『アラジン』ディズニー実写最高傑作になった「5つ」の理由!



2:主演2人のキャスティングが100点満点!
ウィル・スミスのランプの魔人も最高だ!




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映画としてのビジュアルもさることながら、主演2人のキャスティングももう100点満点と言える采配だったのではないでしょうか。実は主演俳優選びははかなり難航していたようで、2年前の2017年には「2000人をオーディションしても、歌って演技もできる中東系もしくはインド系の新人俳優が見つからなかった」ことがニュースになっていたこともあったのです。

そして大抜擢されたのは、テレビドラマでの経験はあるものの、特に日本ではほぼ無名と言える1991年生まれのメナ・マスード。知名度などよりも役柄に合う将来性のある若手俳優をキャスティングしたことも素晴らしいのですが、誰もが賞賛するのはその身体能力でしょう。序盤から“パルクール”的に街を走り回り大ジャンプをし、“ブレイクダンス”的にキレキレな動きやバク転も披露していたりするのですから。メナ・マスードは崖から落とされるシーンのために、水深5メートル以上のスキューバダイビングを実際に学んでいたこともあったそうです。アラジンという役柄の軽妙さや親しみやすさにも、彼はバッチリとハマっていました。

ヒロインであるジャスミンを演じるのは、『パワー・レンジャー』でも主役級のキャラを演じていたナオミ・スコット。エキゾチックな外見は美しく、ハリウッド女優の中でも珍しいインド系の女優である彼女は早い段階で同役の候補に挙がっていたのですが、アラジン役との相性を見て最終的に決定するという意向により、なかなか正式にはキャスティングされなかったという経緯もあったそうです。実際に映画を観れば、メナ・マスードとナオミ・スコットが“お似合い”であることは誰の目にも明らかでしょう。“主体的に行動する”気の強いヒロイン像にもピッタリですし、その歌唱にはもう鳥肌が総立ちになるほどの感動がありました。

さらに、もう1人の主人公とも言える魔人のジーニーを演じるのは、誰もが知るウィル・スミス。ディズニーアニメ版でそのひょうきんさやハイテンションぶりが魅力になっていたキャラを、ウィル・スミスは声でも表情でも完璧に体現しているのですから賞賛するしかありません。初めてそのビジュアルが解禁された時には「ただの青いウィル・スミスじゃん」とSNSで盛大にイジられましたこともありましたが、その青い状態のウィル・スミスはなんと“100%CG”でもあったのだとか(!)。そのおかげでウィル・スミスは声の演技の自由さが増し、臨機応変にアドリブを試すこともできたのだそうです。しかも、ウィル・スミスはディズニーアニメ版で同作の声を務めた故・ロビン・ウィリアムズに(不安を覚えながらも)オマージュを捧げつつ、新たなジーニー像を作り上げようと努力もしたそう。その努力は完璧に実を結んでいたと言っていいでしょう。

余談ですが、ディズニーアニメ版でも今回の実写映画版でも、ジーニーが陽気でハイテンションにしゃべりまくるという性格であることは、これまで1万年(数千年)という気が遠くなるほどの時間を、小さすぎるランプの中で孤独に過ごしてきたことへの“裏返し”のようにも思えてきます。それを考えてみると、彼が辿る結末にもさらに感動できるかもしれませんよ。

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