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「大豆田とわ子と三人の元夫」へ至る 松たか子が輝く6つのキャリア

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(c)カンテレ

2021年4月からカンテレ・フジテレビ系で始まったTVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」はバツ3のシングルマザー大豆田とわ子さん(松たか子)がかつての夫たち(松田龍平&角田晃広&岡田将生)に翻弄されまくるラブコメディ。

脚本を松たか子&松田龍平が以前に共演した「カルテット」(17)や、今年は映画『花束みたいな恋をした』を大ヒットさせたばかりの阪本裕二が担当しているだけに、リズミカルな台詞やモノローグを矢継ぎ早に繰り出しながら、独自のコミカル&ウイットなドラマが展開されていくのも魅力的です。

そこで今回は、日本の映像演劇界をリードし続ける松たか子のキャリアをざっと振り返ってみることにしましょう。

松たか子の映画的原点
ともいえる『四月物語』



二代目松本白鴎の末娘として生まれた松たか子は1993年に歌舞伎座で初舞台を踏み、翌94年にNHK大河ドラマ「花の乱」で少女時代の日野富子(当時の名は椿)役でドラマデビュー、95年のNHKドラマ「藏」では早くも初主演を果たします。

映画出演は1997年の『東京日和』からで、翌98年の岩井俊二監督作品『四月物語』で初主演。

これは北海道から東京の大学に進学するために上京して来たばかりの女子大生の青春を透明感あふれる映像センスで描いたもので、映画ファンに当時の彼女の初々しくも瑞々しい印象を鮮やかに決定づけることになった感があります。

この後、時を経ての2020年、彼女は岩井監督と『ラストレター』で久々にコンビを組むことになり、ファンを喜ばせてくれました。

時代劇に品格漂う松たか子
ならではの『隠し剣 鬼の爪』



その血筋ゆえに時代劇出演が良く似合い、さりげない所作などにも付け焼刃ではない真の品格が漂う松たか子。

舞台はもとより、ドラマデビューの「花の乱」やNHK大河ドラマ「秀吉」(96)の茶々、司馬遼太郎・原作の「竜馬がゆく」では1997年版と2004年版に出演しています。

そんな彼女の時代劇映画初出演が、山田洋次監督の『隠し剣鬼の爪』(04)でした。

山田監督の藤沢周平三部作の第2弾として発表されたこの作品、松たか子は不遇な結婚を乗り越えて、かつて女中として仕えていた主人公の平侍・片桐宗蔵(永瀬正敏)を愛し続ける女中のきえを好演しています。

ちなみにこの後、彼女は戦時中の不倫の悲恋を描いた『小さいおうち』(14)で山田監督作品に再び出演。

また今年は『垰 最後のサムライ』(21)で久々に時代劇映画に出演しています。

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木村拓哉とのナイスなコンビ
「HERO」シリーズ



TVドラマ面での松たか子のイメージは、やはり木村拓哉との共演作品のイメージが強いのではないでしょうか。

「ロングバケーション」(96)で初共演して以降、「ラブジェネレーション」(97)では堂々ヒロインを演じ、また木村が赤穂浪士のひとり堀部安兵衛を演じた時代劇「忠臣蔵1/47」(01)では瑤泉院を演じています。

そんな松たか子&木村拓哉のコンビネーションを決定づけてくれたのは、2001年に始まった「HERO」だったと思います。

正義感の強い検察官(木村拓哉)と生真面目だけどどこかおとぼけ風の検察事務官(松たか子)のデコボコなコンビネーションは、他のキャストの魅力をも引き出しながら一大旋風を巻き起こしました。

好評につき、2006年には「HEROスペシャル」が放映され、2007年と2015年には劇場版『HERO』も公開。

そして2019年の『マスカレード・ホテル』でも両者は共演を果たしています。

『ヴィヨンの妻』など2010年前後
松たか子の映画的挑戦と飛躍



2010年前後は松たか子にとって映画の飛躍の時期だったように思われます。

まず2009年、太宰治原作・根岸吉太郎監督の『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』で彼女は太宰をモデルにした破滅的な小説家の妻を演じ、第33回山路ふみ子映画賞・女優賞や第83回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞、第33回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など、その年の女優賞を多数受賞。

続けて2010年の湊かなえ原作・中島哲也監督作品『告白』(10)では愛娘を殺された中学生教師を演じ、生徒たちに真相を問い詰めていきます。
こちらはイジメなど過激な描写も多いR15作品でしたが第84回キネマ旬報ベスト・テン第2位や第34回日本アカデミー賞で最優秀作品賞など4冠を達成するなどの評価を得ました(一方では映画芸術誌の2010年度日本映画ワースト1位に選出されています。それだけスキャンダラスな作品だったという証左にもなるでしょう)。

2012年の西川美和監督作品『夢売るふたり』では夫婦で経営していた小料理店を火事で失い、店の再建のため夫(安部サダヲ)に結婚詐欺を繰り返させる妻を演じ、ここでも第31回横浜映画祭主演女優賞、第27回高崎映画祭最優秀主演女優賞を樹書しています。

阪本裕二との邂逅
「カルテット」(17)



松たか子にとって「カルテット」はおよそ5年ぶりのれの句ドラマ出演で、同時に気鋭の脚本家・阪本裕二との本格タッグとなりました。

弦楽器をたしなむアマチュア演奏家の4人(松たか子&松田龍平&満島ひかり&高橋一生)が偶然出会い、弦楽四重奏(カルテット)のユニットを結成したことから始まるラブストーリーありコメディありサスペンスありといった多彩な展開のドラマを目指し、見事に成功。

この作品での松たか子はブラックな味わいを秘めたコメディエンヌ的キャラクター性を発揮しており、第7回コンフィデンスアワード・ドラマ賞や第92回ザテレビジョンドラマアカデミー賞などで主演女優賞を受賞。第26回橋田賞にも輝いています。

こうした実績を経て、現在放送中の「大豆田とわ子と三人の元夫」はいかなる展開を示しつつ、どのような結末を迎えるのか、最終回まで目が離せないところです。

もはや松たか子の声を抜きに
語れない『アナと雪の女王』



松たか子のキャリアを振り返るとき、アニメーション映画における声優としての実績を讃えないわけにはいかないでしょう。

彼女の最初のアニメ声優としての仕事は2006年、宮部みゆき原作のファンタジー『ブレイブストーリー』でしたが、さすがの貫禄で主人公少年の声を演じ切ってくれていました。

そして2014年のディズニーアニメ映画『穴と雪の女王』日本語吹替版で彼女はヒロインの姉エルサを演じるとともに、劇中の挿入歌「レット・イット・ゴー」日本語版を歌い、これがフル配信100万ダウンロードの大ヒット!

以後、エルサ=松たか子のイメージは決定づけられ、『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』(15)など多くのアナ雪関連作品で彼女はエルサの声を担当することにもなりました。

そして第92回アカデミー賞授賞式では、歌曲賞にノミネートされた『アナと雪の女王2』(19)の「イントゥ・ジ・アンノウン」を各国のエルサ役の声優たちと共に歌っています。

声の面でも(歌も含めて)、また彼女のさらなる飛躍を期待したいものです。

(文:増當竜也)
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