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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ついに公開!賛否両論あれど、個人的には120点!!


予告編は予告編でしかなかった!?



2021年9月に最終版の2分半超の予告編が解禁され、ふんだんに盛り込まれたアクションの数々に期待を膨らませたのですが、いざ本編を見ると、なんとこの予告編で披露されたアクションの数々は“ほんのさわり”でしかなかったことがわかります。

予告編並みのクライマックス級のアクションが『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にはたっぷりと盛り込まれています。スケール感にあふれエモーショナルなアクションにはめいっぱい期待値を上げておいても大丈夫です。



『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』はダニエル・クレイグのボンドの最後を語り切る必要もあったので、上映時間が2時間44分と007シリーズ歴代最長の作品となっていますが、このアクションのつるべ打ちで全く飽きさせずに一気に駆け抜けます。

身体中に怪我を負いながらもほぼノースタントで挑んだダニエル・クレイグの雄姿を目に焼き付けてください。

最後の敵はラミ・マレック!!

前作『スペクター』で、権利関係の問題から登場させることが出来なかったシリーズの最大の敵“スペクター”と“ブロフェルド”が登場しました。

とは言え“ブロフェルド”との戦いは『スペクター』の中で一応の決着がついてしまっています。そんな中で、新たな、そしてダニエル・クレイグのボンドの最後の敵として登場するサフィンを演じるのは『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞俳優となったラミ・マレックです。



これまでの『美しき獲物たち』のクリストファー・ウォーケン、『ゴールデンアイ』からのジュディ・デンチ、『ダイ・アナザーデイ』のハル・ベリー、『スカイフォール』のハビエル・バルデム、『スペクター』のクリストフ・ヴァルツに続く6人目のアカデミー賞俳優の登場です。
(『消されたライセンス』のベネチオ・デル・トロは出演後に受賞)

今回の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場するサフィンは今まで以上にボンドのパーソナル部分を攻めてくるタイプの悪役です。

『カジノ・ロワイヤル』では愛する女性ヴェスパー・リンドに裏切られ、『スカイフォール』では“自分もそうなっていたかもしれない男”である復讐に取りつかれた元MI6のスパイ・ラウル・シルヴァと、そして『スペクター』では秘密結社の長となっていた義兄のエルンスト・ブロフェルドと対決するなど、これまでもダニエル・クレイグのボンドはスパイであること、組織人であること以前のパーソナルな部分での闘いを強いられてきました。

しかし、今回の『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のサフィンの“ボンドの根幹”に関わる度合いは、これまでの悪役たちのさらに一枚上を行っています。

心で闘ってきたダニエル・クレイグのボンドの最終章

詳しくは全編のネタバレに直結するので言えないのですが、このサフィンが“揺さぶってくる”ポイントは今までの007シリーズの中でも、最もボンドの内側に踏み込んだものになっています。



この点についてはかなり賛否両論を巻き起こすのでないかと思います。「いくら何でも」という意見も出てきそうですが、私個人としては常にパーソナルな闘いを強いられてきたダニエル・クレイグのボンドの“最後の闘い”にはこれしかないのではないかと思っています。

1962年のショーン・コネリーから始まり過去5人の俳優がジェームズ・ボンドを演じてきましたが、これらの先人と比べてもダニエル・クレイグのボンドは心の内側をさらけ出し、時に抉られながら闘いの日々を過ごしてきました。



その最終章である『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でボンドが命を懸けるに値する存在はこれしかないと言っていいでしょう。

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