武田航平に翻弄されながらも犬飼貴丈はうまくバトンを渡せた!?映画『GOZEN』完成披露上映会レポ
6月17日(月)、東京・新宿バルト9にて【東映ムビ×ステ】第1弾の映画『GOZEN -純恋の剣-』の完成披露上映会が開催され、犬飼貴丈さん、優希美青さん、武田航平さん、前山剛久さん、井澤勇貴さん、松本寛也さん、井俣太良さん、元木聖也さん、矢崎広さんの主要キャスト9名による舞台挨拶が行われた。
【東映ムビ×ステ】とは、ムービー(映画)とステージ(演劇)の挑戦的な融合をテーマに東映が仕掛ける新しいプロジェクト。ひとつの作品世界で語られる「映画」と「演劇」を公開&上演する。この映画と演劇はそれぞれ独立した作品となるが、物語は連動しており、メディアの境界線を行き来する、これまでにない新しい感覚を呼び覚ます物語となっている。
その第1弾として、7月5日(金)には犬飼さんが主演を務めるこの映画『GOZEN -純恋の剣-』が公開され、9月にはこの映画にも出演されている矢崎さんが主演を務める舞台『GOZEN -狂乱の剣-』が上演される。
新たな挑戦への喜びと覚悟
この映画で御前試合に参加する武芸者・望月八弥斗を演じ、同じ役で秋に舞台版の主演を勤める矢崎さんは、新たなプロジェクトへの参加が決まったときの心境ついて「映画と舞台が連動する企画の第1弾ということで、大きな企画でしたし、映画と舞台がどういうふうに展開していくのか僕自身も楽しみでワクワクしました」と振り返る。
幕府の隠密・青山凛ノ介を演じる主演の犬飼さんも「東映さんにとっても新た挑戦だと思いますが、その新たな挑戦をする際に僕に声をかけてくださったことがもの凄く嬉しかったです」と新プロジェクトに抜擢された喜びを表しつつ、【東映ムビ×ステ】というものが今後どんな広がりを見せるかということに関しては「僕たちの責任が重大ですね」と新プロジェクト第1弾の主演を張ることへの覚悟をのぞかせた。
ちゃちゃオジサンは要らない?
凛ノ介と運命の恋に落ちる府月藩筆頭家老の娘・神谷八重役の優希さんとの役作りや現場での接し方について、犬飼さんは「スケジュールもタイトでしたし、(武芸者らしい)所作や殺陣などお互いにやることが沢山あって、(優希さんと)そんなにコミュニケーションを取れなかったのがちょっと悔いが残ったところです」と振り返る。
凛ノ介の恋敵・寺脇甚八郎役ということもあってか横で聞いていた武田さんが「いや~、陰でなんかしてたんじゃないの!?こんな設定で恋愛する若い男女2人で…」と、ひやかしを入れると、すかさず犬飼さんから「ちゃちゃ入れるオジサン、ちょっと黙っててもらっていいっすか」とツッコミが入り、『仮面ライダービルド』から続く息の合ったやり取りで会場を沸かせた。それでもなお武田さんの暴走は止まらず「ちゃちゃオジサン要らない?俺、オジサンって言われても(出演者の年齢としては)まだ真ん中の方だよ?オジサンもっと居るし」と井俣さんを指差して会場を笑いの渦に巻き込んだ。
さらに松本さんや井俣さんを巻き込んで勝手にトークをかき回し始めた武田さんに、MCの宮島咲良さんも困惑して「収拾つかなくなるんで、ちょっとやめてもらってイイですか」と制止する一幕もあった。
会場が落ち着いたところで、優希さんが犬飼さんとの共演について「犬飼さんが(現場で)すごく集中されていたので、その姿を見て私もちゃんと役作りしようという刺激をもらいました」と、役者としての犬飼さんの集中力の高さに影響されたことを明かした。
続けて、優希さんに「もし、試合(御前試合)に出るならこの中の誰を相手にしたいか」という質問が出ると、またしても武田さんが「誰を切りたいか!誰を切りたいかでいいよ」と質問内容を勝手に変更。これを受けて優希さんが「誰を切りたいか…松本さん?」と答えると会場からは笑いが起こり、男性キャスト陣からは「素晴らしい(笑)」「100点の回答ですよ」といじられキャラの松本さんを指名したことに対する賞賛の言葉が掛けられた。
一方、指名された松本さんは「はい!?…ほぼほぼ初対面なのに?」と、優希さんとほとんど絡まない役であったにも関わらず選ばれたことに困惑しつつ、「なんか、光栄です!名前覚えてもらって、名前呼んでもらえてうれしいです!」と、切りたい相手として指名された寂しさより名前を覚えてもらった喜びの方が勝っている様子だった。
殿の御前でマリオテニス!?
