「まだ誰も見たことがない大泉洋」|最新作『騙し絵の牙』までの軌跡
スクリーンデビュー25周年イヤーは超曲者キャラクターから
25年前の『ガメラ2』での出演をちょい役と書きましたが、大泉洋はカメオ出演的な映画の出方をすることが多い人でもあります。そんなこともあって出演した映画は40本を超えています。
最近でも『新解釈・三國志』で主演としてオールスターキャストをまとめた一方で、『フード・ラック!食運』ではカメオ出演(特別出演)、『ママをやめてもいいですか!?』でナレーションを担当するなど一瞬見逃す、気が付かないような映画出演の仕方があるくらいです。
そんな大泉洋の『ガメラ2』から25年目となる主演映画『騙し絵の牙』が新型コロナウィルスの感染拡大による延期を乗り越えて公開されます。原作段階から大泉洋を当て書きされた前代未聞の小説の映画化となった本作では、今までの映像の大泉洋では見たことない超曲者キャラクターを見せてくれます。
『騙し絵の牙』のストーリーは?
大手老舗出版社の薫風社。かねてからの出版不況に加えて、創業者一族の社長が急逝、次期社長の座を巡って権力争いが勃発と、社内には不穏な空気が流れていました。
改革派の急先鋒の東松の指揮により、売り上げの乏しい雑誌は、どれだけ歴史があろうと次々と廃刊・休刊の危機にさらされます。その中には会社の顔でもある“小説薫風”も含まれていて、社内の保守派と大御所作家はマスコミを通じて、大きな反対キャンペーンに打って出ます。
カルチャー雑誌の“トリニティ”も例外ではなく、新任の編集長の速水(=大泉洋)も窮地に立たされていました。しかし、この速水、一見柔和で頼りなく、調子がいいだけの男に見えて、その笑顔の裏ではトンデモない牙を秘めている男でした。
身内からの裏切り者も出る中で、速水が放つ起死回生の一手とは?
前代未聞の当て書き小説がついに映画化
大泉洋が必読の一作を求めたところから始まったこの企画は「罪の声」の塩田武士が手掛けることになり、出版業界を舞台にしたエンターテイメント作品に結実した「騙し絵の牙」。何より、主人公が大泉洋であることを大前提にして作られた物語で、単行本の段階から表紙、章扉の写真に大泉洋が登場しています。そんな『騙し絵の牙』はすぐに映像化・映画化を巡って各社が争奪戦を展開することになります、主演はもちろん大泉洋。さらに豪華共演陣が次々と決定、映画『騙し絵の牙』は壮大なオールスターエンターテイメント作品となりました。また、文藝春秋社が全面協力した老舗出版社“薫風社”の内部、外観のリアリティにも注目です。
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