【Netflix】で観られる犯罪ドキュメンタリーのおすすめ3選
いずれも質が高くて見応えがあり、勉強になるものばかり。
Netflixの犯罪ドキュメンタリーは膨大な数がありますが、その中からとくに興味深くオススメの3作品をご紹介します。
『ハイスト -華麗なる強盗-』(1シーズン・6話)
2021年より独占配信中、アメリカで起こった3つのド派手な強盗事件を解説するドキュメンタリー。
他の犯罪ドキュメンタリーと比べると比較的明るめな雰囲気なので、残酷な描写が苦手な方でも気軽に観られる作品です。
一般的には、「犯罪を起こすのは特殊な人間だけ」、というイメージがあるかもしれません。
しかし、自分は人並みの良心を持っているごく平凡な人間だと自覚していたとしても、様々なタイミングや条件が絶妙に重なることで、犯罪の引き金をひいてしまうことだってあり得ます。
本作で取り上げられているのが非暴力事件ということもあり、“罪を憎んで人を憎まず”ということについても考えさせられます。
心の弱さから一度は過ちを犯してしまった人を社会全体で許し受け入れる寛容さも、大切です。
→「ハイスト -華麗なる強盗-」 作品リンク
『エリーゼ・マツナガ: 殺人犯が抱える心の闇』(1シーズン・4話)
ブラジルで2012年に起こった殺人事件を取り上げ、犯人の生い立ちや動機に迫ります。
殺害されたのは日系食品大手の御曹司マルコス・マツナガ氏。
犯人は、歳の離れた美しい妻エリーゼ・マツナガでした。
発見された遺体が切断されていたこと、そして被害者が有名企業の役員であったことから、この事件は一躍注目を浴びました。
もともとエリーゼは貧困層出身でしたが、マルコス氏に見初められて玉の輿婚を果たします。
マルコス氏は新婚当初、若く美しいエリーゼを姫のように扱い、「まるでシンデレラのようだ」と言われるほどでした。
凶行の動機はマルコス氏の不倫やモラハラ・DVによる恨みだとのことですが、正直それだけを理由に猟奇的な殺人事件を起こすとは考えにくいと思いませんか。
たしかに不倫やモラハラ・DVは深刻な問題ではありますが、非常に“よく聞く話”ですし、エリーゼには幼い娘という守るべき者がいました。
たとえ殺してしまいたいほど夫のことが憎くても、娘のために耐える女性がほとんどなのに、なぜエリーゼは実行に移したのでしょうか?
ぜひ本作を観て、考えてみてください。
→「エリーゼ・マツナガ: 殺人犯が抱える心の闇」作品リンク
『サムの息子たち: 狂気、その先の闇へ』(1シーズン・4話)
2021年より独占配信中、アメリカで製作されたドキュメンタリー番組です。
1970年代後半のニューヨークで、“サムの息子”を名乗る者による連続殺人事件が発生。
犯人としてデヴィッド・バーコウィッツが逮捕されました。
事件を追っていたジャーナリストのモーリー・テリー氏は、悪魔崇拝カルトとの関連性に気付き、独自に調査を進めていました。
本作では、大衆の不安を煽り野次馬心を刺激するような、センセーショナルな報道のあり方に警鐘を鳴らしています。
そしてたったひとり真実を追いかけ続けた勇敢なテリー氏のことも、讃えています。
サムの息子事件のような衝撃的で恐ろしい事件が発生すると、社会がパニックに陥りやすくなります。デマが流されたり、無関係の人が攻撃されたりすることもあるでしょう。
しかしそんな時はテリー氏のように、感情に流されることなく冷静に事実だけを確認すること、憶測だけで語らないこと、安易に断定しないことを心がけたいものです。
→「サムの息子たち:狂気、その先の闇へ」作品リンク
Netflixでは、他にも素晴らしいドキュメンタリー番組が沢山配信されています。ぜひ色々チェックしてみてくださいね!
(文・吉野潤子)
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