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2021-09-26

鬼滅の刃

「鬼滅の刃」炭治郎たちの成長の起点:煉獄杏寿郎の死は必要だった……?



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つい、〆切が迫ってくると「心を燃やせ」と言ってしまう。無限列車編を観た直後は特に。

かつては戦うことさえ考えられなかった炭治郎。
鬼の首を斬ることためらい、「判断が遅い!」と鱗滝さんに怒られていた炭治郎。

そんな彼が、回を重ねるごとに強くなり、成長していった。しかし、無敵にはなれない。そんな炭治郎の成長について考察してみる。

※本記事には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。

(※竈門禰豆子の「禰」のへんは「ネ」の字です。)

戦いを知ってからの伸びしろは才能か



初めて冨岡義勇に会ったときの炭治郎は、戦うという発想もなかった。誰かを戦うなんて考えられない。殺すなんてもってのほか。特筆すべきことと言えば心優しいことと、頭が(物理的に)固いことぐらいだった。

それが、冨岡の勧めで鱗滝のもとを訪れて鬼殺隊に加わるために修行を始める。

鱗滝に師事して1年、岩を斬るために自分自身で鍛錬を積んで半年、錆兎に勝つまで半年の計2年。

その間、禰豆子は眠ったままだった。このまま目覚めずに死んでしまうのではないか、鱗滝に言われたが岩を斬ることができるのか。不安の中で修行を重ねた炭治郎は精神的に少しだけ強くなり、鬼殺隊の剣士としての責任が負えるようになった。



このときの炭治郎は強いかというと、きっと大したことはないはずだ。ただ真面目なため、修行の中で教えられたことを忠実に守り、周りを冷静に観察し、判断していたのが勝利につながった。これは炭治郎にだけ当てはまることではなく、現実世界、我々にも言えることなので心に刻んでおきたい。基礎を大事に、慌てず周りをよく見て、状況を分析して最善手を繰り出すって、頭ではわかっていてもできないものだ。炭治郎はその能力と身体能力を戦いの中で磨いていった。

同時に弱音も減っていった。
鼓屋敷編では骨だけではなく心も折れていたが、次第に弱気になっている暇もなくなる。強い相手と対峙すると「いかにして勝つか」に集中しなくてはならないからかもしれない。

戦いを重ねれば重ねるほど強くなっていく。死なない限り。

柱の登場で際立つ、炭治郎たちの実力



満身創痍になりつつも、死なず敵を倒してきた炭治郎たち。最も苦戦したのは那田蜘蛛山編だ。それぞれが、半ば無理やり成長させられた戦いだったが、炭治郎と善逸は死にかけ、伊之助は心が折れた。

十二鬼月である累と対峙するが、炭治郎はギリギリの戦いを迫られることになる。父から継承した「ヒノカミ神楽」と禰豆子の血鬼術の覚醒で善戦するが、留めを刺すにはいたらなかった。そこに現れたのが義勇だ。あれだけ炭治郎たちが苦戦していたにもかかわらず、あっという間に累の首を落とした。

一隊士たちと、柱の力の差は歴然であることを明らかにしたシーンと言える。



またそんな冨岡と互角にやりあっている胡蝶しのぶの実力もうかがえる。彼女自身は小柄で他の柱のように鬼の首を斬り落とせない。しかし「毒」という唯一無二の武器を持っている上、あの動きの敏捷さだ。アニメの段階では、まだそれぞれの柱の得物が明らかになっていないが、個性ある強さであることは間違いない。

実のところ、それほど柱が強ければ最初から柱が行けばいいのでは? という話なのだが、柱の人数は限られているし、隊士たちは実践に出ないと強くなれない。そうなるとますます柱の負担が大きくなって……と負のループにハマッてしまう。 

上弦の鬼の顕現、煉獄杏寿郎の心身の強さ



無限列車編では、炭治郎、伊之助、善逸が力を合わせ下弦の壱・魘夢を倒す。下弦の伍・累に苦戦していたことを思えば、煉獄のサポートもあったとは言え、大きな飛躍と言えるだろう。その前の蝶屋敷で行われた機能回復訓練も大きな効果が出ているはずだ。何より、炭治郎たちが「全集中・常中」を会得していたことも実力が伸びる機になったのだろう。

しかし、上弦の参・猗窩座の登場で空気が変わった。映像が一気に張り詰めた。魘夢と炭治郎たちの戦いではスピードもパワーも違うことが映像を通しても伝わってくる。その緊張感で息が詰まる。

「強い者同士の戦いとはこういうことなのだ」という事実を炭治郎たちだけではなく、視聴者にも伝えた。

煉獄の強さは、もちろん鍛え抜かれた剣技にもあるが、何よりも「心」だ。折れない。猗窩座を見据え、「この鬼を倒さなければならない」という強い意志のみで戦っている。

猗窩座をギリギリまで追い詰めた。だからこそ考えてしまう。
炭治郎たちがもう少し強かったら? もしくは炭治郎たちがあの場にいなかったら?

しかしそんな“たられば”を煉獄の言葉が吹き飛ばす。



「足を止めて蹲っても時間の流れは止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない」
「柱ならば後輩の盾となるのは当然だ」


強い者が弱き人を助けることが責務、と煉獄は亡くなった母から教わった。
裏を返せば、弱いなら、守られたままなのだ。

まだまだ物語が始まったばかりのころ。
炭治郎たちに「強い者とはなんなのか」「どんな存在なのか」を煉獄は教えた。すべての戦いには炭治郎たちにとって意味がある。
その中でも、煉獄の戦いは「強くなることの意味」を教えた大事なものになる。

そして、今後「煉獄杏寿郎が生きていたのならば」と思うシーンがたびたび登場する。しかし、煉獄が生きていたなら、“その後”の炭治郎たちは存在しなかった。

もう1ステップ、炭治郎たちが強くなるには煉獄の死が必要だったのかもしれない。と思っていても死んでほしくなかった、煉獄杏寿郎……。

そして、遊郭編へ



「強さ」と向き合うことになった炭治郎たちは次の任務に向かうことになる。

遊郭編ではどのような戦いが待っているのか。

 
それにしても、無限列車編まででわかったのは、鬼殺隊の柱の強さと、上弦の鬼の強さだ。上弦の鬼の顔ぶれは変わらない、と無惨が言っているが、下弦は累が殺されているし、炭治郎に鼓屋敷で敗れた響凱も元下弦の鬼だ。あれっ、下弦の鬼ってあんまり強くない……?

鬼殺隊でも柱の強さが際立っている。ほかの隊士に目を向けると……?

カリスマの鬼殺隊当主・産屋敷耀哉とパワハラの鬼舞辻無惨、人を育てるのは難しいところのようである。

(文:ふくだりょうこ)

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