続いて、この映画のモチーフとなっている「御前試合」にちなんで、男性キャスト全員への「これなら殿の前でも勝負できる特技や得意なもの」という質問に、郷田半左衛門役の井澤さんは「小学校3年生からずっとダンスをやっいるので、ダンスでしたら(殿様にも)披露できるかな?(他のキャストには)負けたくないなと思います」と回答。
結城蔵人役の前山さんは「僕、ゲームめっちゃ好きなんで、ゲームならこのメンバーには負けないと思いますね」と答え、具体的なゲーム名を聞かれて「マリオテニス!」と即答。これに対して犬飼さんから「御前試合で『マリオテニス』!?」と驚きの声が上がると、「ボコボコにするよ?このメンツならボコボコですよ」と返して会場を沸かせた。
“平成仮面ライダーの申し子”とも称される武田さんは「自信あるって言うか…仮面ライダーに変身した回数」と答え、会場から拍手が起こると「僕は仮面ライダーをずーっと引きずっていきますよ!御前試合ぜんぜん関係ないですけど、僕は仮面ライダーの俳優なんで。今回(この映画で)変身でなかったのが辛かったですね」と続けて会場の笑いを誘いつつ、変身の実演をリクエストされると「絶対やらない!ノリが悪いって言われてもいいけど、絶対しない!そんなに安いもんじゃないんです!」と、仮面ライダーへの思い入れの強さを見せた。
白河三太夫役の井俣さんは「仮面ライダーつながりじゃないですけど、“カメ“の飼育。この中では年齢でも勝てないし、ダンスもできないし…勝てるのはもう生き物を愛でる心!これだけは絶対に負けない!」と回答して会場からは大きな拍手が起こった。
田宮源三役の松本さんは、仮面ライダー2作品に出演した武田さんと同様にスーパー戦隊シリーズ2作品にメインキャストとして出演し、その他の作品への客演やスーパー戦隊親善大使も勤めていることから「航平さんは『仮面ライダーの変身の数』って言っていましたけど、俺は多分、スーパー戦隊に携わった数ナンバーワンだと思う」とスーパー戦隊への関わりの深さをアピール。
流狂四郎役の元木さんが「僕はカラダを動かすことに関しては負けないかなと思います」と、パルクールなどを活かしたアクションを得意とする元木さんによる納得の回答に会場中が大きくうなずいた。
望月八弥斗役の矢崎さんは「ポケモンGOのランク(レベル)ですかね。40近くいってるので。でも、僕もマリオテニス上手いので、変化球とか全部返せる」と前山さんを挑発し、対決を約束して会場を沸かせた。
最後に主人公・青山凛ノ介役の犬飼さんが「アニメとか漫画、あと音楽の知識はわりとあるんじゃないかな。(他のキャストたちから)いろいろ面白い回答が出てきていたのでボケるのやめました」と、控えめな回答をすると「だって、もうこれ大喜利じゃん!」と、御前試合とはかけ離れた珍回答の連続を言い表して会場からは大きな笑いが起こった。
映画を楽しんだら、その世界観を持って次は舞台に
最後に、矢崎さんが「去年の冬に撮って、今日やっと皆様の前でお見せすることができました。でも、この【東映ムビ×ステ】という企画は秋にまだ舞台があります。ここに登壇しているキャストだけでなく、舞台のほうにも新たなキャストが集って始動します。(映画では)描かれていない部分もやりますし、舞台も見ていただければこの『GOZEN』の世界がもっともっと広がると思いますので、今は映画を存分に楽しんでいただいて、この世界観を持って舞台にも来ていただけたらと思います」と観客に呼びかける。
続けて、犬飼さんが「うまく映画から舞台にバトンを渡せたんじゃないかと思います。引き続き映画も何回も見ていただいて、舞台も何回も見ていただけたらと思います」と挨拶してイベントを締めくくった。
映画『GOZEN -純恋の剣-』は7月5日(金)から全国ロードショー。舞台『GOZEN -狂乱の剣-』は9月12日から上演が開始される。
『GOZEN -純恋の剣-』あらすじ
幕府の隠密・青山凛ノ介は、幕府への謀反を企てている疑惑がある府月藩に潜入していた。その証拠となる書状が筆頭家老・神谷眞三郎の元にあるという情報を掴んだ凛ノ介は、神谷が参列する祭りに出かける。そこで美しい娘・八重と出会う。二人は瞬間的に惹かれ合うが、八重は他ならぬ神谷の娘であった。
心を乱しながらも隠密としての使命を全うしようとする凛ノ介だったが、凛ノ介を隠密と疑う府月藩士・寺脇甚八郎が神谷と手を組み、八重との縁談を進め「御前試合で勝てば八重をくれてやる」と挑発する。だが、それは隠密たちを炙り出して公開処刑するため、藩主・望月甲斐正が企んだ死の宴であった――。
(写真・取材・文:いぢま)
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