、ご覧の通り映画、アニメ、コミック、ゲームから多種多様に出典されており、非常に膨大な量の元ネタリストになりました…文字通り、おもちゃ箱をひっくり返したような世界が展開されます。
これは原作小説の作者、アーネスト・クラインの幅広い守備範囲と、映画化にあたっての版権元への権利処理作業のなせる業でしょう。
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
また、このリストには日本のファンが思わずハッとなる、あのキャラクターについては伏せています。映画をご覧になった方ならば、おわかりかと思いますが…
ただ、リストを洗い出してみて改めて思ったのが、元ネタの作品は今の30代以上の世代がよく知るタイトルばかりで、特に日本の若年層はどこまで元ネタの応酬に対してピンと来るのか?ということ。
もちろん元ネタを知らなくても、ボーイ・ミーツ・ガールから始まる冒険を描いている本作は十分に楽しめますが、世界的に大ヒットしている本作が日本での興行において、どのような反響を起こすのか注目したいところです。
1度見ただけでは、すべてのイースターエッグを見つけることは難しい『レディ・プレイヤー1』。映画館の大スクリーンで確認しやすいうちに、これらのイースターエッグをぜひ探してみてください!
(文:藤井隆史)
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