『ノマドランド』ほか、籠りがちの今だからこそ見たい!心を揺さぶるロードムービー5選
コロナ禍で自宅で過ごすことが多くなった人はたくさんいるはず。同じ景色の繰り返しでマンネリ気味の日常が続く今こそ、心がリフレッシュできる世界を旅するロードムービー作品がおすすめです。また元通りの日常が帰ってくるその日のために、映画の主人公と共に新しい自分探しの旅に出かけてみては?
本年度アカデミー賞最有力作品と言われている、『ノマドランド』ほか、籠りがちの今だからこそ見たい、心を揺さぶる歴代のロードムービー作品をまとめてご紹介します。
『グリーンブック』(2018年公開)
時代は1962年。ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニーは、クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまった。そんなある日、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに運転手として雇われることに。黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクターと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニーは、出自も性格も全く異なる故にはじめは衝突を繰り返すが、次第に友情を築いていく。
実在する話を元にした本作は第91回アカデミー賞で作品賞のほか脚本賞、助演男優賞を受賞!真逆のふたりが互いを認め、受け入れ合っていく様に感動必至!ドライブ中に車内で繰り広げる会話もクスッとするものばかりで必見です!
『リトル・ミス・サンシャイン』(2006年公開)
田舎町で育ったぽっちゃり少女オリーブが、美少女コンテストでの優勝を叶えるべく、落ちこぼれのワケあり家族たちとともに一台の黄色いワゴン車でカリフォルニアを目指す。旅の道中で幾度も波乱にも見舞われるが、一丸となって目的地を目指す家族の絆を描く。公開して15年以上経つ今でも映画ファンの中で名が上がるほどの人気のある本作。
元気いっぱいだったオリーブが旅の道中で不安でくじけそうになり泣いているところ、最大の理解者である祖父に「負け犬ってのは、負けるのが怖くて挑戦しないやつらのことだ」と話すシーンは印象的で、先行きの不安を多く抱える今だからこそ見たい一作!
『ストレイト・ストーリー』(1999年公開)
主人公の老人アルヴィン・ストレイトはアイオワ州の小さな町ローレンスに娘のローズと2人で暮らしており、ある雷雨の夜、彼のもとに長年仲違いをしていた兄ライルが倒れたとの電話が入る。「もう一度、兄と一緒に星空を眺めたい」その思いで車の免許を持っていないアルヴィンは、わずか時速8キロの芝刈り機に乗り、たったひとりで350マイル離れたライル元へ向かう旅に出る。1994年、ニューヨークタイムズ紙に掲載された実話を、“難解・奇妙”なカルト作品を数々生み出す鬼才デヴィッド・リンチ監督が、自らメガホンを取りまっすぐで素朴な旅の物語を描いた感動作。
道中で出会った人々との関わりや、年を重ねてわすれていた大切なことを気づかせてくれたり、作中に登場する広大な畑と長く続く道、満天の星空など、景観の美しさを余すことなく映し出す演出など『ノマドランド』との共通点も感じさせる一本です。
『わたしに会うまでの1600キロ』(2015年公開)
母の死に耐え切れず、優しい夫を裏切っては薬と男に溺れついに結婚生活を破綻させてしまった主人公シェリル。母が誇りに思ってくれていた自分に戻り、人生を一からやり直すため1600キロ踏破の旅に出る。極寒の雪山や酷暑の砂漠に行く手を阻まれ、命の危険にさらされながらも、たった一人でその過酷な道程の中を自分と向き合っていく。トレーニングをせずに、3ヶ月をかけて1,600キロもの自然歩道踏破に挑んだ女性シェリル・ストレイドの自伝を映画化!作中に登場する広大な砂漠、険しい岩山、ダイナミックで美しい大自然を観れば身も心もリフレッシュすること間違いなし!
『ノマドランド』 (3月26日公開)
リーマンショック後、企業の倒産とともに長年住み慣れたネバダ州の企業城下町の住処を失った主人公ファーンは、車上生活者、“現代のノマド(遊牧民)”として、キャンピングカーに全ての思い出を詰め込み、過酷な季節労働の現場を渡り歩いていく。その日その日を懸命に乗り越えながら、往く先々で出会うノマドたちとの心の交流とともに、誇りを持った彼女の自由な旅が続いていく。
2度のオスカーに輝く名優フランシス・マクドーマンドを主演に迎え、自らが実在のノマドたちの中に身を投じ、そこで描かれる実在のノマドたちと実際に寄り添い、ドキュメンタリーとフィクションの境界を超えた、新しい表現ジャンルを開拓している。世界中でパンデミックが巻き起こり、多くの人が孤独と不安を感じている今だからこそ、全てを失ったファーンが、たったひとりで果てしなく続く人生と向き合っていこうとする姿に、きっと誰もが勇気づけられるはず。大きな反響を生んだ原作ノンフィクションをもとに、ノマドたちとともに見つめる今を生きる希望を、広大な西部の自然の中で探し求めるロードムービーを、是非とも映画館でお楽しみください。
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