『Daughters』レビュー:女性同士の麗しい友情の絆



©「Daughters」製作委員会 



女性同士の友情とは、男性同士のそれとはやはり何かが違うものなのでしょうか?

性別の違いを今更持ち出すこと自体がださく思われるかなと恐縮しつつ、それでもやはり友情を構成する要素に男女の別などはまったく関係ないところもある一方、大いに関係しているところもあるのではないかと、漠然と思うことが時折あります。

そんな中、こういった作品を鑑賞すると、どことなく男同士の関係性とは異なる、すがすがしくも奥深く麗しい女同士ならではの関係性を勝手に見い出したりもしてしまいます……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街503》

三吉彩花&阿部純子主演、津田肇監督作品『Daughters』。

ここに登場するふたりの友情の絆の中に男が入り込むのは至難のわざかもしれません(いや、無理に入り込む必要などないのでしょう)。

何はともあれ、ささやかながらも小宇宙のように素敵な世界を醸し出しているふたりの関係性を、ちょっと覗いてみましょう!

シングルマザーになることを決めた女
そんな彼女を見守り続ける女




©「Daughters」製作委員会 




『Dauthers』の主人公となる二人の若い女性の、4月からおよそ10か月の時の流れの中で巻き起こるさまざまな友情と確執を描いていきます。

堤小春(三吉彩花)と清川彩乃(安部純子)は、東京の中目黒でルームシェア生活を送る友人同士です。

5月。小春は彩乃から突然の妊娠報告を受けます。

綾乃は既にシングルマザーとして子供を産む決意を固めています。

今の生活を続けながら子育てすることは、果たして可能なものなのか? と、小春は反対します。

しかし、綾乃に連れ添って赴いた産婦人科で胎児の映像を目の当たりにした小春は、綾乃と生まれてくる子供のことを支えてあげようと心に誓うのでした。

やがて夏、秋と月日は流れていき、綾乃の身体は確実に変化していき、同時に小春と綾乃の関係性にも微妙な変化をもたらしていきます。

心身ともに不安定になっていくのを隠せない綾乃。

そんな彼女に苛立ちを隠せないときもある小春。

しかし、それでもふたりの友情の絆は変わることなく……。

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