『ゴジラvsコング』観る前に知っておきたい5つのポイント


4. これまでの“モンスターバース”のおさらい

『GODZILLA ゴジラ』




フィリピンの炭鉱落盤事故現場から巨大な繭のような物体が発見され、何かが這い出た形跡が残っていた。一方、日本の原発で不可解な地震が起き原発が爆発する。

15年後、地震の原因になった巨大な繭から怪獣ムートーが誕生し飛び立つ。
秘密機関“モナーク”の芹沢博士はムートーを追うことに。ハワイにムートーが襲来した時についにゴジラが出現して闘いになる。

ムートーは雌雄2体おり、サンフランシスコでゴジラと最終決戦を迎える。
ムートーを放射熱戦でゴジラは芹沢博士らが見送る中で海へと戻っていく。


 『キング・コング:髑髏島の巨神』




1973年ベトナム戦争末期、“モナーク”のランダは未知の島・髑髏島(スカルアイランド)に調査に向かう。イギリス特殊空挺部隊隊員のコンラッドと共に島に向かうとそこにコングが姿を現す。

まだ成長の途中にあったコングは髑髏島で恐怖の対象となっていて、コングより上回る巨体を誇る怪獣・スカル・クローラーに立ち向かい、コンラッドたちの援護もあってこれを倒す。

コンラッドたちはその後モナークから「王はコングだけではない」と知らされ、古代生物が描かれた壁画を見せられる。そこには巨大な恐竜のような生物(ゴジラ)、翼竜(ラドン)、蛾(モスラ)、さらに三つ首竜(ギドラ)の姿が描かれていた。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』




ゴジラとムートーの闘いから5年。世界各地で休眠状態の怪獣=タイタンが次々と発見される。

そんな中で、エコテロリストの一団が南極の氷塊に眠るモンスター・ゼロ(=ギドラ)を目覚めさせる。そこにゴジラが姿を現しギドラと闘いに入る。決着つかないままギドラは空へ、ゴジラは海へと姿を消す。

ギドラの復活に合わせるように各地の怪獣ラドンやモスラが活動を始める。

ゴジラとギドラとの最終決戦は壮絶なものとなり、モスラの力を吸収したゴジラはギドラにトドメの一撃を与えすべての首を落とす。“キング・オブ・モンスターズ”となったゴジラのもとにラドン、ムートー、ベヒモス、スキュラ、メトシェラなどの怪獣が集まりひれ伏していく。

その後、調査の結果巨大な猿と恐竜が闘う姿が描かれた壁画が発見され、遠くない未来に起こる新たな闘いを予想させる。

5.  そして、『ゴジラvsコング』



そして、ついに、ゴジラとコングが正面からぶつかる『ゴジラvsコング』が公開されます。

モナークの調査によると過去にも幾度となく闘ってきたと思われるゴジラ(の祖先?)とコング(の祖先?)との闘いが現代に蘇ることになります。

前作で犠牲となった芹沢博士(渡辺謙)の息子・芹沢レン役で小栗旬が出演。ハリウッドデビューを飾っています。やはり“ゴジラ”と名のつく作品には日本人キャストがいた方が安心感がありますね。

ここでお国柄が出るのが、人間側にコング、対抗する側にゴジラという風に分かりやすい立ち位置が確立されているところでしょう。
やはりと言うべきか、アメリカにとってはコング(巨大類人猿)の方に感情移入のしやすさを感じるようですね。劇中では手話でコミュニケーションをとるシーンまで描かれます。

前作『キング・オブ・モンスターズ』ではギドラを倒すためにゴジラと共同戦線体制を築いた人類ですが、それはあくまでもギドラに比べればとか、ギドラの脅威を取り除くためと言ったエクスキューズがあったようです。

細かい話ですが、今回の“モンスターバース”ではコングは“キングコング”とは呼ばれていません『キングコング:髑髏島の巨神』も原題は『Kong:Skull Island』となっています。
このことはコングは、未だ成長過程にあるという言うことを意味しています。

一方で、前作で“キング・オブ・モンスターズ”となったゴジラは“モンスターバース”の中で微妙に立ち位置を変え続けています。
これは相手をする怪獣の存在や人間側の捉え方によるところが大きいのですが、相対的に見たときに脅威になる度合いで感情移入するかどうかが決まるゴジラもちょっと可哀想な気がしますね。

映画自体は一切遠慮のないド迫力バトルが展開されていてシンプルに楽んでください。


サマーシーズンに入るとハリウッドの大作映画が続々と登場する予定になっています。

2021年7月2日公開のこの『ゴジラvsコング』に続いて、7月8日にはマーベルの『ブラック・ウィドウ』、8月6日には『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』、8月13日には『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』が劇場公開されます。

いよいよハリウッド大作が映画館に還ってきますね。

(文:村松健太郎)

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