「庵野秀明展」の興奮ポイントと見どころを写真付きで紹介!
■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会
先日、そのフォルムが公開となり話題となった『シン・仮面ライダー』。
その監督を務められる庵野秀明さんの軌跡を辿ることができる、国立新美術館で開催中の「庵野秀明展」に行って参りました。
チケットは事前予約制の日時指定券なので来場してるお客さんは少なくはないものの、比較的ゆっくり見ることができました。
この展示会のすごいところは、基本写真撮影がOKなところ。
ものによっては写真禁止のところもあるんですが、これ本当に撮ってもいいの?と疑うようなものまで撮影可能で、ここぞとばかりにきっちりカメラに収めさせていただきました。
会場に入るとすぐに、仮面ライダーのスーツを着た、若かりし庵野監督が出迎えてくれます。
中に入るともう、そこら中があのエヴァのタイトルのフォント、マティスだらけでワクワクが止まりません。
最初のコーナーは庵野監督が影響を受けたものの展示群。
顎が外れるくらい貴重なアイテムのオンパレード。
「ウルトラマン」の当時のスーツから飛行時の模型、ガンダムの画コンテ、モスラなど上げていけばキリがないんですが、やはり東映っ子の自分としては東映特撮のコーナーがたまりません。
特に目を奪われたのは、『電子戦隊デンジマン』の戦闘母艦のデンジタイガーと『バトルフィーバーJ』のバトルフィーバーロボ。
説明文とかはなかったのですが、ひょっとすると実際に撮影で使われていたやつではないでしょうか?
爆発の中を進むデンジタイガーとか、バトルシャークが割れてバトルフィーバーロボが空中から降りてくるシーンで使われてたものと、質感や寸尺が似ていました。
バトルフィーバーロボは、思わずしゃがんで下からのアングルを何度も確認してしまいました。
ここは撮影禁止だったので、なんとか目に焼き付けようと必死に鑑賞。
漫画のコーナーも今では手に入りにくい当時のものがずらりと並んでいて、眺めは最高。
ここから次のブロックに行くまでの間の巨大スクリーンも圧巻で、庵野監督が影響受けたアニメや特撮のオープニングが一挙に流れてるそのスクリーンに、ただただ立ち尽くしてしまいました。
続いては庵野監督の学生時代のコーナー。
ここは島本和彦さんの「アオイホノオ」を見てると、なお楽しめます。
僕は柳楽優弥さんが主演したドラマを見てたんですが、劇中で大阪芸大時代の庵野監督の様子が描かれていて、『帰ってきたウルトラマン』の再現動画を作った話や、「DAICON III」という日本SF大会のオープニングアニメーションに主人公が衝撃を受けた話などが描かれてるんですが、その実際の映像をこちらも巨大スクリーンで見ることができます。
余談ですが、このドラマで庵野監督役を演じていたのは安田顕さんで、それは見事な庵野監督でした。
ここまでで満足度としてはとっくに入場料金以上のものを感じており、もっと取ってもらってもいいのにと思ってしまうほど。
そこからテレビシリーズの『エヴァンゲリオン』や新劇場版の「エヴァ」の膨大な画コンテや設定の資料に溺れ、先の『シン・エヴァンゲリオン』に登場した第3村のジオラマを四方八方から撮影しました。
『シン・ゴジラ』のブロックでは、数年前に熱狂した興奮が蘇ってきました。
それ以上に興奮したのは。ここに来るまでの間に展示されてた資料の所々に、庵野監督がその時代時代で描いたであろう仮面ライダーの落書きがあることです。
それが今回の『シン・仮面ライダー』感のある絵でむちゃくちゃかっこいい。
『シン・ウルトラマン』のコーナーを経て、最後は『シン・仮面ライダー』のコーナーへ。
そこには今回新たに造形された仮面ライダーのマスクの型が飾られており、その横には庵野監督が注文したとされる、マスクの細かい部分への指示が書き込まれた資料が展示されていました。
クラッシャー部分のほんの些細な角度まで修正が求められており、細部のこだわりに神が宿るといった感じを垣間見ることができます。
そこから、『シン・仮面ライダー』の立像とのご対面。
シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンと並んだこの3ショットはとてつもない迫力。
そこで僕は、こだわったとされるライダーの細部を確認するように上から下へ、下から上へと何往復もしながらベルトや胸部のコンバーターラング、複眼、クラッシャー、そしてプロモーション映像でも最も印象的だったグローブの部分を徹底的に観察させていただきました。
僕は2時間ほど、この最高の空間に浸らせてもらいましたが、大袈裟ではなく2時間ではまったく時間が足りませんでした。
行かれる方は1日がかりで楽しまれることをおすすめいたします。
また、『シン・仮面ライダー』の会見で庵野監督がおっしゃられていたように、今後展示物も増えてくようなので、またしばらく経ったらあらためて行ってみたいと思います。
(写真・文:篠宮暁)
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