特撮向上委員会
「ルパパト」はエックストレインも見どころのひとつ!否が応でもテンションが上がる列車メカを語る
「ルパパト」はエックストレインも見どころのひとつ!否が応でもテンションが上がる列車メカを語る
追加戦士のルパンエックスおよびにパトレンエックスが加わったことにより、ますます面白さに拍車がかかってきた「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」。
『仮面ライダー鎧武』の凰蓮ともバトルフランスともまた違う新たなフランスキャラの高尾ノエルは、演じる元木聖也さんの圧倒的な演技力で何の引っかかりもなく見事に作品に溶け込んでました。
変身後のアクションがかっこいいのは言わずもがな、変身前の軽い身のこなしは何回も見てしまうほどのすごさで、シリーズ中ナンバーワンと言っても過言ではありません。
しかし特筆すべきは、やはりエックストレインのシーンではないでしょうか。
列車メカのミニチュア特撮はいつ見てもグッとくるものがあります。
高架を走る新幹線型と下を走る機関車型の対比、最高。
高架の線路脇が光ってるところ、最高。
夜の街中をすり抜けていく描写、最高。
佛田洋特撮監督、今回もありがとうございます。
あとコクピットを端から端まで移動するシステムも好きですし、途中で姿も変身させるところもよかったです。
4年前の『烈車戦隊トッキュウジャー』であんなにたっぷり列車の特撮を見せてもらったのに
また違ったアプローチの演出を見れたという点で、すでに涙ものでございます。
列車メカへの想いは、車や恐竜などのモチーフメカよりも強くて少し特別だったりします。
というのも、42作というスーパー戦隊の歴史の中で列車メカというのは意外にも少ないんです。
線路上を走るという列車の絶対的定義が動きを制限してしまうという恐れから、あまり手がつけられなかったらしく、初めて列車メカが出てきたのはスーパー戦隊23作目、1999年の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』でした。
第1話からゴーライナーという列車メカが登場し、海ほたるあたりにあるベイエリア55という「ゴーゴーファイブ」の基地から災害現場に向かうシーンはエポックメイキングなシーンとなっています。
このゴーライナーはリアルタイムで「ゴーゴーファイブ」を見てた人なら、忘れられないメカになっているはずです。
なぜなら、そもそもゴーライナーは、ビクトリーロボに合体する99マシンを運ぶ母艦的な役割のメカだと思ってたんですが、そのゴーライナーが12話で合体してグランドライナーという巨大ロボットに合体するんです。
ゴーゴーファイブを見てない人がこの話を聞いても「そりゃ合体くらいするんじゃないの?」的な反応が返ってきてしまうんですが、なぜか当時は合体するという発想がすっぽりと抜け落ちていて、実際に合体した時には青天の霹靂でした。
この時のこの体験があったからか、列車メカが出てくると無条件で心が踊るし、生半可に列車を扱わないでほしいなどと偉そうなことを思うようになってしまったのかもしれません。
『魔法戦隊マジレンジャー』のトラベリオン、『炎神戦隊ゴーオンジャー』のキシャモス、ティライン、ケライン、細かいとこだと『天装戦隊ゴセイジャー』のゴセイスネークを挟んでようやく登場したのが、列車モチーフのスーパー戦隊、「トッキュウジャー」です。
レッドレッシャーで駅から駅まで毎週走っていく、ロードムービーの要素は見てる僕らも一緒に旅してる気分にさせてくれて、列車が持っているワクワク感やドキドキ感、知ってるところを離れる不安感、哀愁感などが全て作品に入っていて、最も好きなスーパー戦隊のひとつとなっています。
という感じで列車メカと接してきたので、今回のエックストレインも否が応でもテンションが上がってしまうわけです。
こう思ってる特撮ファンの方も多いことでしょう。
エックストレインの活躍、今後もしっかり注目していきたいと思います。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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第58回:「ビルド」と「ルパパト」夏映画会見が歴史的瞬間だったと言えるひとつの理由
第57回:「変身!」は仮面ライダーの専売特許?スーパー戦隊の変身パターンを探ってみた
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